ジュニアテニス界でシングルス、ダブルスともに連勝記録を更新中の実力を持ち、まるで蝶が舞うかのような華麗なるプレイスタイル(※1)から「お蝶夫人」(※2)と称される金髪(?)縦ロールの超高校級テニスプレイヤー、それがお蝶さまこと竜崎麗香さんです。一時期、「高校生なのに『夫人』w」とかいう意見を目にしたこともありますが、重要なのはそちらではなく『蝶』のほうだから!(震)
(※1)「蝶のように舞い、蜂のように刺す」とか言った輩がいますが(新エースのひろみ)、違います。それではモハメッド・アリ(ボクシング)です。
(※2)wikiによると「蝶々夫人」の別の邦訳名らしい。
激しい気性、高いプライド、そして強靭な精神力を持つ気高く美しいキャラクターとしてお蝶さまは描かれています。しかし、物語の序盤ではそこまで精神的に成熟しておらず、あんなこともこんなこともやらかします。
ひろみが代表選手に抜擢された際に…。
幼さが残っています。
お蘭との試合で苦戦し、お蘭の棄権で勝利した後…。
お蝶さまとひろみは存外親しい関係にある、その一端。
ダブルスを組んだときも…。
自分を追ってくることになったひろみとの関係性から、精神的にも成長していきます。
これなんかすごいです。プロでもジャッジを巡って乱闘になったりするのに(笑)。
「完璧な条件でプレイできることなど一生になんどもないわ」
…アンタ、歳いくつですか(驚)。作者にも同じ質問をしたいところです(笑)。
こんなお蝶さまですが、物語終盤にはこんなことも言っています。
あのプライドの高いお蝶さまがひろみの成長を認め、すでに自分を超えてしまったことさえも認めるくらい精神的に成長しています。いわば悟りを開いたといっても過言ではないでしょう(本当か?)。
これほど気高く美しいキャラクター、他にちょっと思いつかないですね。すごく魅力的なので、ついつい、お蝶さまと呼んでしまいます。
そしてアニメ化に際して池田昌子さんをキャスティングしてくれたスタッフに感謝します。この声以外、考えられない。
ところで皆川亮二作品に『ADAMAS』というのがあるのですが、これに登場する主人公の名前が流崎麗華(りゅうざきれいか)。初めて作品読んだときは思わず「ちょ、待てよ」とキ○タク的な反応になりました。だって字は違いますが音が一緒なんですもの。どういう話かというと『宝石使い(ジュエルマスター)』と呼ばれる、その宝石特有の力を引き出す特殊能力を持つ者たちが宝石にまつわる事件を解決していく、というもので『宝石使い』は麗華ひとりではありません。第二の『宝石使い』としてエスメラルダ・ランジェという女性が登場しますが、こいつはエメラルドの『宝石使い』です(ちなみに麗華はダイヤモンドの『宝石使い』)。エメラルドというと緑色の宝石です。その力を引き出す人物がエスメラルダ・ランジェ。おわかりですね。そう、緑川蘭子を象徴していたのです。
そして第三の、ルビーの『宝石使い』の名は谷ヒロミ。「あ~、"岡"(丘)じゃなくて"谷"なんだ。名前も漢字じゃないけどひらがなではなくひと捻りしてカタカナなんだ(笑)」そう、岡ひろみオマージュですね。さらに敵方組織の重要人物はジェネラル・ジンと呼ばれており、これも当然、宗方仁オマージュとなっています。面白いですね(笑)。
同じ皆川作品で、他にも他作品の登場人物オマージュな『ARMS』というのがあったりしますが、原案協力・七月鏡一なこともあってか敵方設定にもいろいろなオマージュ満載となっています。『ARMS』については以前から何か書きたいと思っていながらいままで放置していますので、いずれ…。
(kindle fire capture)
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