(昨日のつづき)スタートの合図がきられても、参加者の多いマラソン大会ではすぐに駆け出すようなことはできない。最初は芋虫のようにもぞもぞと歩いて前進を余技なくされる。この日も合図が鳴ってからスタート地点まで8分弱かかってしまった。でも、ランタイムといって、スタートゲートからゴールゲートまでの正確な記録を運営側が正確に計測してくれている御時世となっては、勝負はスタートゲートから。ゲートまではなにも気にする必要はない。
さて、走り出したところから書き出したのは、おいらの筆が遅いのを見越して、取り敢えず走り出させてしまえというプロローグ封じ。書かないけども、この日は好調なスタート前を過ごせたと自負しております。マラソンではじめて便秘に苦しまずに済んだし、参加人数が多い大会ならではの、荷物預け所の大行列&トイレの大渋滞も、早めの会場到着でなんなくクリア。前日映画祭のレイトショーを断念して早く就寝した効果があらわれたのである。体調も良く、頭の天辺に花まで咲いていて、もしや“サブフォー”行けるのではとさえ思えたほどである。
というぐらいだから、スタートゲートをくぐったおいらは、前半から周囲の芋虫もぞもぞペースに毛の生えたような流れを無視して、コース際ぎりぎりを余所の選手を尻目に駆け抜けていきます。達成できないのは分かっていても、最初から“サブフォー”を目指さないのは挫折までの一連というイベント体験を逃すことになります。ちゃんと目指して失敗するから学ぶこともあるというものだ。出かけに腕に書いてきた“サブフォー”ペース表に目をやる。
5kmー27分
10kmー55分(28分)
15kmー1時間22分(27分)
20kmー1時間50分(28分)
25kmー2時間17分(27分)
30kmー2時間45分(28分)
35kmー3時間12分(27分)
40kmー3時間40分(28分)
この表は“サブフォー”達成の最低条件。この表から少しでも遅れたら=失敗を表している。いうわけで、最初から㎞6分ペースで走っているわけにはいかず、㎞5分24秒ペースで纏めていかなければいけない。㎞5分30秒でも辛いのに、24秒って。。それもスタート直後からそんなハイペースで走れまっかいな。ともあれ、できうるかぎり表についていくと決めた以上、一人周囲のペースより一つ上の速度で走り抜くべくコース端をひたすら走る。この日の最大目標、ペース表通りに走ろうとする意気込みの実践である。