『企業組合 尚仁』(塩谷)- 蕎麦漫遊記45。 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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今回もおいらの基本書「再訪そば処栃木の名店を歩く」に掲載されているお店ですが、そばの名店51に含まれておらず、農村レストランとして紹介されていた40店舗の一店です。時間帯と立地がともに噛み合ったので、大田原警察署帰りに立ち寄ってみました。


北部仕事にも手を出すようになって早数ヶ月、大田原周辺の基本書掲載名店も行き尽くしてしまって、あとは農村レストランのみとなった。皆さんは農村レストランと聞けば、なんだ、名店よりランク下の店ねと勘違いするかもしれないが、そこは皆さん侮ってはいけません。基本書に載っている農村レストランはどこも地元の蕎麦粉を使うという徹底的なこだわりに基づいて営業されており、おいらも過去の漫遊記8及び34で高く評価したりしています。


なわけで、おいらとしては名店51食べ歩けば、一応漫遊記コンプリートを宣言するつもりでいるのだけど、どうにも名店と同じレベルまたはそれ以上で勝負している農村レストランも捨て置くわけに行かず、というか、頼んででも食べに行きたい気持ちでいる。


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まず本店に到着して驚く。お客さんが大層並んでいたのだ。お昼時でもそうそう行列ができない蕎麦というジャンルにして、この並び率は異常。農村レストランは名店などと違って、地元振興の一貫で儲け度外視で商売している側面があるため、安価にしてこの味と地元で評判なのかもしれない。ボスと一緒だったが、ボスも待つとのことで、15分ばかり待つことになった。入口脇では、今日の分の蕎麦をせっせと打っているところをガラス越しに見学することができて飽きるとはない。女性だけで切り盛りしているお店だが、打ち捌きを見ているとたいしたものだなあと感心できることしきり。おいらが蕎麦打ちを始めても同じレベルに達するには2年は修行をつまなければならないだろう。ともかく蕎麦打ち(とくに伸ばしの行程)って思ったより難しそうでちょっと手を出す気がしない。


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名前が呼ばれたので、店内へ。天ぷらもりそば(大盛り)を注文。たいして待たずに品物は到着。早速いただいてみましょう。例の如く、最初は汁なしで数本を啜り入れる。ずず、もぐもぐ。ふむ、若干の薫りが鼻をついた。そして、若干の蕎麦の後味。角が立って太さも切り揃えてあって見事だが、食べ応えはあるもののコシとは違うなにか。つなぎが悪いのか、喉越しは今ひとつ。しかし、これは美味い。たぶん七割で打っている(最近何割蕎麦か結構な確率で当たるようになってきた)蕎麦で、この値段でこのレベルなら申し分ない。ボスも美味いと喜んでいる。曰く「おまえと食べ歩いた店で美味くなかった店は一店舗しかないな」とのこと。基本書の編集者が聞けば涙を流すに違いない御言葉である。まあおいらはボスの3倍は食べ歩いているから、ボスのようにはいかないけどね。


兎にも角にも、本店の蕎麦は、塩谷産という希少な地元産のみで打っているため、香りと味がある程度するので、納得の七割蕎麦といっても間違いないだろう。ただ、初めて口にした塩谷産の蕎麦粉は、よく感じる蕎麦の甘みがすぐに消えてしまう反面、その後に何故か苦味がくるというなんとも不思議な蕎麦だった。これは蕎麦粉の個性として受け入れるべきものなのか、レベルの低い蕎麦粉だと切って捨てるべきなのかは、おいらの蕎麦歴ではいまのところ判定することはできない。ただ、初めての味わいだったのは間違いがない。この苦味は食後の車中で喉をいがらっぽくするという特徴もあった。おいらとボス双方、えへんむしに襲われて、やはりプラス材料ではないのかなと。


【塩谷】企業組合 尚仁/天もりそば(大盛り) ☆☆☆ /そば湯 ☆☆☆★


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【素材情報】

そば粉:塩谷町産を七割

薬 味:葱、わさび


【蕎麦まとめページ】

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