』と私のフワフワ帽子をからかいながら迎えてくれたのは、
貴金属なら何でも修理してくれる神様、グレッグです。

いつからだっただろう、ここに通い出したのは。
10年以上になると思います。
ロンドンのボンドストリートにあるお店で
何かを直してもらう必要があったのですが
あまりに時間がかかるか、飛びぬけて高い料金だったせいか、
珍しいことに、そこの店員さんがボンドストリートのはずれにある、
職人グレッグの隠れ屋のような仕事場を紹介してくれました。
通常は高級ブランド店ばかりを相手に仕事をしているグレッグなので、
地下にある、この狭い仕事場に突然現れた私を見て、ポカン。

『誰に聞いてきたの? 』と不思議そうな顔で聞かれたのを覚えています。
耳をピアスにしてからは、イヤリングのクリップをピアス針に変えたり
先日はパールの指輪のパールが外れてしまい、
今後はずれないように、しっかりと取り付けてもらいました。
『君、扱いが荒いんじゃない
』と注意されたり...
クリスタルのブレスレットがちょっと長かったので、
買ったそのお店で長さを調整してもらおうとしたら
『Impossible!絶対無理』と一言で断れた私。
いくら外国人の店員さんで、英語が流暢でないにしても、
そこまでつっけんどんに言わなくても...。
他の修理屋さんに持って行ってもダメ。
そこでグレッグのところにダメ元で持って行ったら
『いいよ!』と気軽にOK。
あれだけ皆にダメだと言われたのに、
どうしてグレッグのところではできるの?と聞くと、
『面倒臭いだけだよ。全然問題ないよ、直してあげる。』
と言って、本当に直してくれました。

何十年もこの道一筋でやってきたプロ。
昔ながらの職人さんです。
他のお客さんの場合も同じかどうかわからないけれど、
私の場合は『顔パス』。
覚えているから大丈夫、と預けたものを記録することはめったになく、
でも、絶対なくすこともなく、しっかりと注文通り直して戻ってきます。
今どき、ものが壊れれば、新しいものに買い替える傾向にありますが、
大切にしているものや高価なものは
こうやって腕の良い職人さんに直してもらえると本当に嬉しいです。
グレッグ、いつもどうもありがとう。
これからも宜しくね


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