「コウノトリのゆりかご」の蓮田太二先生のこと | たまご寒天のブログ

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Yahooニュースで下記の訃報を知った。

 

コウノトリのゆりかご(赤ちゃんポスト)を日本で開設・運営されてきた熊本市にある慈恵病院の蓮田太二理事長が25日お亡くなりになりました。

 

実は、私は仕事の上で蓮田先生とは面識があります。

 

20年も前のことですが、その年の産婦人科学会に参加した折、同僚と夕食をとるためにあるお店に入ったのです。

 

そこで、蓮田先生と隣り合わせの席になったのですが、私は蓮田先生と存じ上げずにたまたまお話しする機会を得ました。

 

当時私は日本では初めてとなる、赤ちゃんの検査に関する仕事に取り掛かっていました。

熊本県で初めて、その検査を導入して頂いたことを別の担当から報告を受けていました。

慈恵病院は熊本県では1・2位の出産数が多い病院なのです。

 

お話が進む内に、慈恵病院の蓮田院長で有る事が分かり、あらためてご挨拶すると共に、海外での状況などについても話が弾みました。

 

そして食事を終えてお勘定をしようとしたとき、蓮田先生が「今日は色々な情報が聞けたので私が食事代をおごります」とおっしゃって私どもの分までお支払い戴いたのです。

 

本来なら、私どもが先生の分までお支払いすべきなのにと、誠に恐縮しました。

 

その後も、お目にかかる機会が有れば親しくお話させていただく事になりました。

 

それから数年して「赤ちゃんポスト」というニュースが報道され、蓮田先生が取材を受けておられのをテレビで見ました。

 

私はその時「蓮田先生らしいな」と直感的に思いました。

 

先生は、風貌通りとても温厚で穏やかな雰囲気の方ですが、赤ちゃんのためになるなら、他より先駆けてでも取り入れたいという信念をお持ちの方だったと思います。

 

「コウノトリのゆりかご」についてはいろいろな評価が有るようですが、今まで155名の赤ちゃんがお世話になったという事です。

 

私は、蓮田先生はいつも赤ちゃん第一のお気持ちで、全力で取り組んで来られた信念の人だと確信を持って言えます。

 

 

先生のご冥福を心よりお祈りしたいと思います。

 

 

 

蓮田太二・慈恵病院理事長

 

 

蓮田太二・慈恵病院理事長(熊本日日新聞)

「ゆりかご」の蓮田太二さん死去 慈恵病院理事長

 熊本市西区の慈恵病院理事長で、親が育てられない子どもを匿名でも預かる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」を開設した産婦人科医の蓮田太二(はすだ・たいじ)さんが25日午前11時37分、心筋梗塞のため同市の病院で死去した。84歳。  1936年台湾生まれ。熊本大医学部卒。全国で相次いだ乳児の虐待死を受けて2006年秋、ゆりかごの設置構想を公表。07年5月から運用を始めた。ゆりかごには19年度までに155人が預けられている。