日本人にそう話すと『すごーい』みたいなことを良く言われますが、
自分の馬を持っているわけではないし、
帽子をかぶるから髪の毛はグシャグシャになるし、
馬臭くなるし、馬のよだれや毛やワラまみれになるし、
乗馬をした後、地下鉄の車両で一緒になった乗客には良い迷惑だと思います。

他の乗馬の仲間と違って、大人になってから乗馬を始めたのは12年前。
まずは自分の帽子とジョッパーズ(乗馬用のパンツ)と乗馬用のブーツを買い揃えました。
靴と言うものは『革』が当然かと思い、革製のブーツを買ってレッスンに現れたら
ド素人の私だけがピカピカの革製ブーツを着用、
他の経験者を含む人たちはビニール製の安いブーツを履いている...。
『良いブーツ履いてるね~』と褒められたり、なでられたり。
乗馬クラブには他に東洋人はいないから、それだけでも目立っていたのに
ろくにまともに馬に乗れないのに、靴だけ浮いちゃって
本当に恥ずかしい思いをしながらのスタートでした。

実際始めてみると、本当に楽しい。
良く乗馬はADDICTIVEという言葉を使う人がいるけれど、私も病みつきになりました。
大人になって、好きなスポーツにやっと出逢いました。
馬場での一時間のレッスンだけでなく、少し乗れるようになったら
田舎に泊まりこみで乗馬仲間と週末、乗馬をしに行くようになり、
ウェールズに皆で一週間の特訓レッスンを受けに行くことも。
7回落馬しないと上手にはならないと言われ、
それを目標にし、今や十分、7回以上落馬しています。
乗馬を通して、自然と触れ合い、良い友達とも出会いました。
若~いインストラクターに教わることもあります。
これはお年寄りが青少年からパソコンの使い方を教わるようなものかな、
と時々思うことがあります。

乗馬クラブに入ることで、イギリス人の気質も知ることもできました。
他の国からやって来たメンバーのように主張ばかりしていたら、
逆に希望が通らなかったりしたので、黙って、与えられた馬に喜んで乗っていました。
最初は全くの初心者だったのでBEGINNER初級の下のNOVICEクラスに入りました。
その頃はNOVICEという意味すら知りませんでした。
つまり『ド素人』かな?
その後、初級、そしてINTERMEDIATE中級に昇級。
今、良く通っている馬場ではC、C+、B、B+、Aにクラスが分かれていて、
私は中級の上のB+。
何年も何年もB+。
別に馬に乗れればそれで良いのだけれど、何年も何年もB+だと言い続けられると
ちょっと自信を失いがちにもなる。
スペインで乗馬をしに行き、乗馬経験を聞かれ、中級です、と説明して
馬に乗って見せたら笑われました。
『えっ、そんなに下手?!』

と不安になったところ、
『あなた達イギリス人は控えめだね~。』(私、日本人なんだけど
)『スペイン人は良く、初級なのに、ほら吹いて、私は上手、上手って言いがちだけど、
トシコは上級だよ!』と言われたことはありました。
でも、イギリスではず~と、ず~っと中級の上。
上級ではない。
まあ、いいやと諦めていたところ、
先日、乗馬クラブのメンバー達が、それぞれの乗馬レベルに沿った
正しいクラスに所属しているか、審査がありました。
『どうせ、私は永遠にB+だ。』
とちょっとふて腐りながら、審査を受けて2か月。
結果が出ました。
『トシコはAー(Aマイナス)クラスに昇級です。』
えっ
Aー
そんなクラスは存在しない。
『新しくAマイナスと言うクラスを設けることになりました。』と。
何だか不思議な気がしますが、まあ、昇格したことには間違いない。
明日からAマイナスのクラスが始まります。
そしてこの馬たちが待っている~!
やっぱり嬉しいかも。

