斉藤! どうした からだは大丈夫か?
あ、山下先輩! はい、大丈夫です。それより先輩の方こそ大丈夫でしたか?
ああ、まそんなことより、14日の熊本のスクランブルは俺も初めての体験だったな、何せ相手が領空侵犯機ではなく、俺たちの国土そのものの自然災害だったのだからなあ!
そうですよねえ、出撃命令が出て5分以内に飛び立ったものの、有視界飛行での目視の確認作業でしたから、しかも真夜中で真っ暗闇状態でしたし、自分はずっと思いっきり目を広げていたので、おかげで今も瞼が半開きのままになっています。
はっはっはっ、、、俺もだ。 ネットのニュースになったらしいな
斉藤、しかしあの時はだな、発災直後だったから何も地形の異変は発見できなかったが、飛んだけど何もなかったのも貴重な情報だからなあ。
そうですね、、、、あの－、先輩、あの後、結局熊本地震はえらく大きな震災被害になってしまいましたが、阪神淡路よりでかい規模だったらしいし、あんなスクランブルでよかったんですか・・・・・あの時に自分がもっと・・・・・
斉藤、やめろ! それ以上言うな! 何を考えているのだお前は! いいか、自分の 乗っている機体の主翼の裏をよっく見てみろ!
どうだ、空対空ミサイルに対艦ミサイル、ロケット弾と20mmバルカン砲で全身びっしり武装しているんだぞ!
どう見ても完璧な戦闘機だろが、今さらそんなこと考えるんじゃない! どあほ!!!
しかし、山下先輩、どうしても自分には災害派遣の自衛隊はえらくかっこいいなと思うんです、世界に誇れる軍隊だと思います。世界最強の・・・・・・
斉藤・・・・・