五足の草鞋を履く兵士達 | 北米・ヨーロッパ・時々日本のほっこり生活、マッタリブログ

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とある言語学者とバイリンガル猫二匹、究極おっとり系アメリカ人夫の生活・仕事・異文化便り。

夫の今学期終了祝いで

少し遠出をしていました

( 訪問が滞っており、<m(__)m>あせる )。

 

先学期 ( 1月ー5月 ) は

夫がこの2年近く

温めてきた

プロジェクトの

デビュー学期 だったんです。

 

実は夫君、

2年前から

ウクライナのある大学院と

共同プロジェクトを

計画しておりまして。

 

ロシアからの攻撃で

激しいダメージを受けている

ウクライナ。

 

 

 

 

その間にも

ウクライナの将来の為に

何か出来る事は無いかと

日本を含め

ほぼ世界中の国々が

試行錯誤していましたね。

 

アメリカでも同様で

政治面・軍事面のみでなく

 

 

 

 

 

教育の分野でも

その一環を担おう という試みを

継続しています。
 

 

戦争が始まった当時、

ウクライナにある大学が

かなりの数

閉校になっていた頃に

 

ウクライナ側から

アプローチがあったのか

夫からアプローチしたのかは

良く覚えていないのですが

 

当地の大学が閉校に

なっている期間

こちらの大学が後援者となって

オンラインでクラスを

継続する方向 に勧めていき

 

夫が30年以上務める大学院で

そのサポートをする契約を

取り付けたんですよ

 

( 夫、現在はセミリタイアで

管理職からは退いていますけど )。

 

企画が始まった当初は

当地の教授達とその家族を

客員教授 として招いて

こちらからウクライナの生徒さん達に

クラスを配信する案を

検討していたのですが

 

ブレイン・ドレイン

( Braine Draine )

才能/頭脳の流出 

招く恐れがあると

この案は却下。

 

一度アメリカでの生活で

落ち着いてしまうと

美しいウクライナの国が

人材を必要とする時に

帰国しなくなってしまう恐れがあるのですね。

 

 

 

 

そこで夫が

ビジネス大学院の

オンラインクラスを

無料で提供する

プログラム を作り

 

十数のクラスの中から

ウクライナ側の学長が

あちらの大学院生に合うであろう

クラスを3-5選び

生徒を募ったのが1昨年。

 

戦時の中、

時折の中断はあったものの

準備は着々と進み

ようやく講義が始まったのが

この1月。

 

夫も週に1度

生徒達とオンラインで会って

講義を行っていて

まぁ~、

彼の熱意が素晴らしいこと。

 

普段は準備さえ怠っている

講義類ですが

この件に関しては

教える前日から

ソワソワ・ワクワク。

 

傍にいる私にまで

高い波長が伝わってきます。

 

その頃、私自身も

退職なさった方々に

幸せに働ける場と

収入の道を提供できる会社を

作りたいという念願が叶って

やっとのことで

起業したばかりでしたので

 

これまで

夫が教える講義や

プロジェクトの詳しい内容は

ゆっくりとは聞けずにいたんです。

 

最終講義が終了した後

夫に 「 夢のプロジェクトは

どうだったのはてなマーク」 と聞いてみると

 

まぁこれが、

脱帽 ビックリマーク

としか言いようのない内容。


 

まず講義の最終日には

ロシアからキーウに

激しい爆撃があったという事で

 

( 日常的過ぎて?

ニュースにもならない )

 

キーウに配置されていた

生徒さん達は

インターネットに

接続できず

ほぼ出席できなかったんですって。

 

それでも1人の生徒さんは

軍から提供されている

車に乗って ( 戦車?)

 

その車の中で

電源を繋ぎ

インターネットが繋がる場所を

何とか探し当てて駐車し

車の中から講義に参加。

 

キーウ以外からのとある参加者は

息子さんやおばあ様 まで

カメラに写っていらして

( 小さなお部屋らしい )

 

講義の最終日には

皆さん揃って

感謝の言葉を述べて下さった

のだそうです汗






 

生徒さん達の

バックグラウンドは

MBA、

経営学関連の講義なので

ウクライナの

会社に勤める方が殆ど。

 

MBAのクラスを取っているのは

資格を取って

キャリアを伸ばす為だそう。

 

ある方はウクライナの穀物を

世界に輸送する責任者であり、

 

またある方は

ウクライナを離れなければならない

ウクライナ人達の

移住先を手配したり

 

その後の

ウクライナの家族との

交信を手伝う

NGO法人の代表者だそうですよ。

 

( NGO = 非政府組織

社会問題に取り組む非政府の民間組織 )

 

 
 

 


皆さん、

ほぼ全員兵士 であるだけでなく

かの地の大学院の生徒さん。

 

そして戦時下で

仕事は滞っているものの

会社員であり

NGO法人の代表者。



 

勿論それぞれ

親や祖父母をサポートし

大学院生なので

子供がいる生徒 さんも少なくなく。

 

更に、海外で待っている

妻やガールフレンドが

いる人だって多い筈。

 

 

 

 

 

何だか

身が引き締まる

思いになりますね。

 

あのような状況で

クラスを取るという

強靭な精神力の

持ち主 ばかりで

心底頭が下がりました。

 

私も夫も

もっと意義のある生を

追求しなきゃねと

確信したものでした。

 

 

それでは皆様、今日も笑顔で、沢山の幸せをお届けしましょう~ドキドキ