(注)今回の出発前のくだりは、山に真剣でない人には面白くもなんともないと思います。読み飛ばしていただいて、山行報告初日から読んで頂ければと思います。
1.パッキング
最終的なパッキングは前日の就業後から。今回の長期縦走の準備のような場合、前日までには済ませておくべきで、ここは大きな反省点だろう。事実、コンタクト用の目薬を職場に忘れたことに気付いたが、取りにいく余裕がなく、持たずの山行となってしまった。また、人を馬車馬のように働かせることができる自作調合粉袋を17袋用意するつもりが、ある粉が途中で切れてしまい11袋までしか完成させることができなかった。明らかに前日以前の準備不足である。
因みに結果論で書けば、目薬を使う機会はなかった。というのも、パソコンなどを利用しない山の中では目が乾くということが驚くほどないのだ。目薬が必要などころか、ワンデイコンタクトを2日3日使っていても違和感を感じるようなことはまったくと言っていいほど起きなかった。
パッキングの注意点は全荷重19.43㎏に抑えること。わたしの経験則では、自分の体重の三分の一までの荷重ならば人はさほどその荷重を苦にしない。しかし、この三分の一ラインを超えてしまうと、それが0.5㎏であろうとも体感として荷重がぐっとのしかかってくる。このラインを超えないよう意識しなければならない。わたしの装備一覧は下記の通りとなった。一眼レフカメラ&換えレンズ1本は泣く泣く外したが、これは正解であった。無駄に重い上にわたしの計画では撮影している余暇などそもそも微塵もなかったのだから。また火器は軽量化の大前提として持たないことにした。同じくテントも重いため、ツェルトで代用することにした。
■基本食料(主食)
持参弁当1 大盛りナポリタン1 魚肉ソーセージ1本 尾西のパン1個 アルファ米(味付き5白米5) レトルト食品(カレー2・パスタソース2人前2・中華丼1) フルーツグラノーラ800g 青汁粉末6日分、ビフィズス菌6日分 黒酢にんにく8日分 DHA8日分 ガム8個
■基本食料(間食)
菓子パン3個 カステラ2本 どらやき2個 チョコレート4枚 パワーバー3枚 仁丹の食用生カレー7本 キャラメル18個 飴18個 カフェインジェル9個 人を馬車馬のように働かせることができる自作調合粉袋11(未完成品6袋)、カロリーメイト9本
■全日常用つまみ
洋菓子2個 ミックス袋(アーモンド&バナナチップ2袋+ドライフルーツ1袋+カステラ大1本+プロテイン140g) つぶ塩タブレット1袋
■予備食料(順調にいった場合手つかずになる食料)
フルーツグラノーラ385g カロリーメイト1本 飴2個 キャラメル2個
■その他
スポーツドリンク(出発時1.5リットル用ペットボトル容器つめておきます)
水2リットル
装備一覧
■衣類
レインウェア
ダウンウェア(上のみ,防寒用)
冬季用あったかタイツ(下のみ,防寒用)
就寝用シャツ
パンツ(予備用)
速乾長袖Tシャツ(着替え用)
速乾下着(予備用)
靴下(予備用)
てぬぐい大小 各×1
吸水タオル ×1
防水グローブ(雨用)
帽子
出発時に身に着けている速乾長袖Tシャツ+速乾Tシャツ+パンツ+下着+靴下+サポートタイツ
■登山装備
60Lザック
トレイルシューズ
ストック ×2
スパッツ
ヘッドランプ
地図
コンパス
呼び子
ツェルト
グランドシート
シュラフカバー
保温シート
■生活用品
携帯電話
腕時計
財布
サンダル
コンタクトレンズ9日分
サングラス
眼鏡&眼鏡ふき
サバイバルキット(包帯,絆創膏,蝋燭,e.t.c…)
テーピング大
胃腸薬2袋
2リットル用ペットボトルの容器
1.5リットル用ペットボトルの容器
筆記用具+メモ帳
耳栓
ブリーズライト9日分
細引き ×2
ゴミ袋(雨対策で多めに)
ジップロック(雨対策で多めに)
ハミガキ
トイレットペーパー
虫よけスプレー
日焼け止めクリーム
熊鈴
名刺15枚
■撮影機材
ポケット三脚
コンパクトカメラ
■その他
携帯電話充電器具
文庫本
予備電池(単4×3本 単3×4本)
健康保険証
■下山後について
お風呂セット(迎えにくる家族に渡しておく)
入浴後の着替え(迎えにくる家族に渡しておく)
これで総重量19.4㎏となった。
【反省点】
使わなかったものが結構あったこと。使わなかったものは下記一覧AB群。A群は結果的に使わなくても持っていかざるを得ない装備。B群は不要であったと思う装備。
A群
パンツ(予備用)
速乾長袖Tシャツ(着替え用)
速乾下着(予備用)
呼び子
保温シート
コンタクトレンズ5日分
眼鏡&眼鏡ふき
胃腸薬1袋
名刺2枚
予備電池(単4×3本)
健康保険証
B群
虫よけスプレー
日焼け止めクリーム
熊鈴
文庫本
虫よけスプレーと日焼け止めは普段からザックに入っているものの、わたしは登山に際して活用した試しがまずない(富士山で日焼け止めを使った程度)。普段使わないものは長期縦走でも使わないらしい。部屋に置いてくるのが正解であった。熊鈴は熊が出るという南部地域に入ったら付けようと思っていたものの、結局普段付けていないので、これも付けなかった。必要なかったように思う。文庫本はアプローチの電車やバスの中でも出す機会がなく、山の中でもそんなゆとりはなかったので、ただの重りとなってしまった。
逆に持っていけば良かったと思うものは、小型のハサミである。ナイフがあるため必要ないと考えたが、濡れてしまった(わけあっって)テーピングを切るのはナイフでは難儀した。ハサミがあったらどんなに楽かと常々考えていた。
また、後述するが、ツェルトのポール代わりとしても考えていたストックを道中1本失ってしまったため、ツェルトを立てられなくなって困った。ストックの紛失は十分考えられる出来事だったのだから、ポールを予備として1本持参すべきだったかもしれない。
そして、今回大きく反省している点は、雨問題である。わたしはザックカバーを付けないスタイルで挑んだのだから、十分に中の防水対策を万全にする必要があった。にも関わらず、ザック一番下の空間のゴミ袋に穴があいており、結果的に、細々した雑用品(テーピングや下山連絡先を記しておいたメモ)など濡らすはめとなった。防水対策は念入りにチェックしておくべきだった。
さらに8泊9日の間、全日雨でも大丈夫という準備をしておくべきだった。結果論として雨が降らなかったのは9日中1日だけ。終日降っていた日が6日もあった。9の6も朝から晩まで雨とは想定できなかった。想定していれば、靴下の予備をあと1足追加できていたように思う。長期縦走は出発してしまえばそれまで。最悪中の最悪までを想定して準備すべきだった。
防寒対策は、無人避難小屋の時、上下冬用1枚では寒くて寒くて仕方なかったが、すべて着込んだ上で寒い寒い言っていたわけではないので、まだ余裕はあった。今回の装備で十分であったと考える。
次回「主発前 2項 食料計画」に続く