いつものように「光る君へ」を家族で見ている。
ファーストサマーウイカの清少納言が実にはまってる。
また、高畑充希の中宮定子もメチャメチャいい。
大河ドラマの楽しみとは、「みんなご存じのあの歴史上の人物」を、「どの芸能人が演じるのか」に尽きるとも言えます。
たとえば「今回の大河では織田信長は誰がやるか」とか、「坂本竜馬を誰がやるか」とか。
今回はとにかく、女性ドラマでもあり、女優陣のキャスティングがとても良い。
冒頭の二人以外にも、道長の正妻でまひろの友人黒木華を筆頭に、藤原道綱の母の財前直見、まひろの兄の奥さんや、藤原実資の奥さんの女優も超注目。
さすがは大石静の脚本で、あの時代の十二単を着たたくさんの女性像を描いているわけですが、「みんなが似たような美人ばっかりじゃない」のがこのドラマのいいところ。
さて、この春大学理工学部に進学した理系の長男ですが、彼とこの番組を見ていると、意外なことに、古典に関する教養が結構深いことにびっくりします。
彼が先まで通っていた都内私立中高一貫校の教育内容の良さにあらためて気がつくというか。
たとえば、ちょっと前、花山天皇がだまされるところ、
突然、長男が、「あっこれ、学校で習った!!」とか騒ぎ出します。
「このあと、この人、だまされてひとりだけ出家させられるんだよ」とか。
そりゃ学校で「大鏡」を読んだって意味か。
また、私がしょっちゅう、紫式部と清少納言の「家庭教師先」が、定子か彰子かどっちがどっちで曖昧な記憶になっている中、長男に、どっちだっけ? と聞くと、
「清少納言が定子だよ。
「枕草子」の「紫立ちたる雲」ってあるじゃん、あれは、死んだ定子のことなんだって」
とかの「説」を言い出す。
ほんとか? 初耳学。
今調べたら、そういう説もあるらしい。
息子の通った中高の古典の先生、ありがとうございます。
彼は理系なのに、私立文系の私よりよっぽど深い古典教養を身につけました。
私は藤原道綱の母が「蜻蛉日記」を書いたことは知ってましたが、それが道長の父の兼家の愛人の一人だということも忘れておりました。つまり、藤原道綱は藤原道長と異母兄弟ということね。
受験勉強知識として、「蜻蛉日記を書いたのは誰か」というのは定番の問題ですが、「藤原道綱の異母兄弟となる歴史上の人物は誰か」とは出題されにくいもんね。ちょっとそれ教育的に微妙に不道徳だから高校生の試験問題には不向き。
さて、「定子」女優が高畑充希で注目のところ、いよいよ、まひろが正式なお仕事に就くのは、「定子」のライバル「彰子」の家庭教師としてでした。
「彰子」はまだ、物語には未登場。
注目です。
それにしても、まひろ、自分が好きだった相手が、自分の友達と結婚して、その二人の子の家庭教師をするのか。結構辛そうな立場。
そういう「いろんな鬱屈」が世界最古の長編小説「源氏物語」に結実するんですね。
ここまでまひろが体験したいろーんな辛いことは、どれも「源氏物語」の下敷きになっていると、そんな読みをしながらみているとこの大河ドラマもおもしろいと感じます。
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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