近況323.宇都宮美術館・第2回コレクション展 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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3連休なのに地元に居残っていたわたし。それならと地元の美術館に足を運ぶ。宇都宮には、所蔵品も他に比してなかなか豪華な美術館がちゃんとあるのだ。おまけに建物自体も見事だし、雰囲気もいいときている。宇都宮に足を運んだ際には是非とも立ち寄って欲しいスポットである。



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今回は企画展のスタートを来週に控えた静かな時期。所蔵品のお披露目である。第2回コレクション展だけが開催されていたので、310円支払って、ぶらぶらと眺めてきた。しかし、これがあなた、宇都宮の所蔵品と言っても侮るなかれ。冒頭に書いたように素晴らしい作品があるのだ。宇都宮美術館所蔵の筆頭はシャガール作品だろうね。今回は自画像の版画作品と「青い恋人たち」が展示されていました。



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シャガールの「青い恋人たち」が地元で見られるなんて、こんなに嬉しいことはないよね。なにを隠そうわたしが美術館に足を運ぶようになった切っ掛けがシャガールなのだから、なにをか言わん(ミーハーですいません)。本作品は、アメリカで最愛の妻ベラを亡くしたシャガールが筆を長い間置いてから、しばらくたったのちに描いたものです。わたしはこの作品を見たとき、そんな背景をまったく知らなくても、その意味がすべて分かりました。シャガールの他作品の青とは明らかに異なる青です。涙がでそうになります。。



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有名でないけれど、宇都宮美術館で人気の作品をあげるなら、高橋由一の「中州月夜の図」があります。この作品は実物を見なければその良さはまったく伝わらないでしょう。本作は本当はもっともっと暗い作品です。最初に目の前に立つと暗すぎてなにが描かれているのすら分からないほどです。しかし、しばらく目の前に立ち眺めていると、目がなれてきて描かれているものの輪郭が見えてきます。さらに立っていると、微かな月明かりですら明るいと思えるようになるのです。実際にそこで体験しているような錯覚がこの作品の前に立つと起こります。作品没入感が素晴らしく毎度はっとさせられます。



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っとまあ、そんなこんなで、宇都宮美術館は素晴らしい美術館なので、県民の皆さんは一度足を運んでみてください。あなたが美術館に通うきっかけになれば幸いです。(おわり)