力が欲しいか | どんな状況?

どんな状況?

「どんな状況?」
ここに書き記したものをあとからみたら、きっとその時自分がどんな状況だったのかわかるんじゃないかな…。
まあそんな意味もこめてこのタイトルに…。

力が欲しければ くれてやる

 

オマージュ満載な『ARMS』(原案協力・七月鏡一/皆川亮二)ですが、ビジュアル的なオマージュのいくつかと個人的なお気に入りを。

 

<ジャバウォックのデザイン>

これはハカイダーオマージュ入っているような気がします。目の下から頬にかけてのペイント線とか、肩のデザインとか。

ハカイダー四人衆。

肩の感じは雨宮版の方が近いかな。

 

<009>

加速装置と「あとは勇気だけだ」。

「…勇気だけだ」は実はニュアンスが違っており、作劇上に違和感なく取り込んでいて敬服しました。009のは自分の武器は加速装置の他には勇気だけだ、というものですが、武士のは作戦の準備は整っており、あとは実行するために自分の勇気が必要だ、というものです。カッコいいな、武士。

 

<曲がれ>

これは超能力といえばスプーン曲げ、だから「曲がれ」という解釈もあるかもしれませんが、小説版『幻魔大戦』(平井和正)で東丈が超能力を開花させる際の発動のイメージに"曲がれ"というのが使われており、個人的にはこちらを採用したいです(震)。

 

以下、お気に入り。

<静寂(サイレント)>

『ARMS』は第二部あたりからリアルタイムで読んでいたのですが、この回は衝撃を受けました。1話まるまる吹き出しなし(=セリフなし)、擬音(=書き文字)なし、絵とコマ割りだけでストーリーを描き切るという回でした(だから「静寂(サイレント)」な訳ですね)。でも何が行われているのか、登場人物たちの心情、すべてちゃんと伝わってくるんですよ。コンビニで立ち読み(ゴメンナサイ)しながら感動したことを憶えています。

 

<青花(ブルーウィッシュ)>

『ARMS』は実はアリスの物語だと思っています。人工的に生み出された超天才少女の、慈しみの心と憎しみの心に引き裂かれたことで起きる悲劇とそれに巻き込まれながらも立ち向かっていき、アリスを救う少年・少女の話。このシーンの青い花は薔薇です。青い薔薇。(当時は)存在しないとされた、アリスが作った青い薔薇。その薔薇をアリスは"青い願い(ブルーウィッシュ)"と名付けます。ARMSに適合せずに一生隔離されたまま死を迎える運命にある子供たちのいつか青い海、青い空を見たい、という願いのために、そしてそれは同時にアリスの、子供たちにそれらを見せてあげたい、という願いでもあります。これはねぇ、泣きましたよ(笑)。

 

<職業詐称>

嘘つけ(笑)。サイボーグやらARMSやらをものともしないサラリーマンなんかいるか(笑)。

でもこのサラリーマン忍者がことあるごとに言う

人間はARMSなんかに負けはしない

というのが大好きです(作品タイトル『ARMS』なのに)。

 

これらの他にも名シーン、名セリフがたくさんありますので(『エースをねらえ!』みたいですね)、機会があれば読んでみて欲しいですね。