『蕎麦処 大文字庵』(佐野)- 蕎麦漫遊記32。 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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栃木支部仕事経由の足利拘置支所へという流れの仕事があり、そのルート上に狙っていた佐野の蕎麦屋さんがあるからまったくいやはやである。そんなわけで、本日立ち寄ってきたお店は、三毳山の麓で軒を構える『蕎麦処 大文字庵』さん。本店も例の如く、おいらの基本書「再訪そば処栃木の名店を歩く」に掲載されているお店です。


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お店につくと、まず最初に昭和初期の農家そのものといったお店に驚かされる。人の家にお邪魔するような感覚で「ごめんください」と扉を開けると、美人の若女将が着物でお出迎え。これはもう五つ星決定ですな!(オヤジか)。室内に通されるとそこもやはり農家の客間のような部屋で用意されている座席も三卓と非常に少ない(奥に囲炉裏の卓があるそうだが)。蕎麦も毎日三十食分しかうっていないとのことなので、なくなり次第終了のお店である。この日も事前に電話連絡を入れての来訪であった。


注文は“もりそば”にしようと決めていたものの、ご注文はお決まりになられましたかと問われて、“大文字庵おすすめセット”をお願いしますと注文。自分の馬鹿さ加減に涙がでる。いやね、1時間前に昼飯としてラーメン食ったばかりなんですよ。セットなんて食べきることができるのか?もってくれよ、おいらの胃よ。(この人なにを考えているのか)


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最初に出てきたのは、酢の物・朝摘み二十日大根とインゲン・旬の煮物・蕎麦豆腐・漬け物であった。いやあ昼からこんな贅沢な夕飯をいただけるなんて幸せですな。見ただけでお腹一杯ですよ。うん、見事。見ただけでお腹一杯ですよ。見ただけで(さっさと食べなさい)。はいはい、二十日大根から頂こうかな。「カリッ」おお、なんとも爽やかなお味で。酢の物は、おおこれは果実酢を使っているのか、面白い。蕎麦豆腐は、ふむふむ、ねっとり系、煮物はどうかな。こっこれは・・・/「とってもイイお味キたぁあ!」


絶妙な味付けを含ませることと、素材の食感を残すことの両立に成功している。これなんだろう、素材別に煮込んでるわけがないから、時間差で煮込んでるのか? いや、事前に浸してるのか? いやいや、煮物は浸しても旨くならんぞ。煮込んでおいておいたらおでんみたいになるしなあ。この食感でここまで味がついてるの凄いなあ。美味い。


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覗きにきてるわけじゃないのに、見事なタイミングで次の旬の天ぷらが登場。なんだ、どこかに隠しカメラでもあるのか。五種の野菜を抹茶塩で。獅子唐も自分のところなのかなあ、美味しそう。よし、さっそくいただきましょうか。「さくっ」おお見gooT! なんたることだろう。この店は、客が望んでいることを読めるとでもいうのか。天ぷらと聞いて胃もたれしそうな気分だったおいらに、付いているかどうかという絶妙な案配でしか衣を纏っていない天ぷらが登場。これはもはや偶然ではないはずだ!(偶然です)ともあれ、衣が薄く素材重視の天ぷらはおいら好み。ぺろりとたいらげる。


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そしてまた、絶妙なタイミングで“もりそば”登場。真打ちというわけだけど、細めに綺麗に切り揃えられた蕎麦は、喉越しがよく、啜り入れればはかない香りが鼻を抜ける。二八とのことだが、噛めば甘味が感じられる面白い蕎麦だ。最初は味がしないぞと思ったのだが、舌の付け根右側と右奥歯周辺で噛み転がすと蕎麦の甘味とセッション可能になった。これは偶然だけど、なんか最近味わうのって奥深いなって思う今日この頃です。


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最後にやっわらかい蕎麦羊羹に舌鼓をうって仕事に戻りましたとさ。ここの蕎麦は、田舎料理というコンセプトの輪の中に配置されているような蕎麦で、“もり”一枚では満足し辛いかなあとなんとなしに思ってしまいました。是非セットでどうぞ。ごちそうさまでした。


【佐野】蕎麦処 大文字庵/大文字庵おすすめセット(昼) ☆☆☆☆/そば湯 ☆☆☆


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【素材情報】

そば粉:福島産

つ ゆ:カツオ、昆布、シイタケ

薬 味:葱、わさび、ゆず


【蕎麦まとめページ】

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=822116157&owner_id=1064357