またNHKの「バタフライエフェクト」がすばらしかった。
毎回毎回「バタフライエフェクト」だけはハズレがない。
そう思ってるのは、私だけじゃないかと思うけれども、まさに「かゆいところに手が届く」的なおもしろさ。
「現代史」において、「聞いたことはある」し、「そういうことがあったのは知ってる」けれども、「なんでそうだったのか」を「概括」して「要約」して「コンパクトな理由」をつけて「納得できる」ように「公平な分析」を「わかりやすく」しかも、「深いところまで核心を突いて」説明しているような、「本」「媒体」「メディア」はめっっっったにないのです。
ほぼ唯一だと思う。
それが「バタフライエフェクト」。
いっつもいっつも、「あ、そうだったんかー」と深く納得する。
ある意味目を開かされる。
蒙を啓くというのか。
たとえば、「文化大革命」について。
あれほど、「なんであんな悲惨なバカバカしい世界最悪の政策」が発案されてまかりとおることになったのか、今まで誰も説明してくれなかったですよ。
きっとわかってる日本人なんてほとんどいなかったにちがいない。
「文革」があるのは知ってるし、その悲惨な経緯や実態は、ことあるごとに垣間見えるんだけれども、「なんであんなことがあったのか」を誰も教えてくれなかった。
でも、「バタフライエフェクト」はキッチリ答えを出してくれるのです。
ああ、そうかーと超感動したのです。
「ベルリンの壁」がどういう経緯で崩壊したのかを、わかりやすく説明してくれたのも「バタフライエフェクト」だけ。「ベルリンの壁」の「崩壊シーン」は何度も何度も放送されますけれども、「どういうきっかけでそれが起きたのか」なんて、報道はほとんどなかったよ。
私あの頃学生だったから、興味はあってテレビ見てたけども、ニュースキャスターや報道の人は、誰も「理由の核心」を説明してくれなかった。いつも「漠然とした理由」。「社会主義が限界に来てたということですね」みたいなアホみたいな誰でもわかるようなコメントしかしてなかったですよ。ニュースステーションの久米さんだってそうだし、誰も彼も説明なんかなかった。
「バタフライエフェクト」の説明はすげーわかりやすくて、しかも多面的で、感動的でしたですよ。当時の流行歌から入って、「東側のミス」の話の説明もあり、かのメルケル首相が退陣の際に例の「歌」を歌う話で結ぶ。
しかも、「進撃の巨人」の主人公「エレン・イェーガー」の名前の秘密すら示唆してるのよ。
現代史っておもしろいなーと思うですね。
日本人の知識人も多くが知らないですませてることだらけ。
他にも「911」の首謀者である「オサマビンラディン」がいったい、なんであんなことをしたのか、中東の歴史からわっかりやすく説明もあったし。
「ビートルズ」と東側諸国の話も、「アラビアのロレンス」がいったい何をしたのかも、どれもこれも、今まで誰も教えてくれなかった話ばっかり。
「ニュース」なんかみてても、「些末なそのときの情報」だけに終始して、「裏側の背景」なんて誰も説明してくれないわけ。
今、「ロシア」と「ウクライナ」の戦争もありますが、あれが、いったいなんでロシアはそんな横暴なことやってるのか、報道の人たちもわからないまま、戦況のことだけ説明してるよね。
そこが知りたいわけ。
自民党の「裏金」とか適当に報道してるけど、その問題の本質はそんなところにないよね。報道もわかってて、説明をあえてしてないよね。それを知らせるべきなんじゃないかと思うけれども。
歴史ってのは、ある程度時間が経過しないと、「公平な解釈」ができないものかもしれない。
まだ権力者や黒幕が生きてたりして、説明が困難なのかもしれない。
かといって、物語で語ると、あまりにも一方的な解釈が通ってしまう。
だから、公平性を担保するに、取材陣も一定期間黙るしかないのかもしれない。
そんなわけで、私は「バタフライエフェクト」の熱烈と言ってもいいファンなわけですが、今回の「安保闘争」も超待ってました。
私はあの時代の「学生運動」を描いた物語の数々がどれも大好きなのです。
とにかく傑作が多い(特に日本文学)。
たとえば、庄司薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」シリーズ。
たとえば、丸谷才一「たった一人の反乱」。
たとえば、かわぐちかいじ「メデューサ」。
だけど、いつも「安保闘争」は物語の「背景」として出てくるだけで、実際の「安保闘争」の実態と要約がなかなか頭の中で整理できてなかったのです。
私が生まれる前後の話なので、興味はアリアリなのですが、ちゃんと誰も「公平」に「わかりやすく」説明してくれる人がいない。
うちの親とかバカなんで、テレビや新聞のニュースで言ってたことのオウム返しみたいな情報しかない。
知りたいのはそんなことじゃないわけ。
マスコミが報道してるようなバカなことなら、オレだってわかるの。
そうじゃねーんだよ。
そんな上っ面の情報なんか興味ないの。
どうせどっちか寄りのインチキ情報だし。
それが今回の「バタフライエフェクト」がまた、いろいろ教えてくれました。
神番組。
NHKもたまにはホントにいいものを作る。
マスコミにもこういう良心がある。
ホントの「知性」と「公平性」がここにある。
マスコミが押しつける左翼的なイデオロギーとかいらんから。
「納得できる」「妥当な歴史解釈」が必要なのです。
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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