富士山登頂への道。「二人登山@日光男体山編」(前編) | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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【二荒山神社  滝尾神社  二荒山神社奥宮  日光男体山山頂(標高2486㍍)  来た道戻る】(200883日登頂)


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同行者の嫁に見送られながら、予定通り同行者宅を7時に出立したおいららは、高速を駆使して8時30分前には中善寺湖畔の二荒山神社中宮へ到着。今回の訓練に選んだ山は、前回同様に栃木県内から日本百名山に選定されている日光男体山をチョイス。本山は、古くから信仰の対象とされ、麓に二荒山神社の中宮、頂上に奥宮を拝して、その間を通るには登拝料を支払わなければ登れないという珍しい山。中禅寺湖を挟んで眺めれば富士山と酷似しており、日光富士との別称をもっていたりもするので、富士山訓練には持ってこい。登山ルートは、中善寺湖畔の中宮から奥宮までは画像にひいた矢印が示すとおり直登で、標高差1200㍍。本山には、登拝料を払わずに裏から登る標高700㍍のルートもあるにはあるのですが、折角の信仰の山ですし、この際だから登拝料を払って修行感覚で登ってみることにします。


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二荒山神社中宮に着いてみれば、きしくも男体山登拝講社大祭中で、登山者が多数押し寄せていました。夜中も通行が許可されており、熱心な方は夜に登って御来光に祈りを捧げたりするんだとか。ともあれ、二荒山神社中宮はなかなか立派でございました。


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登拝料を支払わなければ通れない登拝門。お祈りしてから「climb on !


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最初はなだらかな林道がまっすぐ続いています。実景を撮ろうとカメラを構えると邪魔をしてくる同行者。テンションが高い。


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舗装道路とぶつかり、それに添って登っていると四合目の鳥居に到着です。ここからが本格的な登山道の始まりになります。ここでも実景を撮ろうとすると、風景撮ってもしゃーないやろ、おれを撮れと枠に入ってくる同行者。(後で“おれを撮れ病”に感染していたと発覚)


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四合目の鳥居をくぐれば、急に登山道の色を濃くし出す男体山。


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一休憩。早い話がここまでで十二分に厳しい思いをしています。上のTシャツどころか被っている帽子もびっちょりです。男体山はなかなか厳しいと認めつつ、救いは、後ろを振り帰れば見ることのできる中禅寺湖の眺望のみでした。


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五合目を過ぎれば、かなり急になっていきます。


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しばらく行くと六合目のガレ場の迂回路。十分疲れているのに、男体山との勝負はまさかのここからだったのです。


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迂回路を過ぎると岩だらけの両手も駆使しなければ登れない急登が始まります。単調だけに非常に厳しい。ただただ真っ直ぐな急登。修行以上の何物でもない。おいらでもグロッキー状態なのだから、同行者は死に体と化している。登山ルートにも腰を落として途方にくれているカップルや岩の上に横になって心配そうに家族に見つめられているお父さんなど、散々たる有り様で、生半可な気持ちの登山者や初心者には手強い山だという印象を強烈に植え付けてきます。まあ、逆にすいすい登っていく小学生や御老人もいるので、自分も奮起せねばと諦めずに済むわけだけど。


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七合目到着。あまりの体力の消耗具合に、両者弱音しかでてこない。おいらなんぞは、この当時関連本を読んでいた石川啄木にオマージュを捧げて歌をうたいだす始末である。


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嗚呼、ここが八合目だったら良かったのに


眼前で山が崩壊し ここが山頂となれば どれだけ爽快か


がそれを望むべくもない


せめて同行者が さりげない思いやりから怪我などをし


私に「これは下山したほうが良い」と優しさをしめす機会を与えてくれたのなら


私は同行者の友情が真のものであったと始めて理解しよう


いっそ崖から突き落としてみようか


じっと手を見る じっと手を見る

===


「なんでやねん!」こいった丁々発止が登る気力を呼び起こします。なんだかんだと励まし合いながら、とうとう八合目にある瀧尾神社に到着。


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あと一息だと満足気なおいら。


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九合目を目指してさらに登ります。ゴールが近ければ俄然やる気もでるというもの。


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九合目あたりになると、岩石地帯が終わり砂礫の斜面に出ます。急登には変わりないので、登りやすく階段状に整備されています。が、これが厳しい! 急登が階段状に整備されているほどの嫌がらせをおいらは知らない。ここまで来て膝上げ運動をしろとでもいうのか!


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階段を「ひぃひぃ」言いながら抜けると、そこはもう頂上手前。視界に二荒大神像が!(後編につづく)