2月22日に下ろしたスノーボードのことで頭がいっぱいのおいらは、平日終業後もバインディングのセッティングに時間を費やしていた。ハイバックを限度まで下げたり左におもいっきし傾けたり、スタンスも調整に調整を重ねた。次回雪山行で、最初からキッカー飛べるよう、ベストの状態にしておきたい。そんなことばかり考えて日々過ごしていました。
しかし、2月28日3月1日の週末は、おいらは東京に行く予定になっていた。この段階でまさかのスノーボード1週間延期。東京行きは延期できない。なぜなら期限切れる前売り鑑賞券を持っているからだ(ジャック・ドゥミ二作品)。が、そんなトホホなおいらに朗報飛び込む。まさかの27日金曜日に、東京仕事が舞い込んできたのである。オー猛烈~
と言うわけで、おいらは27日に、国会図書館に篭もるべく永田町方面に向かう。が、取り敢えず腹ごしらえとして“世界三十カ国の料理を食べる”を早速更新だ。
26.イスラエル国。『ピタ・ザ・グレイト』
お昼に立ち寄ったのは、国会図書館からもほど近い赤坂ツインタワー前に店舗を構える『ピタ・ザ・クレイと』さん。都内ではイスラエル料理屋は2店舗しかなく、こちらは片方と違って本格的な料理を食べさせないファーストフード的なお店らしいけど、本格的なほうも土地柄行く機会がないので、イスラエル料理はここで決め打つことにした。
本店は、店名よろしくピタが食べられるお店なのだが、ネットで調べてみると、イスラエルではピタに、ファラフェルというパレスチナの地に古くから存在するひよこ豆のコロッケをサンドして食べるのが定番中の定番らしいので申し分ない。
早速入店だ。からんっころん。店内の7割方は店というより工房的な印象。誰なんだファーストフード的などとネットに書いた人間は。銀髪のイスラエル紳士のマスターが一人で切り盛りしている様子。日本語も流暢に話す。おいらは“ビッグピタ(ファラフェルがつまっている)”とフムスサラダにドリンクを注文。これで計1180円。フムスサラダは何が出てくるのかイマイチわからなかったが、たぶん中東方面のペースト状のサラダが出てくるに違いない。
到着。ビッグピタでかっ?!ファラフェルが5,6個はこれでもか詰まっています。フムスサラダは、おいらの予想通り酸味とスパイスのきいたひよこ豆をペースト状にしたものでした。驚いたのは、フムスサラダを塗るためのピタがちゃんと付いてきたことです。
サイドメニューやないんかーい?!
いや、ペースト状のサラダをペーストのみで食べようと覚悟していたものにとって、ピタが付いてきたことは喜び以上のものはない。がしかし、サイドメニューとして注文してもう一枚ピタが出てくるというのはどうなんだろうか。ピタを2つ頼んだのと、いや待てよ、が、しかし、混乱した頭を余所に、イスラエル紳士(ウーリーさんと言うらしい)が一言。
お好きな席でどうぞ。
はーい、って、カウンター前に一席しかないやんけ?!
なんかすべてがはずれているというか、非常に愉快なお店です。兎も角、お腹も減っていたので、おいらはパクパクとピタに食らいつく。うーん、面白い味。ファラフェルは揚げたてだから熱々、ピタは常温、入っているソース類は冷たいと、温度差を利用した料理のようだ。ピタに塗って食べるフムスサラダもなかなかの味わい。うーん、いいかも。やはりイスラエルの職人が手作りしているピタだから、こうなんちゅうか、日本人の喜ばない感じのする本格的なピタなのがいい。植物油しか使ってないとのことでヘルシーだし、ここは簡単に立ち寄って外国料理を楽しむ分には申し分ないよ。まあおいらは赤坂ウロウロしないから関係ないけどね。
凄いボリュームのピタにパクパクと食らいついていたら、お客さん来店。
こんにちは。えーと、ビッグピタとフムスサラダもらえる。
はい、ありがとう。
なんだ、また改装やってるの
そうでーす
一人でペンキ塗りからなにから全部やってるんでしょ。すごいよね
(あれ、ビッグピタとフムスサラダの組合せだと1160円だ。そこにドリンクつけても1180円だからセットのほうがお得なのに、特段そちらを薦めないみたいだな。)
何時来てもどこかしら改装してるよね。でも今回は全体的に改装するの?
あれ、ウーリーさん、ぼくってあと20円払ってドリンク付けたほうがお得なんじゃない?
じゃあ20円払ってこのセットのほうにするよ。
(常連のように話しているのに、そんなことも知らないのか)
でもここのは美味しいよね。他のピタ食べられなくなったもん。
よく来られるんですか。
ぼくそこのTBSのもんなんだけど、もう十年前くらいから来てるよ。
TBSには昔紹介してもらったことがありますよ。「王様のブランチ」で関根さんが食べにきました。あの時はTVの凄さを感じましたよ。放送の翌日に店に列ができました。皆、横浜から来たとか千葉から来たとか言っていて本当に驚いたよ。
座席が一つしかないのは改装中だかららしい。占有率の大半がピタ工房である本店では、おいらが食べている真横でレジのやり取りが交わされる。しかしなんかちぐはぐな会話なんだよなあ。顔を覚えられてない常連と常連と主張しているのにシステムを知らないお客。だからなんだと言われても困るがっと念をおして店を出る。
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