パタゴニアオーシャンの無料上映会で タイトルの映像を観ました。
2007年 ホクレア 号のハワイイ島から横浜までの航海ドキュメンタリー記録です。
ホクレア号は計器を使わず 星座や太陽や月の位置で行く先を目指す
スターナビゲーションという伝統航海術で海を渡ります。
古代 海洋民族のアイデンティティを守るもののアイコンとして
何かに気が付き始めた現代人に注目されています。
スターナビゲーションのハワイイの牽引者 ナイノア・トンプソンは
映画「ガイアシンフォニー」などに出演しています。
映像を観て ポリネシアと日本の強い結びつき
ポリネシアンが取り戻しつつあるものを
日本はまだ取り戻すということにさえ気が付いていないこと
無くしたことさえ気がついていないこと
に想いが及びました。
航路を ミクロネシアから沖縄~九州・福岡~瀬戸内海~横浜と取った
ホクレア号クルーは日本の海の美しさと多様性に感嘆したそうです。
瀬戸内海で祝島・宇和島・もうひとつ名前をわすれちゃった、、なんとか島に立ち寄ります。
祝島では 伝統神事 神舞(かんまい)とハカで 伝統を守る海洋民族同志、エールを送りあいます。
宇和島では えひめ丸事件 の被害者遺族との交流を持ちます。
なんとか島は ハワイイへの移民をたくさん送った土地で ナイノアはここの出身の人に
子供の頃海のことを教わったと、自分の海の記憶はこの海でもあったんだというような事を語ります。
伝統を守り、先祖から受け継ぐスピリットを忘れない何人もの日本人に触れ
ホクレアクルーは「日本人は素晴らしい民族」と記憶して横浜港に辿り着きます。
そこでナレーションは「その素晴らしさに日本人自身は気が付いているのか」と問いかけます。
上映後 来日しているもうひとつの伝統航海術を用いるカヌー船 マカリイ号のクルーとの質疑がありました。
誰かが 「なぜ航海をするの」という質問をすると
大きな体のクルーは「私たちの民族は素晴らしいから」と答えました。
古代フラのチャントや歌詞は ひたすら自然を崇め、讃えるものです。
そのフラは一時、渡来人によって禁止されました。
すべてのものに意識は宿るという考えは 日本のそこここに残っていて
自分たちのスピリットに きっとあるもの。
それは蘇ると思います。
このまま大地や海を汚し続けては 私たちは私たちを見失い続ける・・・
そんな事に気が付かせてくれる映像でした。
これから色々なところで上映会をするからよろしくね!と監督さんが言っていました。
すばらしい映像でした。
http://www.office-ten.net/hawaii/bun.htm