近況532.おもいもよらない夏①「夏合宿(中央アルプス全山縦走)」 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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今年の夏合宿は、わたしがリーダーとして計画した「中央アルプス全山縦走」でした。中央アルプスを桂小場から大平宿まで2泊3日で縦断します。当初は、交差縦走を検討していましたが、メンバーの入れ替わり等もあり、参加3名で素直に北から南へ縦走することになりました。


中央アルプス全山縦走を2泊3日でやるのは容易なことではありません。中央アルプスは基本幕営禁止なので、避難小屋を利用しなければならないのですが、その避難小屋のある場所が良くなく、綺麗な配分で2泊3日の縦走計画を作ることができないのです。


そんな避難小屋の位置の問題から、普通の登山者の方なら3泊4日の計画を立てざるを得ません。と分かっていても、わたしは2泊3日で計画します。今回は合宿ですから、頑張らなければ達成できない程度の計画でなければ、得られるものがないからです。


わたしの立てた2泊3日の計画スケジュールは下記です。

桂小場(4時発)ー空木平避難小屋(18時30分着)

同小屋(4時発)ー安平路避難小屋(18時着)

同小屋(4時発)ー大平宿(10時20分着)


これは相当急いでなんとかできるかもしれないというタイムスケジュールです。走ってしまえばなんてことないのですが、今回はあくまで縦走、南アルプス全山の時のように気の向くままに走り出すということはできません。つまりは単なる縦走とはいえ、体力と歩荷力が試される合宿になるわけです。


そこで大事になるのは荷物の軽量化です。今回はわたしが非常用火器類と10mザイルを共同装備として担ぐ以外には、すべて個人装備で挑む計画にしました。避難小屋内での寝具をどうするか、アルプス稜線の防寒対策はどの程度持つか、3日分の食事はどうすべきか、すべて各自の判断に委ねました。


唯一注意を促したのは水です。中央アルプスは水を得るのが難しい山です。そこで一度に4L担げる状態にしておいてくださいと、そこだけ注文を入れました。


合宿当日が近づいてくると、初日は低気圧の影響で、雨が降りやすく、稜線上は午前中いっぱい南西風が強いとのこと。2日目も寒気が入ってきて前日と同じような予報らしい。アルプス稜線で気をつけねばならないといえば低体温症。でも我々は山岳会ですから、この程度の寒気が入ってきたからって、縦走の計画を放棄するということはありません。ちゃんと寒気に対しても準備をして予定通り入山することにしました。


因みにわたしの防寒装備(兼寝具)は下記になります。

・ツェルト(立てるためのポール@避難小屋が満員だった時用)

・シュラフカバー

・レインウェア上下

・防寒着(ダウン、厳冬期用ボディースーツ上下)

・厳冬期用ゴム手袋(予備手袋)

・ネオプレーン靴下(予備靴下)

・サンダル(予備でトレランシューズ)

・就寝用銀マット


南アルプス全山縦走の経験から、寒気が入っていても中央ならこれだけで十分と判断してみました。さて、どうなることやらです。兎にも角にも当日は予定通り朝から雨。レインウェアを着込んで桂小場を415分出発です。(②につづく)