(緊急・重要)映画のオススメはいたしませんが。 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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今日は速報を出しておきます(巷で評価の高い「○白」じゃないよ?)。さて、現在公開中の『借りぐらしのアリエッティ』を観てきたのですが、 素晴らしい作品でした。本年のおいらの主要賞候補の一角ですので、 興味のある方は映画館でふるってご観賞のほどを。 因みに本作を簡単に説明してしまえば、多くの映画ファンがこの映画を好きになるどころか納得もしないだろう作品ということになるね。本作はそういった低評価に終わってしまうであろう映画です。例えば、「ハウル」や「ポニョ」が素晴らしい着地をみせる見事に仕上がった作品だと思っていない人には、本作も近年の宮崎監督作品ように失敗していると思うだけのことだろう。


までもおいらが見るぶんにはどうしもて本作は素晴らしい作品であるとしか評し得ない。まずオープニングがあまりに素晴らしい。主人公が母親に名前を呼ばれるまでの一連のオープニングシークエンスは秀逸の一言で、「おいらは完璧だ」と声を出して評し、隣の人に怒られました。完璧はずっとは続かないのが普通なので、それ以降減点要素はあって、結果満点とは成り得なかったけれど、本作を評するに、オープニングのシークエンスを用いるだけで十分に説明がつく。本作はジブリ作品の中でもっとも素晴らしい要素がある。それは音響面。本作の効果音の素晴らしさは半端なレベルではない。たぶんもっとも素晴らしい効果音がついているジブリ作品だ。結構スコアが裏で流れているのだけど、そういった曲たちとの兼ね合いも見事なまでに調整されている。そして、おいらは冒頭のオープニングシークエンスでその見事さに呆れ、なんなんだと思っていたら、それがちゃんと主題や世界観にまで絡んで活きてくる周到振り。つまりは素晴らしい音響は必然だったのである。ここまで音のいいジブリ作品は他にないと断言していい。


監督は長編演出は初めての米原さん。長編初とは思えない演出、それに定評のある作画と上記書いてきたような技術面、そして現在の宮崎監督がやっているような熟練の主題とストーリー構成(脚本が宮崎さんだから当然か)を見事なまでに不可分な作品に仕上げてみせた。新しい才能の誕生。是非、映画館で立ち会ってみて欲しい。この映画は音響のよい映画館で観てこそ魅力が存分に発揮される作品になっているから、足を運んでも損はないかと。但し、もう一度念をおしておきますが、この作品は多くの映画ファンがつまらないと評価をくだすであろう映画です。そこのところ注意で。(おわり)