b.湘南音祭前日。(鎌倉観光中編) | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

(昨日のつづき)長谷から鎌倉に移動したおいらは、鎌倉大仏と同じく人気の観光スポット“鶴岡八幡宮”には直ぐに向かわずに、取り敢えず“鎌倉七福神めぐり”をコンプリートするため、駅南東の小道に入って、小さなお寺さんを潰して歩くことにした。


たまのブログ


最初の目的地は、“鎌倉七福神めぐり”の恵比寿天(商売繁盛・五穀豊穣)を祀っている“本覚寺”。見事なサルスベリの木があるが、今の時季は花をつけていない。鎌倉は季節を変えて何度でも足を運ばなければ、楽しみきれないということなのだろう。何度となく足を運ぶ人がいるのも頷けなくはないね。


たまのブログ


恵比寿天を祀っている恵比寿堂。祀られている恵比寿天は非常に小さいものであったが、やはり七福神の中では、長谷寺の大黒天と並ぶ人気をほこっているとのことであった。


“本覚寺”をあとにしたおいらが次に向かう場所は、時間的な余裕がなくても絶対に立ち寄ろうと思っていた“妙本寺”。7月に鎌倉に足を運ぶ人は少ないそうだが、唯一7月にしか見られないのが“妙本寺”のノウゼンカズラなのだそうだ。7月にわざわざ鎌倉に行ったのなら、ここは外すまいと考えていた。


たまのブログ


少し歩くと、妙本寺に到着。山門にはまたもやリアルな彫刻が。(当時の流行なんだね)


たまのブログ


やったあ、見事に咲いていたノウゼンカズラ。


たまのブログ


妙本寺をバックに撮影。(パシャ)


たまのブログ


たまのブログ


紫陽花も丁度見頃で申し分なし。立ち寄って大正解だった“妙本寺”でした。


たまのブログ


“妙本寺”の帰りに出会った鎌倉ネコ。なかなかハンサムでネコ柄も良さそう。


たまのブログ


でも草食系なのであった。(このくだりいらなかったな)


鎌倉駅から“鶴岡八幡宮”へは縦に三本道が走っていて、その中でも住宅街を通って北上できるのが“小町大路”。大通りから一本外れただけで観光客がまったくいなくなり、静観としている。“小町大路”を“妙本寺”から数百㍍北上すると見えてくるのが、“鎌倉七福神めぐり”の四神目、長寿に御利益のある“寿老人”が祀られている“妙隆寺”。


たまのブログ


小さな七福神像が一体祀られているだけの“妙隆寺”。ようするに“七福神めぐり”なんて趣向がなかったら、観光客は誰も足を運ばないであろうお寺さんなのである。観光局企画担当に上手く踊らされてしまったわけだが、それでもおいらは今回の決め事、お賽銭は何処でも100円を敢行し、少しでも長く自分らしさが保たれるよう“寿老人”に願うのであった。


“妙隆寺”から“小町大路”をさらに北上すると、“鶴岡八幡宮”南東の角っこに出合うわけだけど、そこを右に折れたところが次の目的地“宝戒寺”。“鎌倉七福神めぐり”の一神を祀っている他、“鎌倉三種の神器”を授けてもらえる重要ポイントでもある。


たまのブログ


“妙隆寺”の殺風景さを受けて、七福神めぐりという企画は、商魂の賜物だなと少しテンション落ちていたので、“宝戒寺”のお寺らしさには心底救われた思いがした。靴を脱いで本堂にあがり、立派な祭壇に祀られている木像地蔵菩薩に正座してお線香あげてチーンして(なんて表現なんだ)、心静やかに参拝することができるし、他にも本堂内には絹本著色仏涅槃図など拝みどころ線香あげどころが多数で、大層気に入りました。お寺の方と「お寺らしいお寺で素晴らしい」と話していたらば、9月は“萩”が咲き誇るので是非と薦められた(おいらはもう来られそうもないけれど、これ読んでいる方で予定があればどうぞ)。“鎌倉七福神めぐり”の“毘沙門天”(病魔退散・財宝富貴に御利益あり)にも忘れずにお参りして、“鎌倉の三種神器”の二つ目、足腰を丈夫にするといわれる“草履守り”を授かり“宝戒寺”をあとにした。“鶴岡八幡宮”の脇にありながらにして、観光客があまりいない穴場スポットとしてオススメである。寺があるだけっちゃーだけなんだけど


“宝戒寺”を後にして、“鶴岡八幡宮”前に立つおいら。無駄に広大な敷地がまず目に付く。お参りし終えて帰る客の群れ、境内に吸い込まれていく客の群れ。おいらは時計を見やる。1545分。非常に微妙なラインである。がしかし、“鶴岡八幡宮”は、参拝が20時まで許されている鎌倉一夜更かしなスポットでもある。これは試してみる価値はある!


おいらは“鶴岡八幡宮”を尻目に鎌倉街道を北西にのぼる試みに挑むことにした。先に待っているのは、“鎌倉七福神めぐり”の一角“浄智寺”。“浄智寺”だけなら“鶴岡八幡宮”を詣った後でも間に合う。今回は“鶴岡八幡宮”をおいらが後回しにしたのは、その“浄智寺”の先にある、元寇の戦没者追悼のため創建された円覚寺。元寇って言ったらあーた、大和民族の歴史の中で、陽に分類されるものでは一番重要な事件じゃないですか? いやあ元寇の戦没者が追悼されていたなんて、おいら今回まで微塵も知らなかったわ。それも敵味方分け隔てなく元寇で亡くなられた全ての方を追悼しているだなんてなあ。これはもうお詣りせざるをえないんじゃないだろうか。というか是非させてください


バス停があったらバスに乗ろうなんて考えも頭の片隅において、おいらは鎌倉街道を目的地にひた歩く。バス停は思いのほか少なく、やっと見付けたと思ってもバスが来るのに十数分待たなければならない始末であった。そうそうおいらの都合に合わせてバスなど来ようはずがない。無償に沸き上がる走ってしまいたいという衝動をおさえながら、とにかく我慢して歩く。ああ手荷物がなければ、こんな峠ひとっ走りなのになあ。


黙々と歩いていくと、鎌倉街道沿いの誘惑がおいらを待ち受ける。例えば「閻魔堂こちら」の看板。閻魔大王像が祀られているとか。そういった寺々をスルーせねばならない鎌倉街道男一本道。今回限りはどんな誘惑もおいらの歩を止めることはできなーい!


たまのブログ

おっ。(ピタ)鎌倉街道沿いに“鎌倉五山第一位 建長寺”が見えてきたではないか。なかなか見事な三門が駐車場の最奥から顔を覗かせておるわい。ふーむ、時計をみやる。余裕はやはりない。まあでも総門あたりまで近づいても罰は当たるまい。


たまのブログ


おお、なんか物凄く立派な三門なんじゃないだろうか。建長寺は果たして本当にスルーしていいのか。例えばおいらが目指している元寇追悼@円覚寺は、鎌倉五山で言えば第二位である。建長寺のほうが鎌倉五山第一位の称号を獲得している。いやさ、そんな順位付けじゃないんだ。おいらは元寇の追悼という、いやしかし、うーむ


たまのブログ


でけぇぇっぇ! 関東にもこんな立派な三門があったとはね。なかなか素晴らしいんじゃあなかろうか。なにより、初層に仁王像とか置かずに綺麗さっぱりと吹き放しにしてあるのがいいよね。ビグ・ザムみたいでさ?(ガンダムで例えました最悪です)って、あら? 結局おいら入場しちゃったのね。いいんだ、時間足りなくなったら、“元寇追悼”と“七福神めぐり@浄智寺”を天秤に掛けて、どちらか一つにすれば。それに、おいらなら時間的にギリギリ間に合う可能性もあるしね。おいらは自分の脚力にこそ全てをベットするぜ!


たまのブログ


たまのブログ


たまのブログ


入った以上は最奥の方丈庭園まで拝んでまいりました。方丈では信徒の方たちが座禅を組んでおり、その脇を観光客がそろそろと歩いて庭園まで抜ける仕様。この観光の喧騒も座禅の難易度調整に組み込み座禅してしまう意識がまさにプロですなプロ。お見事でございます。建長寺は、2m級の像や国宝の梵鐘など見るものも多く、お寺らしいお寺さんで立ち寄ったことを後悔させないお寺さんでございました。


たまのブログ


とくに、今回は、法堂でパキスタンから寄贈された釈迦苦行像や天井の雲龍図が特別公開されていたのも評価高し。“特別”とか付くと得した気分になるよね。

さて建長寺を後にし、黙々と鎌倉街道を西に向かいます。すると数分もたたない内に、“鎌倉七福神めぐり”達成の鬼門であった浄智寺入口が見えてきました。なんだやはり地図で見るより格段と近いじゃないか。なによりなにより


たまのブログ

浄智寺に祀られているのは“布袋尊”。家庭円満に御利益がある神様です。ここはあまり知られていないけど“鎌倉クエストの最大のトラップポイント”だったりします。「大和民族幸福白書」によれば、鎌倉の“七福神めぐり”をする場合の心得として、“布袋尊”からお参りをしてはならないということが書いてあります。よく最北に位置する“布袋尊”からスタートするとよいと書いてある情報誌などがあるけれど、“布袋尊”の家庭円満の御利益は、“七福神めぐり”の句点のような意味をなしており、“布袋尊”の前にどれだけ七福神の御利益を授かって来られるかが、“七福神めぐり”でじつは最重要なのです。例えばおいらは、“布袋尊”にお参りする前に、五福神にお参りを済ませているので、五幅神の御利益が効いた状態の家庭円満が約束されるのです。つまり“布袋尊”前の御利益の効果が家族にも及ぶということ。おいらの場合、この後、最後の弁財天にもお参りしたので、【長く効果の続く六福神の御利益 + 短い効果しかない弁財天の御利益】という風になります。なんつう妄想でニヤニヤしながら、皆さすっていくため黒くなった“布袋尊”の腹をおいらもさすらせて頂きました。え? ああ、今長々と書いたのは皆妄想です。信じないように。


浄智寺の散策路の出口についたときには、すでに拝観時間の1630分は過ぎて入場出来ない状態になっていました。やはりな(ニヤッ)。拝観時間過ぎても入場者を追い出すようなことはしないと思っていたぜ。これで拝観時間が17時までの円覚寺も間違いなく参拝できる!(つづく)