1. 『ハロウィン(2007)』
― MOVIX宇都宮 9.0 ―
(感想:http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1134193678&owner_id=1064357 )
2. 『ブタがいた教室』 / 日本
― MOVIX宇都宮 5.5 ―
3. 『ハッピーフライト』 / 日本
― 新宿ピカデリー 6.6 ―
評価さして高くなかったけど、なかなか丁寧な作りで好感を持ちました。コメディを期待すると肩すかしをくらうけれど、真面目なお仕事紹介映画だと思えば、興味深く観られる。ただちょっと、面白い役者大集合的なキャスティングはどうかな。演出がついていないような役が多いから、役者が集まってお祭り騒ぎしているように見えなくもない。このくらいのドラマだったら、マイク・リー監督のように、本職の素人の方々をキャスティングし演出するといった努力をみせてくれてもよかったのではないか。
4. 世界の映画作家(75) フリッツ・ラング『死刑執行人もまた死す〈完全版〉』
― 新文芸坐 8.7 All Night Show ―
今観ても十分に楽しめる要素の詰まった一本でした。サスペンスと主題のバランスが非常に上手い。
5. 世界の映画作家(75) フリッツ・ラング『恐怖省』
― 新文芸坐 7.5 All Night Show ―
終着点が見えないまま進むスリラー映画。冒頭から中盤にかけてはどういった映画なのか分からずなかなか見事な不安を煽る演出でした。
6. 世界の映画作家(75) フリッツ・ラング『外套と短剣』
― 新文芸坐 7.0 All Night Show ―
ゲーリー・クーパー演じる原子物理学者がスパイとなって活躍するサスペンスドラマ。全体としてよくできている印象を受けるし(現在のハリウッド映画の構造の古典のようだ)、なにより細部に魅力的なシークエンスが多い。
7. 世界の映画作家(75) フリッツ・ラング『暗黒街の弾痕』
― 新文芸坐 6.7 All Night Show ―
ヘンリー・フォンダ主演の無実の罪で追われる逃避行もの。まさに本ジャンルの基本中の基本とも言えるプロット運びである。1937年の映画だから、映画のスクリプトってのはこのころから対して変わってないのだなと感じる。古いものを観て新しさを感じるということはよくあるが、本作にはそういった新しさはない。まさに古典である。
8. 『俺たちに明日はないッス』 / 日
― ユーロスペース 6.8 ―
良くも悪くもタナダユキのプロモーション映画のようである。確かに本作を観ると魅力的な部分を多く感じるし、映画をよく分かっているなあというふうに感じる。ただ、本作を一つの作品として観るなら、個々のシークエンスが全体として一つの何かを浮かび上がらせたりしていないし、計算しているところは計算しているとわかってしまうし、計算していないところは計算してないなとわかってしまう。もうちょっとそこらへん考えて作ってくれないと、観ているほうとしては辛い。そんな話しはさておいても、取り敢えず79分しかない映画で勝負するなら、もっともっともっと上の完成度でなければならない。他の監督や脚本家だって、79分でいいなら何時もより数倍マシな映画を撮っているに違いないのだから。誰もが尺の用意に四苦八苦している中で、本スタッフだけ少しでも完成度を高めようとこの尺まで切りつめてしまったのなら、その時点でそもそも失敗だ。作品として評価されたいのなら、完成度は下がったとしても、あと10分(2、3シークエンス)をひねり出して付け加えるべきである。というわけで残念。と回りくどく書いてきた上でおいらは書いちゃう。本作みたいな映画は好きだ(爆)。
9. 『ヤング@ハート』 / イギリス
― シネカノン有楽町2丁目 7.8 Documentary ―
ドキュとして特別どうこう思うことはないが、題材が素晴らしい。元気や活力が欲しい方たちには一見の価値があります。おいらの好きなサミュエル・ウルマンの“青春の詩”そのものなんですもの。青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ♪
10.『1408号室』
― MOVIX宇都宮 5.6 ―
11.『WALL・E/ウォーリー』(併映「マジシャン・プレスト」)
― TOHOシネマズ宇都宮 8.5 Animation ―
12.『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(再鑑賞) / 日
― ヒカリ座 8.3 ―
マイミクさんが本作の栃木上映を企画し尽力していたので、前売り券を数枚買って人を連れ出して再観賞してきました。でもやっぱり思ったほど入っていませんでしたね。おいら達以外は一人しか来ていませんでしたから。まあ公開直後は結構入ったみたいなので良かったと思います。栃木も単館が沢山かかるようになると嬉しいんだけど。
13.『アラトリス』 / スペイン
― シャンテ シネ 6.2 ―
愛と冒険を描いた大河ロマンとのことだが、こぢんまりとしたヴィゴ・モーテンセンを楽しむためだけにあるかのような映画であった。17世紀のスペインを史実にしているはずなのに観ているうちにそんな背景すら忘れてしまう。スペイン映画なんだから、もうちょっとハリウッドと違うものが見たかったぞ。ともあれ145分長くは感じなかった。
14.『そして、私たちは愛に帰る』 / 独=トルコ
― シネスイッチ銀座 7.7 ―
ファティ・アキン監督の名前は憶えなければならないだろう。「愛より強く」と本作の2本を観ただけでそう思わせる独自性がある。本作を前にすると、映画と個人の接続がいかに世界を広げるかということを痛感させられる。アンサンブル、ストーリーテリング、主題の提示、どれもが見事に調和して、映画として揺るぎないほど貫徹しています。取っつきが悪く間口は狭いかもしれないけど、帰る場所を見失った方にはオススメしますよ。
15.『英国王給仕人に乾杯!』 / チェコスロヴァキア
― シャンテ シネ 7.6 ―
イジー・メンツェル監督の最新作。コミカルでシニカルで簡単には笑わせてくれない、でもオモシロイ、そんな親しみ溢れる映画でした。注意が必要なのはけして給仕人のドタバタを描いた映画ではないということです。少しだけ機知のとんだ男が大富豪を目指してどこに行き着いたのかという物語。主人公が幸福になったと思う刹那、その先を行っている時代背景や社会情勢が幸福を奪っていきます。そういう意味では、不条理劇に分類されるかも。それでもひょうひょうと人生を進んでいく主人公に、目が釘付けで、とても楽しく観ることができる。いい映画だったなあ
◇◆映画総合◆◇