侮るな!癒着の危険性 | 婦人病と20年 絶対知るべき女の憂鬱

婦人病と20年 絶対知るべき女の憂鬱

ハタチで受けた卵巣嚢腫摘出手術。
それから20年。
3回目の手術で巨大卵巣嚢腫と共に子宮も卵巣も全部摘出し、これで終わったことを切に願う。

男性の皆様、女って大変なんだぞ。
女性の皆様、どうぞ気を付けて。

これは他人事じゃない、誰もが知るべき事。

前回のブログ『手術翌日の試練』に書いたように、術後はとにかく動け、歩けと言われます。

 

無理をしてでも、歩かされる理由は?

 

ある程度体を動かした方が回復が早い

 

というのもあるようですが、もうひとつ、重要なことがあります。

 

癒着防止です。

 

 

癒着とは、傷が治る時に、余計なところにくっついてしまうこと。

例えば指先の切り傷でも、“治る=切れていた部分がくっつく”じゃないですか。当然、それと同じようなことがお腹の中でも起こるわけです。

 

そして当然、お腹の中は臓器なんかが常に触れ合っているものだから、傷がくっつく過程で、くっついては困る臓器なんかも一緒にくっついてしまうわけですね。

 

だから、おかしな所にくっつかないように、体(臓器)を動かす必要があります。

 

傷口はできてすぐに治ろうとするから、癒着防止も、すぐに行動を起こさなければいけません。

なるべく歩いたり、寝ていても、同じ体制で長時間じっとしないようにしたり。

 

手術直後だから、当然体は辛いです。

当然、歩きたくなんてない。

「癒着が……」とか言われても、すぐに実感できるものでもないから、そこまで頑張れない。

 

 

 

でも、経験者(私)は語ります。

マジで、気を付けた方がいいですよ。

 

 

 

傷口が大きければ大きいほどくっつく範囲が広くなるため、癒着は起きやすくなります。

だから腹腔鏡手術より、開腹手術の方が癒着の危険性は大。

 

私は20歳の時に受けた1回目の手術が開腹でした。

そして結果見事に、あちこちに癒着してしまいました。

でも私、自分のお腹の中がそんな状態だなんて全く気づいていなかったんです。

 

それとわかったのは25歳の時の、2回目の手術の時。

お腹を開けたら癒着がひどくて、卵巣やら卵管やら、臓器が団子になっていたって…。

再発した卵巣嚢腫の摘出手術なのに、それ自体より癒着剥離をするのにとても大変で、長時間の手術になったと術後に医師から聞かされました。

 

恐ろしいのは、それは不妊の原因になってしまうこと。

 

私は2回目の手術を受けなければ、おそらく妊娠できない体を、それと気付かず抱えていたんです。

 

 

 

そして、2回目の手術の後。

2回目は腹腔鏡でしたし、手術の際に“癒着防止シート”というものをしっかり使ってくれたと聞いていたし、安心していたんです。

 

でも、再度癒着は起きました。

 

術後しばらくしてから、ちょっとした便秘になるとしばしば、腹痛が出てしまって。それは比較的痛みに強い私ですら、うめき声をあげてしゃがみこんでしまうほどのひどいものでした。

 

まぁ正直、検査したわけではないので絶対に癒着だと言い切れるわけではないのですが、痛くなる部位はいつも同じ(左下腹部)で、排便したらケロっと治る。

おそらく腸が変に癒着してしまっていたのでしょう。

それは術後何年も何年も続きました。

 

そして今回3度目の手術でも、やっぱり少し癒着していたと術後に聞かされました。

 

 

 

 

……私、別にそこまで、術後に怠けていたわけではないつもりなんですけどね。

それなりに頑張って動いていたつもりだったんですが、それでも、癒着は起こり得る、ということです。

 

 

手術の後にも妊娠・出産を希望している方は特に!!!

 

 

辛くてもなんとか動いて、とにかく癒着防止!頑張ってくださいね!