近況530.山の日イベントのお手伝い | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録


湯檜曽川本谷で水遊びした翌週末も12日で谷川岳の麓みなかみ町へ入っていました。というのも、来年から祝日となる「山の日制定記念」プレイベントのお手伝いのためです。


プレのイベントですが内容は充実。①清水峠弾丸ツアー、②山のプロと行く谷川岳登山ツアー、③馬蹄形アタックツアー、④国境稜線クラシックツアー、⑤憧れの岩壁アルパインツアー、⑥一ノ倉沢エコハイキングツアー、⑦谷川岳山麓歴史ツアー、と7種類ものツアーが用意されており、すべてのツアーが定員となれば、159名のお客さまが谷川岳に集まることになります。


そんな中、わたしは⑤憧れの岩壁アルパインツアーのお手伝いとして、師匠と組んでお客さまを一ノ倉沢中央稜に接待登攀するのが目的です。いや、でした。前日に該当ツアーのお客さまが2名しかいないとの連絡が入り、栃木隊はお客さまを接待する必要がなくなってしまったのでした。ともあれ、なんかのお役に立てればとイベントには予定通りにお手伝いに行って参りました。


因みに、みなかみ町の方も言っていましたが、一ノ倉沢の登攀を参加費1万円でさせてもらえるなんて、破格も破格、前例のないイベントだそうです。今回は宣伝が間に合わず、お客さまが集まらなかったようですが、見つけた方はラッキーでした。たぶん来年は人気のコースになるに違いありません。


しかし岩壁にはお客さまが集まりませんでしたが、清水峠弾丸や馬蹄形アタックは双方20名前後のお客さまが参加されたようです。やっぱり谷川岳と言えば縦走なんでしょうかね。



兎にも角にも、8日(土)は、岩壁アルパインツアーのお客さま2名の実力チェックから。場所はマチガ沢のマムシ岩。



岩壁アルパイン班を指揮するのは群馬岳連の皆さん。群馬さんの実力チェック方法は、システムや登攀能力をチェックするというものではなく、兎に角、懸垂下降を時間の許す限り行うというものでした。


登攀等は接待役が手助けできる。しかしどうしても1人でやってもらわねばならないことがある。それが懸垂下降です。これだけは接待役が手助けすることができません。自分で確実に行ってもらう必要がある。フォローで登っていて落ちてもなかなか命を失うことはありませんが、懸垂でミスると命を落とします。だからの懸垂下降反復練習です。


なるほど、理にかなっています。わたしだったら、システムの確認から登攀能力の確認といった手順をふんでいたかもしれないので、これには勉強になりました。



余った時間でマムシ岩のフリークライミングもさせてもらいましたが、名前通り岩にマムシが隠れているそうなので、ドキドキのクライミングでした。



夕刻前に場所を移して、服部文祥さんの講演を聴き(これがなかなか面白い話しでした)、夜は懇親会でした。温泉に入れてもらって、寝床も用意してもらい、飲み放題食べ放題でもお手伝いだからわたしの費用負担はなし。それで明日は一ノ倉を登攀させてもらえるのですから、本当に願ったり叶ったりのイベントです。こんなんなら喜んで来年も手伝いたいですね。



翌日の一ノ倉クライミングも出合までバスを出してもらえました。普段では考えられないことです。なんて素晴らしいイベントなんだ(笑)



出合で記念撮影。お客さま2名に対し、東京、群馬、茨城、埼玉、栃木とクライマーが14名で完全バックアップ!



天気良好♪







出合から取付まではお客さまのために前日フィックスを張っておきました。お客さま2名は一ノ倉沢南陵を登りました。1名はギアに故障が出てしまい3ピッチで敗退。もう1名は全ピッチ登ることができました。登れなかったお客さまも楽しんでくれたようなので、それだけが救いです。




我々栃木は群馬オススメの烏帽子沢奧壁中央カンテを登りましたが、それはまた明日書きたいと思います。


今回のイベントは、県外のクライマーや有力山岳会の皆さんと情報交換ができたのが一番の収穫でしたね。外に目を向けることで自分のレベルや立ち位置もより明確になるというものです。


当初はお客さまの接待登攀なんて危ないクライミングは嫌だなあと考えていましたが、できる範囲でならそういうのもありかもしれませんね。来年の「山の日」イベントは、今回のプレの反省もふまえて、より充実したものになればいいなと思います。わたしも頼まれればまたお手伝いしたいと思います。


来年の811日は「山の日」国民の祝日です。みなかみ町だけでなく、全国で山岳関係のイベントが開催されると思いますので、是非注目してみてください。よろしく御願いします。(おわり)