昨日の日記、「推薦入試」は「定期試験」の集合体みたいな話の続き。
もしも、「推薦入試」の実態が、ホントに「定期試験」の合算平均でほぼほぼ決定されるのだとしたら、という仮定ですが、ここで「勉強」に関する意識として、大きな変革が起きると考えられます。
●従来型の「一般入試」が「長期記憶」の勝負
だったのに対して、
●「推薦」など年内入試は、「短期記憶」だけでいい
かもしれないのです。
そもそも「短期記憶」と「長期記憶」とは何か。
まずは「短期記憶」。
たとえば、街に車でいって「時間貸し駐車場(タイムズみたいなヤツ)」に駐める時、「駐車位置番号」を覚えた方が精算の時にラクです。
自分が数時間前に車を駐めた位置が「12番」だったとしたら、精算の時に、「12」って数字を押せばいい。イチイチ、自分が車どこに駐めたっけな~とか確認しなくても、ほんの2時間前なんだから、一桁二桁の数字くらい、結構誰でも覚えられます。
でも、そんな「その日何番に車を駐めたかという記憶」なんて、後になったら、まったく意味ないものですから、覚えておくのは、ほんの数時間だけでいいわけ。車を出したら、頭の中からきれいさっぱりなくなります。そんなの生涯イチイチ覚えてるヤツいない。
これが「短期記憶」。
ちょっとの間だけでいい記憶。
トランプの「神経衰弱」も、この超「短期記憶」だけでいい。
あの裏返しているカードは何だったかを、ほんの数分間覚えておくだけ。
世の中の多くのことは、「短期記憶」だけ。
こういうのを、「ワーキングメモリー」と呼ぶこともあります。
一方、「長期記憶」とは何か。
時間貸駐車場の駐車位置番号は、「短期記憶」ですが、
「自分のマンションのオートロックの暗証番号」は「長期記憶」に近い。
それ、ずっと何年でも覚えとかなきゃいけないやつ。
自分の家の「郵便受け」のダイヤル番号も「長期記憶」。
各種暗証番号はたいてい「長期記憶」。
自分のケータイ電話番号も「長期記憶」
基本的にずっと覚えておくヤツ。
たいていの人にとって「九九」は「長期記憶」でしょうね。
簡単な漢字や簡単な英単語も「長期記憶」になっている。
さてさて、ところで「入学試験」に話は戻しまして、
「一般受験」の場合に必要なのは、「高校1年~3年の間に習った勉強内容」を、すべて「長期記憶」としてないと辛いのです。高1で習った「因数分解の解法パターン」やら、「日本史の北条家全執権」「足利家全将軍」「徳川家全将軍」「全総理大臣」くらいは普通に、「受験の日」までは基本全部覚えておく必要があります。そういう「長期記憶」に近いほどずっと覚えておかなきゃいけない知識が、どれだけあるかで結構きまるのが一般受験。
覚えることはたくさんあるので、大変です。
結構この時に詰め込んだ知識は生涯覚えているものだったりします。
だからこそ、一般受験は尊い。
ま、でも、結構忘れちゃうけどね。でも一部はちゃんと長期記憶となっています。
しかし、「推薦入試」などの年内入試が、仮説通り「中間期末試験」の積み重ねだけで、平均評定が出るとしたらどうでしょうか?
極端なことを言いますと、「中間期末試験」の「直前2週間前の勉強」だけやってればいいかもしれない。中間期末試験用に、「たった2週間だけの記憶」をつめこめばいいのかもしれない。
「中間期末試験」さえのりきっちゃえば、後は忘れちゃってもオッケーな「短期記憶」。
駐車位置番号と同格。
一夜漬けの繰り返し。
そりゃどっちがラクかといえば、「短期記憶」の方が楽で、「長期記憶」は大変です。
「長期記憶」も最初は「短期記憶」だったものを、繰り返したりする努力などを経て「長期記憶」に育てることも多いので。
どっちがいいのか、判断はもちろん別で、正直、一夜漬けだけの勉強がいいとはあんまり思えないけど、とりあえず、「一般受験」と「推薦入試」にはその差があるかなーとちょっと思いました。
半分冗談です。長期記憶にする気がないのはよくないよね。
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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