今日は総括ということで、最初は皆さんが興味のありそうなことを書いてみたいと思います。つまりはダイエットについてだ!!(どーん)
1 8泊9日の長期縦走でどれくらい痩せられるのか?
■出発前8月11日の朝計測
体重 58.3㎏
体脂肪率 12.2%(標準)
内臓脂肪 6.0(標準よりLv-2)
皮下脂肪率 7.7%(標準よりLv-2)
基礎代謝 1455
骨格筋率 35.6%(標準)
■下山した8月19日の夜計測
体重 58.3㎏
体脂肪率 6.9%(低い)
内臓脂肪 5.5(標準より-Lv3)
皮下脂肪率 低すぎて計測不能(標準より-Lv3)
基礎代謝 1482
骨格筋率 38.5%(高い)
■下山翌日の8月20日の朝計測
体重 56.3㎏
体脂肪率 8.5%(低い)
内臓脂肪 5.0(標準よりLv-3)
皮下脂肪率 5.5%(標準よりLv-3)
基礎代謝 1437
骨格筋率 37.1%(やや高い)
減り方はいい具合ですね。脂肪率が内臓脂肪及び皮下脂肪ともに健康的に落ちてました。筋肉を増やしつつ脂肪を減らす。ベストな減量ができたんじゃないでしょうか。けれどけれど~、これではダメ。わたしみたいなプロの運動選手じゃない人だと、脂肪率が一桁台だとポテンシャルが急激に悪くなるから。事実、下山後はスタミナ不足の疲れやすい体質になってしまった。今は9日の上野原トレイルレースに向けて、体脂肪を二桁に戻すべく鋭意食べてます(笑)。だって、上野原走った後も同じように極端に体脂肪減ってしまうんだもの。6%台のままで出場したらどうなることか、心配で心配で大会になんて出ていられませんよ?
兎にも角にも長期縦走は健康的に減量できることが分かりましたね。今回の結果に標高の高さがどの程度影響を与えているのかは不明です。長期縦走ってだけで、標高関係なく同じような結果が出るのか出ないのか。わたしはほとんどの時間を2500~3000mくらいの間で過ごしていたのだから、その高所の効果もある程度は影響を与えているとは思いますけどね。ともあれ、山の中にいるときは、こんなに食べ続けていていいのかしら?と心配になるほど食べまくっていたので、これほど減っているとは驚きでした。下山してきた直後は、散々食べてたから逆に太ったかも?なんて本当に心配して言葉にしていました。山行中は鏡なんて見ていないから、そこらへんかなりずれていたことになります。
2 反省すべき点のまとめ@既出
(1)出発前のページ参照
・ 前日までに準備を完了しておけなかった
・ 前日にほとんど睡眠をとっていない(2時間程度)
・ いらない装備がある程度あった
・ 必要な装備がいくつかあった
・ 出発前に最悪を想定できていなかった(9日間全日雨など)
・ 防水を万全にできていなかった
・ フルーツグラノーラ問題(1185g持参して963g持って帰ってきたこと)
・ ガムはいらなかった
(2)2日目のページ参照
・ 雨天時のツェルトの撤収の練習不足(設営は練習しても撤収は不足)
・ 具体的にお客が多い中どう起き、どう出発するか考えていなかった
・ アサヨ峰での5万分の1地図頼みの致命的なガス迷い
(3)7日目のページ参照
・ 雷をおしての強行軍
・ 使える予備日を用意していなかった
3 いままで触れてこなかった反省すべき点
(1)下山連絡が滅茶苦茶遅れてしまったこと
山岳会に入っていると下山連絡が義務づけられています。これは、もし登山者から連絡がない場合、警察などが動く前に山岳会の有志がまず動くという危険を担保しあうという考えから来ています。これはシステムなので連絡がなければ絶対に動いてしまうわけです。栃木から南アルプスまで動ける人間が集まって、わたしを捜索してしまうわけです!
で、わたしは計画書には15時に下山すると記しておきましたが、まあこれがしっかり守られなくてもまだ大丈夫(心配はさせてしまうでしょうが)。下山連絡のリミットはちゃんと設定されていて、その時刻は20時です。
わたしはこの下山連絡に関して致命的なミスを犯しました。第一に携帯電話のバッテリーを完全に失ってしまったこと。前日の夜の時点でバッテリーはほとんどなかったのだけど、単3電池2本あるから、それを充電すればいいやと考えていた。しかし、寝る前に充電スタートさせ、いざ目覚めてみると、なんとバッテリーが完全に死んでしまっていたのです。標高の高いところでは単3電池2本では、10%程度しか充電できないことは既に縦走中に体験し理解していたのだけど、充電されているどころか残っていたバッテリーはまで失っているとはどういうこと?
これは推測にしか過ぎないけれど。単3電池2本では10%しか充電できない。にも関わらず、携帯電話は電源を切っていても充電中ですと分かるようにランプを点滅させる。このランプの点滅のほうが充電される電力より多く消費していたのではないか。山の上ではあり得ることだ。でないと、残っていたバッテリーまで失っていることが説明できない。また、こういう考え方もできる。寝ている間に充電していたから、充電し終えても充電器と携帯は繋がったままだった。これがいけなかったのではないか。電子機器というものは繋がっていると人の目からは何も動きがなくとも、じつは電気を奪い奪われしているものなのだ。そのせいで、充電したのにバッテリーを完全に失ったのかもしれない。兎に角、最終日起きたら携帯電話は使用できない状態になっていた。
念のために書いておくと、携帯の電源はちゃんとOFFにして充電してました。
しかし、長期縦走に入る前からそんな事態は想定していた。だから、下山先の公衆電話の場所を事前確認し、仮に携帯が死んだとしても、下山連絡だけはできるようにしておいたのだ。当然、携帯電話が死ねば、連絡番号を失ってしまうことも想定済み。わたしにそこらへんのぬかりはなかった!ちゃんと下山連絡先は携帯が死んでも大丈夫なようにメモしておいたのだ。つまり万全!
2日目の雨でメモが濡れて読めなくならなければね・・・・
とほ~
ここで関わってくるのが、反省点まとめ@既出にでてくる「防水を万全にできていなかった」こと。防水は何重にもしてあり、ほぼ完璧だったのだが、ザック下のほう雑貨類をまとめておいた大きなビニール袋にだけ穴があったのだ。雑貨類は濡れ倒した。そこにメモ帳が入っていたのである。長期縦走中、濡れて機能不全に陥ったのはメモ帳だけ。まるでメモ帳を狙ったかのような所業じゃないか。でも下山連絡先は、役員に提出した計画書をプリントアウトし持参していればそこに記されているはずである。しかし、わたしは山岳会役員に提出した大量の自作の計画書はすべてプリントアウトして持参していたにも関わらず、会のひな形を使った計画書だけプリントアウトして行かなかった。ありとあらゆる事柄が「別紙参照」とだけ記されているその計画書をわたしは持参不要と判断してしまったのである。確かに長期縦走の計画をそのひな形にはなにも書かなかった。だから不要と言えば不要と言えた。でも下山連絡先という意味においては、会の計画書のひな形にしか記載されていなかったのである。完全にやっちまった状態。
わたしは公衆電話の前で途方にくれるしかなかった。兎に角一番近いコンビニに急いだけれど、南アルプスは深いよ~~、最初のコンビニまで2時間半はゆうに車でかかります。下山連絡先に一報を入れられたのは、19時45分頃。リミットの20時の直前も直前であった。先輩もそろそろ支度しなければならないかなと心配していたそうである。これは我が身に置き換えれば、本当に心配だったであろうと分かるから反省しきりである。下山連絡はシステムだから、ちゃんとしないと多くの人に迷惑がかかる。会ひな形の計画書は常にプリントアウトしておかなければならない。
また携帯電話のバッテリーについても、山の中ではほとんど電源入れていなかったが、3日目くらいにブログに投稿するなど若干してしまった。はっきりいって無駄な行いであった。山の中でブログの投稿なんてやらないようにしないといけない。さらには、塩見小屋で携帯の充電を100円でしてくれるサービスがあったのに、それを利用しなかった。その5日目の時点では携帯のバッテリーが60%近くあったため、必要ないと判断してしまったのだ。長期縦走時に小屋の充電のサービスを見つけたら、けちらずにバンバン利用したほうがいい。遭難時にも携帯は役立つわけだし、山の中で充電できるチャンスをみつけたららバッテリーは常に満タンにしておく意識でいたい。
迷惑をかけたT先輩、本当に申し訳なかったです。その節はありがとうございました。
(2)水の量は適切であったのか
わたしは今回の長期縦走中、水については、水場で常にMAX3.5Lにまで戻して持ち運んでいた。しかし実際に1日で飲む量は1~1.5L程度であった。大半が1Lくらい。つまりは飲まなかった2~2.5Lは毎日毎日重りとして背負っていたことになる。これは改善の余地があるなあと、下山直後は考えていたが、会の月例会でその旨ふれたところ、その考えは甘いと指摘された。第一に今回の長期縦走は雨が多かった。雨ばかり降っていたのである。これが逆に快晴続きだったらどうか?飲む水の量も変わったのではないか?さすがの指摘である(何故自分でこういうことに気づけないのか、馬鹿馬鹿)。そして水を常にMAX持てという教えは、遭難したときのことを考えて言っているということなのだ。南アルプスのような山深いところで遭難すると、水を得るのは本当に至難の技だ。縦走路ですら半分近い水場は枯れており、小屋頼みで初めて水を確保できる状態。小屋にたどり着けなければ、水にありつくのは本当に難しいのだ。そう考えれば、遭難時のわたしがどのくらいの水を欲するのか、その欲する分だけの水を常に予備として背負っておかなければならないことになる。つまり山行の計画によって、予備の水の量は調整しなければならないということだ。
そう考えれば、今回の長期縦走で背負っていた3.5Lは悪くはなかった。水が少ないという不安から、飲む量を減らしたことは一度もなかったし、逆に減らしたい一心でガブガブ飲んだ。水分の摂取は山行のポテンシャルを上げるので、非常に有効だったと思う。ここは今回の水の量は適切であったと結論付けたい。
次回「山行報告(南アルプス全山縦走達成記録)総括前編」に続く