☆☆/『PVC-1 余命85分』 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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シネセゾン渋谷で『PVC-1 余命85分』を観てきました。85分ワンカットで撮影したコロンビアの低予算映画。評価が真っ二つに別れていて、封切り前のメディアの批評はトンデモ映画として扱っていたから、東京ですらレイトショー限定公開となってしまったが、いざ蓋を開けてみると結構評価する人がいて、驚いたというような一連がある。つうわけで、おいらも遅まきながら見てきたけれど、実話の映画化だけに非常に後味の悪い作品に仕上がっていて、描かれている内容も悲惨の一言だけに、それはそれで悪くなかったし、ワンカットのアイデアも主題と噛み合っていたと思うのですが、それでもやはりおいらとしては、及第点との評価しか与えられませんね。本作の評価が二分する理由は、カメラワークの賛否にあると思う。ワンカットの計算されたカメラワークを誉める人が結構多いけど、おいらはそのカメラワークにこそ不満がある。対象“A”から対象“B”に撮影対象が変わる際の“A→B”という移動時間に、お客は付き合う必要まるでないはずである。“A→B”内の“→”という移動時間を許容するためには、そのカメラマンの移動に必然性がないとダメだが、おいらはそれをまったく感じることができなかった。主人公達がわけあって長時間移動を余技なくされる黙々としたシーンとか、爆弾処理班がチンタラチンタラ作業する場面などのワンカットには、有効性を見いだすし付き合いもするけれど、上記のような撮影のためだけのカメラマンの“→”仕事に付き合わされるのは、映画に入り込む妨げともなるし、興も削がれると思ったのだが、皆さんの評価はいかに。