☆☆☆★/『ワルキューレ』 TOHOシネマズで『ワルキューレ』を観てきました。美術、衣装、ロケーション、キャスティング、どれも見事で、嘘臭くならないよう画面を統一してあり見事。当時のドイツの構造とその住人たちの思惑。その中での主人公の立ち位置。どれも非常に分かり易く、緊迫感のあるスリラーとして提供されている。難点は、本作があまりにかっちりと無駄なく出来上がってしまっているために、観る者の多くに観賞幅を持たせてくれていないことだろう。アクセルのあそびではないけれど、もう少し端々に映画的余裕を挟めば違ってきたのだろうが。