激戦区!町田遠征(ら麺。) | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

ひょんなことから神奈川県を彷徨うことになったおいら。映画館を見付けて一休みして、さてどうしたものか。ひょんなことと書いているくらいだから、到底計画があるわけじゃない。せっかく横浜にいるのだから、なにかこの事態を有効活用できないものか。JR鴨居駅の路線案内板を見上げながら、無心に各路線の駅名を視認していく。


ぴきーん


鴨居から数駅下った先に町田駅があるではないか。町田は首都圏でも有名のラーメン激戦区。おいらも何時かは必ず降り立たなければならない地区であったが、なかなかラーメンのために町田まで来る気にはなれずにいた。しかし、これこのように、おいらは既に町田の近辺に降り立っているではないか。行くしかないラーメン激戦区町田へ!


町田駅に降り立ったおいらは途方にくれた。よくよく考えると有名店の場所が分からないではないか。いやさ、昔ラーメン雑誌で場所を確認していたので、ざっくりとは知っている。だが、本当にざっくりであり、そもそも営業時間がわからないじゃないか。15時以降昼休みをとる店なんてざらにあるぞ。いや言うまい悩むまい。折角の町田時間だ。行動を起こすべし。


最初に書いておこう。おいらが1時間はゆうに彷徨っていたことを。降りてみれば想像以上に大きな街であることが分かった町田駅前。これが災いした。適当に歩いていれば漫画喫茶でも見つかるだろうと(ネット検索するため)ぶらぶらしたのに見つからないのだ。ならば本屋でラーメン本でも確認すればいいやと思ったが、これまたおいらの彷徨っていたあたりは本屋が一切姿を消してしまっていた。駅ビル内本屋に直行すべきであった。ぬかったわ!! ともあれ、1時間も彷徨えばもうカロリー的には十分で、コンビニにおいてあるラーメンムックを確認。よし、OK, おいらの中で最も行きたいラーメン屋に数年前から君臨し続けている「69N ROLL ONE」が載っている。レッツゴー!!


はぁはぁ、歩けども歩けども見えてこないじゃないか。地図的にこんなに歩かなくてもよかったはずだ。どうする戻るか? うーむ。すいません、ここらに有名なラーメン屋が・・・、あ、どうもありがとうございます。あそこで曲がるのだったか。ぬかったわ。しかし、これでやっとありつける。ここを曲がるのだな。って、うぉーい、並びまくっとるじゃないか! この最後尾にこの時間帯から並ぶわけにはいかない。とんぼ返りして渋谷でレイトするのだ!


泣く思いでおいらは踵を返す。大丈夫、「69N ROLL ONE」との出会いがこんな慌ただしくてよいはずがないのだから。さて、町田にいられる時間も残りわずかだ。おいらの頭にある町田の有名店はあと「胡心房」「進化」「風来坊」「真空」の4店で、「進化」は先ほどのコンビのラーメンムックに掲載されていたので、場所はわかる。だが、町田駅からかなり離れた場所にある。どうする。梯子するには駅近くである必要がある。おいらの記憶ではこれら有名店の数店舗は、線路沿いにあるはずだ。が、ムックには未掲載で、正確な場所はいまだ把握できていない。先ほどらい1時間も彷徨い歩いて見つからないのだ。もう諦めるか。


pきーん


「線路沿いにあるはずだ×線路沿いにあるはずだ×線路沿いにあるはずだ・・・」おいらが1時間彷徨っていたのは、どこだったか。線路沿いだったか? いやさ違う。線路沿いに線路と平行してはしっている駅前大通りを彷徨っていたのだ。あれは厳密には線路沿いではないのではないか。別に線路沿いをはしる小道があり見落としていたのでは? 謎は解けた!


【雁字搦めの愛だってイイぃ~ 男心(こころ)を本気にさせられたぁ~ 秒針がぁ進むほどぉ~ 何故か不安になってゆくぅ~ 今夜このまま腕のなかぁ~ すべてを隠さず見せてくれぇ 閉ざした 心の鍵は どんなシークレットコードォォ?】(作詞:Satomi kinki kids


線路沿いの小道には、「胡心房」と「真空」が軒を連ねていることが分かった。今まさに飛ぶ鶏を落とす勢い(豚骨の店だが)の「胡心房」には、昼時をとうに過ぎているのに、数えで12名が並んでいる。このくらいなら悪くない。読書するのに丁度いいレベルだ。よし、まずは並んでない一時話題をさらっていた「辛麺 真空」に突入やで!



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おっと店外に客が並んでいないから“昔”有名だった店に落ちているのかと思いきや、店内の席は綺麗に埋まっており、申し訳程度に1名分の空席が残っているだけだった。店名の頭に「辛麺」と付されているくらいだから、基本は辛いのである。その辛い濃厚豚骨が「山」、辛いアサリベースが「海」とツートップ。どちらも食べたい。アサリベースなんて特にね! でも個人的趣味で動くわけにはいくまい(なんで?)。今日のところは、ツートップのエース格「山」のほうにするしかないで。「山(+味玉)」のボタンをポチッとな。しかしながら、待てども待てどもラーメンは出てこない。出すのに時間が必要なラーメンのようだ。持てあました時間を使って店内を眺める。本店は御世辞にも綺麗とは言えない店内だった。箱はいいのだが、人手が足りてなくて手入れや目配せが行き届いていない感じがする。本当に有名店なのか? 少し心配になる。・・・待てども待てどもラーメンは出てこない。



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12分経過。とうとう来ましたおいらの注文した品が。これだけのために、2時間弱町田近辺をウォーキングしてカロリー消費してきたのだ。我が人生に一片の悔いなし。どれどれ、おっとレンゲにたぶん辛いであろう味噌がどっぷりとのっている。辛さは自由に調整してねということらしいが、これではレンゲを使用できないではないか。まあよい。器を両手で持ち顔の前まで持ち上げ、器のふちをアヒルのように着きだした上唇と下唇で挟み込み、上唇を少し浮かせて、口内への隙間を作り、器を顔のほうへ傾けていけば、ラーメンのスープを味わうことはできる。道具になんでも頼ろうとするでないこの馬鹿者が!(馬鹿はおいらだ)。閑話休題。おっと、これは。濃厚な豚骨というだけあって、どろりとした粘性の強いスープ。しかし口当たりがよくいい味がする。美味い。上手に豚骨のスープがとってあるなあ。おいらはとんこつは、極度に臭いスープが好みだから、あまりどこでも美味いとは感じないのだが、ここの豚骨は、上品や繊細という表現が相応しいスープではないが、とても律儀で丁寧な躾が行き渡った節度を感じる。それでいて、しっかとした主張を隠し持つ。へえ、いいじゃない。麺は、中太ストレート、さっそく食す。うむ、美味い。もちもちとした食感で適度な噛みごたえ、ストレートだが粘性の高いスープが適度に絡んでおり、組合せとしては申し分ない。レンゲを使いたくなったので(習慣というのは麻薬だ)、辛い味噌を溶かし溶かし、食べ始めたが、溶くたびに辛くなり、半分も溶かせば十分辛い。ええい、ままよ。全てを溶かすと辛いのが嫌いな人はNG出すくらい辛い。が、美味い。辛いが粘性のあるとんこつが、口当たりをよくしているので、嫌な刺激が来ない。濃く味付けされていないので、すべて溶いても問題ない感じ。パンチが効いてワンツー、ワンツーあっという間に完食してしまった。残スープも辛くても攻撃的でないからすべて飲み干せた。店主はいい人そうで、賛辞を言ったら喜んでおられた。


いうわけで、本店の問題点は人手不足にかぎる。店主一人がほとんど動いていて、一人入りたての見習い(またはバイト)が基本的なことを教えられながら動いている状態。グラスに水の紋様が浮かび上がってしまっているし、テーブルも細やかにふいているとは言い難い。毎日同じことの繰り返しのような仕事をしていると、視界が狭く手元に固定されてしまって、広く大きく物を見ることができなくなる。これはなんでも同じこと。外食の基本はグラス磨きから始まりグラス磨きに終わるのであるから、特別閑古鳥が鳴いているわけではないのだし、早々と人を入れて体勢立て直して欲しいと思う。次は是非「海」を食べなければ。



「辛麺 真空」を後にしたおいらは、徒歩1分もかからない数件隣りの「胡心房」に歩を進める。「胡心房」は数十分前より若干列が伸びている印象で、おいらが最後尾についた後も、続々と後ろにお客がついていくような盛況振り。なるほど噂は本当だったか。



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町田に旋風を吹かせている「胡心房」とは、店主からスタッフにいたるまで全員女性で切り盛りするラーメン屋として人気だ。女性の観点から、10品目サラダや、手作りデザート、コンニャク麺と通常の麺を適度にブレンドして出すヘルシーラーメンセット(10品目サラダ、手作りデザート、ヘルシーラーメンで500kcalに設定された体に優しいセット)などなど、女性に支持されるような商品展開をして、見事にそのハートを掴んだというわけだ。


がしかし、女性だけを相手に商売してもラーメン屋が旋風を巻き起こすことはないだろう。当然半分以上は男性客である。女性も男性も喜ばせる女性だけで切り盛りしているラーメン屋。面白そうじゃないか。食べる価値はありそうだ。20分くらい読書していたら自分の番がきた。取り敢えず、一番人気の「味玉らぁめん」と本日のデザートを注文。楽しみだ。



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De,Totyaku.ここのラーメンのスープは白濁させた豚骨と魚介のブレンドだが、見事なまでに油や脂肪分を落としてあって、ヘルシーなスープとなっている。どれ、女性がそれほど支持する豚骨魚介とは果たして? あれ、レンゲがないや。レンゲください。どれどれ、Zuzzzuu..fum.なるほどなるほど、麺は細めのストレート麺。Zuzzu….なるほど。具には、レンゲを当てただけで崩れてしまうチャーシューと、角切りの長葱、レタスと水菜、昆布とあいまったメンマと海苔。味変化のために、脇に軽くマー油が落としてある。


端的に例えるならば、カロリーオフのマヨネーズの味そのものである。マイルドやヘルシーというよりも厄介な味がする。脂肪分を極力落とした豚骨スープは箔がなく、魚介はそれを補っている程度の働き。マー油を絡めて食べるとやっと完成という感じだが、おいらはマー油が落ちているラーメンに一意見ある人なので、全体としては困ったラーメンだなあという印象。調べたところ、具の野菜はキャベツのときもあればレタスのときもあるようだけど、レタスとキャベツでは、汁物に入れる際に天地がひっくり返るほどの違いがある。おいらはレタス入りのスープをよく作るので分かるが、レタスは温かいスープに入れると苦味しか出さない。使いようによっては甘くもするキャベツとはまるっきり違うし、キャベツは生でのっければラーメンスープに負けずに食感を最後まで楽しめる口直し的な効能もある。レタスはダメだ。ラーメンスープに負けて、生でもへなへなと沈み込んで苦味を撒き散らす。毒をもってなんとやら。レタスを使う時はレタスが生きるスープを用意した上でなければならない。キャベツでもレタスでもいいなんて状況でスープにのっけていい野菜ではないのだ。いうわけで、おいらにとっては、本品は時限爆弾でしかない。先に書いたとおり、スープの味自体がなにを主張している強いもののわけではないから、目の前に置かれて2分も立たずにこのラーメンはレタスに汚染されてしまった。これを計算してやっていることはないだろう。素人が始めて作ったレタススープみたいな味がするのだから。レタスは健康的演出でのっているのだろうが、スープの味を悪い方向で変えてしまう野菜のトッピングはタブーだと思う。キャベツ固定でお願いしたい。まあおいらが思うにキャベツもいらないけど。だって、スープが主張しないのだから、口直しする必要性がないもの。ここで求められるのはヘルシーな演出と主張の弱いスープの手助けとなる具材ということになるから、おいらとしては高野豆腐の唐揚げなんぞを2、3個のっけてもらえれば、全体として非常にバランスが取れると思う。まあ後はそうだなあ、ラーメンにのっける野菜を日替わりにはしないで欲しい。ラーメンはどんな料理よりもバランスが求められているのだから、そのバランスは固定してくれなくちゃ。



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そして麺。柔らかすぎる。調べてみると基本柔らかい状態で出している様子。最初から伸びているような麺を噛みながら、私としてはナニも言うことはなかった。全体としては工夫されていて面白いんだけど、どれも訴えてくるほどのことはなく、数個の大きなミスと相まって採点しようもないラーメンだなという感想をもった。本日のデザートは、ミルクプリンにラズベリーソースと生クリームが添えられたものだったが、まあ普通と言わざるを得ない。この店は果たしてどうなるのか。女性スタッフの接客と笑顔でこの先ものしていくのか、興味はつきない。ま、折角人気のラーメン店なのだから、おいらもキャベツ時に食べてみたかったなあ。


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