再訪・富士登山。練習登第1弾「転機となる大失敗をした磐梯越え(前編)」 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

2009620日、二度目の富士登山にむけての練習登当日となった。この年も富士山に登りたいという山素人(以後、甲さんとする)を富士山頂まで連れて行くことになったので、その甲さんに登山馴れしてもらうべく計画した練習登山である。基本的に、おいらは山素人が富士山に登るなら本番前に3回の登山経験が必要だと思っているのだが、甲さんの都合で1回目はポシャリ、甲さんには2回の登山経験しか積ませられない状態で富士山に挑むことになりました。だから1回1回の練習登がとても重要で、少しでも多くの経験を持ち帰ってもらえるような登山にしなければなりません。そこで、今回は結構自信満々の甲さんに、あまりおいらからは口を出さずに登山させてみようと考えました。かなり多くのミスをしてしまうでしょうが、ミスから得られる経験に代えられるものは他にありません。だから今回はなるべく過保護は止めて登山することにしました。


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さあ表登山口から磐梯山にクライムオン♪


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上写真が甲さん。出だしはおいらのポージング指示に従う余裕がまだありましたが、しかし甲さんの余裕はまさかのここまで。出だしがスキー場であることに大変不満があるらしく、スキー場の永遠と続く登りに死ぬほどばてていました。登山は登り始めが得てして一番疲れるもの。汗もよく出るし、ペースを間違えればかなり疲労してしまうのです。表登山口から猪苗代スキー場1合目まで到達するのには、ゆうに1時間かかります。だから焦らずに、出だしはあまり力まずに軽口を交わしながら登るくらいが丁度良いでしょう。


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と教えてもなぜかハイペースの甲さん。スキー場1合目を抜けたところが本当の登山(山に入る)の始まりなのですが、甲さんはもうタオルをほっかむりのように被って汗だく登山を始めておりました。「甲さんは基本的にペースが速過ぎる」「山は疲れるほど急ぐなが鉄則だ」とおいらは後ろから諭すのですが、誰かと格闘でもしているように登りつめていく甲さん。けしておいらに追いつかれまいとしているかのようです。登山をすると本当にその人がどんな人なのかがよくわかります。面白い。


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まさておき、6月下旬の磐梯山はまさにお花畑一色です。花期を狙っての日程調整でしたが、まさにビンゴ。色とりどりの花々が目や鼻を楽しませてくれます。


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険しい表情でツツジを眺める甲さん。もっと楽しんでいきましょう~


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といっても、おいらをおいて先へ先へと急ぐ甲さん。花のトンネルをくぐっていきます。


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中間地点の沼ノ平(鏡ヶ池)に到着。写真の奥に写っているのが山頂です。ここらへんからはもう完全にお花畑状態。


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磐梯山固有種のバンダイクワガタもちゃんと咲いていました。6月に登るならこれを見なければ始まりませんね!


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甲さんもだいぶペースが落ちてきていい感じになってきました。初登山ですからね。疲れて当然です。山頂が見えてきて俄然やる気も出てきたみたいです。


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山頂直下には二軒の小屋が売店として営業していました。水場の水も驚くほど豊かに出ていて美味しかったです。までも、ここで売店で休んでしまっては、山頂着いたときの喜びが半減してしまいます。山頂まで残り30分。休まず行きましょう!


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最後の稜線登りにとりかかる甲さん。登り始めに着ていたTシャツはビショビショになってしまのったで、下に着ていたタンクトップだけの姿に様変わり。代えのTシャツは持ってないんです。因みにおいらは説明したんですよ?取り敢えずできうるかぎり荷物を少なく挑戦してみたいという甲さんの考えのもとにこのようなことになっております。因みに下もジーンズです。登山でジーンズなんて御法度ですが。取り敢えず、試すという甲さんを誰が止められましょう。


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そして、とうとう山頂に到着!山岳ガイドに記載されている所用時間の30分オーバー程度(よし、これなら休憩時間を当て込んでも十分予定通りだな)。流石、福島の象徴的な山“磐梯山”。花期ともあって登山客で大変賑わっておりました。


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ザックも下ろさずに座り込む甲さん。360°の大パノラマにただただ無言で癒されていました。甲さんにとって初登山は相当キツイものだったそうですが、流石に山頂の眺望には大満足してくれ、また山頂で食べた昼飯の“美味しさ”に大層感激しておりました(ただのパンですが)。甲さんは普段まったく運動してない方だったので、おいらも少し心配していたのですが、取り敢えず山頂を踏ませることができて一安心です。


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無事に山頂を踏めた安堵と、相当ゆるいペースで登ってきたのでまったく体力を疲労しなかったおいらはこの笑顔。しかし、まさか、この後この笑顔が真っ青に凍り付くことになろうとは、いったい誰が想像できたでしょうか。登山のアクシンデトは下山時に集中しているのです!まだまだ大甘だったおいら。さあど7失敗したのか、それは後編につづく。