いよいよ梅雨明けかという感じですが、やはり夏はよく冷えたビールに枝豆でしょうか。
昨日、今年初めて我が家でもだだちゃ豆をいただきました。
だだちゃ豆は、隣町鶴岡市の特産の枝豆です。
最近は、首都圏のスーパなどにも出回っていますね。
新潟の茶豆も知られていますが、両地が割と近いので、元々おなじ種類なのかも知れません。味は似ているような気もします。
昨日食べたのは、小淀川地区で採れたもので、早生の種類と思います。今頃は安丹地区のも多く出ています。
一口食べると甘さをまず感じます。ふつうは数回噛んでビールと一緒に味わいますが、昨日食べただだちゃ豆、噛めば噛むほど濃い旨味を感じました。ビールがついついすすみます。
連れ合いは地元出身ですが、子供の頃に家で母親がだだちゃ豆をゆでると、家中に甘い香りが漂ったそうです。
今も香りは出ますが、以前に比べると少ないということで、ひと時話しました。その理由として昔は枝付きのままで売っていましたが、いまは豆だけ売ってることが多く、新鮮度が違うのではという結論になりました。
そこで、今度直売所で枝付きのだだちゃ豆を買ってこようということになりました。
だだちゃ豆は9月初め頃までありますが、白山地区のだだちゃ豆が最も有名です。
これは、お盆明けの8月20日頃に出回ります。
さて、昨日鶴岡市の曹洞宗・総穏寺に行ってきました。
このお寺は藤沢周平さんの初期の小説「又蔵の火」の舞台となったお寺として有名です。
藤沢周平さんのファンである私は、その著作はほとんど読んでいると思いますが、この作品の読後感はとても印象深いものがありました。
あらすじは「又蔵の兄は放蕩の限りを尽くして、由緒ある侍の家柄を汚しました。その結果無残にも親族により斬殺されました。
又蔵はそういう兄でも親しみを感じており、江戸に出て剣の腕を磨きました。
数年後帰郷し、待ち伏せをして、義理の叔父・甥にあたる丑蔵に果し合いをいどみます。
二人は死闘を繰り広げますが、決着がつかず疲れ果ててしまいます。
そこで、お互いを認め合った二人は、合意の上やっとの思いで総穏寺にある先祖の墓の前までたどり着き、お互い剣を刺し違えて命を絶ちます。この時2人は初対面だったというのです」
なんとも壮絶な話ですが、これは実話に基づく小説で、その時の2人を表した像が総穏寺に建てられています。
明治以前は封建時代で、身分制度が厳しく。男女の恋愛なども自由になりません。
人々はそういう制限された環境の中で苦しみながらも、必死で生きようとしました。
だから、心の叫びのようなものがデフォルメされて表現されることになります。時代小説の面白さはここにあるのではと私は思います。
下記が寺内に建てられた2人の像の写真です。
戦時中に、以前建てられていた銅像は供託に出されたそうですが、戦後再建されました。
総穏寺は、庄内藩の城跡にある鶴岡公園から歩いて数分の場所にあります。