昨年の出来事で大きく書き忘れていることが2つばっかあることに気付いたので、集中投稿して片付けたい。まずは昨年の一大目標であった「NESチャンピオンシップ」でファイナリストになった件について書いていこう。
そもそもNESチャンピオンシップとはなにか?
それは、北丹沢山梨東部の指定3 大会「道志村トレイルレース(41.30㎞)」「北丹沢12時間山岳耐久レース(44.24㎞)」「上野原トレイルレース(38.06㎞)」で行われる催しで、ファイナリストになるためには、その3大会すべてに出場して完走する必要があり、3大会のタイム合計で順位を競います。つまり『全国屈指の難コースに挑戦する心』・『特色の違うコースに対応する技』・『3大会完走する安定した体』を競うのが『NESチャンピオンシップ』であります。
道志村トレイルレースは文字通りの日本屈指の難コースと言われている大会、上野原トレイルレースもまた高低差3000mの上り下りを執拗になまでに迫られるどMな大会となっており、わたしは2011年度に「道志村トレイルレース」に挑戦して第1関門で跳ね返され、そこからトレイルレースの上級大会に向けて真摯に修行を積み、同年度「上野原トレイルレース」を完走できたことは既にお伝えしたとおりです(http://ameblo.jp/tama-xx/entry-11405819259.html
)。
そしていよいよ2012年に、わたしはNESチャンピオンシップ入賞を最大目標に掲げて3大会に挑戦しファイナリストの栄冠を勝ち取りました。昨年のファイナリストは137名。つまり137分の1フィニッシャーTシャツをゲットしたわけです。NESチャンピオンシップに入賞できる力を手にしたわたしと手にする前のわたしでは明らかに別人です。NESチャンピオンシップに入賞できたからといって、フルマラソンの記録はこれっぽっちも速くなっていないのが残念ではありますが・・・。
さて、一昨年には完走できず、地獄のようだとすら感じた「道志村トレイルレース」、それを昨年のわたしは何故完走できたのか、核心に迫りたい。それはズバリ峠走のおかげでしかない。これ以外に理由は皆無。峠走の結果だけでわたしは完走を成し遂げました。そもそも、わたしはトレランとマラソンを分けておらず、どちらの効果も双方で活かすようなランナーになりたいと思っていました。しかし、残念なことにわたしは追い込むことが苦手です。辛いことが嫌いなんです。だから、自分に必要だと分かっているトレーニングでも辛いことからは逃げてしまいます。
わたしがわたし自身に必要だと思っているトレーニング
①ビルドアップ走
②インターバル走
③峠走
わたしは一昨年10か月で2000㎞走りましたが、まったく走力をあげることができませんでした。それは単に目的意識もなく走ってしまったからです。いまのわたしはもはや10㎞走ろうが20㎞走ろうが、流す程度なら欠伸しているのと同じです。走るからにはトレーニング効果、つまりは目的意識をもって走らないといけない。そのもっともたるものとして上記3点をする必要に気付きました。
しかし、残念なことにわたしは辛いことが嫌いなので、自らを追い込む①や②からは逃げてしまいます。どうしてもできないのです。辛いから。で、毎週1日だけ近場の峠に行って峠走を敢行しておりました。夜な夜な誰もいない峠を走り込んだわけです。
峠走を繰り返しても速力を身につけることはできません。だから未だにわたしは鈍足ランナーなわけですが、この峠走のおかげで、尻筋(登りに使う)と着地筋(下りに使う)は、上級トレランコースに対応するレベルにまで到達させることができました。
わたしは昨年中基本的にランニングというものをしてません。すべての運動をすべてに効率よく活かすを御旗に、登山やクライミングでもマラソンやトレランに効果を発揮するようなトレーニングはできるはずだとそっちばっかやっていたのです。わたしが目指しているのは総合力であって、なにかに特化して極めた人ではないからです。
例えば、昨年のわたしの年間走行距離(大会走行距離含む)を一覧にしてみると
1月 120㎞(ハーフ&フルマラソン各完走)
2月 26㎞
3月 92㎞(20㎞の歩荷レース完走)
4月 70㎞(ハーフマラソン完走)
5月 148㎞(道志村トレイルレース完走)
6月 84㎞
7月 136㎞(北丹沢12時間耐久山岳レース完走)
8月 230㎞
9月 218㎞(ウルトラマラソン出場&上野原トレイルレース完走)
10月 90㎞(16㎞トレラン完走)
11月 159㎞(23㎞トレラン&10㎞&ハーフ&フルマラソン各完走)
12月 19㎞
年間トータル 1392㎞
これしか走っていません。NESチャンピオンシップ入賞者の中でもこれほど走っていないランナーはいないでしょう。はっきり言って異質です。それも一昨年の10か月で2000㎞走りながら成長しなかった自分を受け、距離じゃないんだと言い聞かせ、効果があると信じた峠走だけを週1で繰り返した結果なのでした。
で得られたものが、地獄とさえ思った道志村トレイルレースの前半の急登を辛く感じないどころかお釣りまでもらえた尻筋、北丹沢の長距離44㎞でもびくともしない足腰、上野原の上り下りのゆさぶりにも耐える着地筋です。
41㎞10時間制限の道志村トレイルレースは制限20分前に、44㎞12時間制限の北丹沢耐久は制限時間の3時間15分前に、一昨年は数分前にゴールに飛び込んだ38㎞制限時間10時間の上野原も18分の余裕を残してゴールすることができました。基本的にどれも厳しい大会ではありましたが、使うべき筋肉をちゃんと大きく発達させられたことによって、わたしは各大会で辛いと思わずに楽しんで走ってしまったのです。
こんな感じで(笑)
これら厳しい大会も楽しいと思いながら駆けることができてしまった。だから特別いままで書く意味を見いだせずにいたのです。ひとつ言えることは道志村と上野原は後ろから数えて一桁しかない順位でゴールしているのに対し、北丹耐久ではわたしの後ろに40人くらいいるという事実。3大会を比較すると、明らかにわたしはスタミナ系なのだと分かったということかな。道志村も上野原もバテバテにはならなかったけど、北丹沢の楽走は如何ともしがたい快楽でございました♪
というわけで、昨年末に目標だったファイナルパーティーに招待されたので行ってきました。来場しているランナーは、文字通り全員わたしよりはるかに上の日本を代表するようなランナーの皆さんばかりです。パーティー中は、そんな上位ランナーの皆さんと有意義な会話が楽しめたのは言うまでもありません。そこで得た情報はわたしが実践することで皆さんにも追々還元していけたらいいなと思っています。
兎にも角にも、背伸びしてやっと覗けた強者たちが居並ぶ世界。わたしなんかがいるのはおこがましかった(上画像のどこかにいますよ?)けど、最弱のファイナリストならではの背伸びしても勝ち取ったチケットの苦しみと有り難みは、きっと他の誰にも負けてないと思いたい。NESチャンピオンシップは、運営委員会の諸事情で今年は開催されないとか。興味をもった方は来年に向けて調整してみください。覗けば分かるあなたの知らない世界があるかもですよ。NESチャンピオシップ入賞めでたい。ありがとー!!(おわり)