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シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★+

鑑賞No:02496
製作:2013年/日本/119分
監督:木村ひさし
出演:中居正広/北村一輝/栗山千明/玉森裕太


警視庁の管轄内とニューヨークのFBI組織で爆破事件が発生。警視庁は犯罪に使われた「ウィザード」というコンピュータウィルスを作成した謎の女性マドカを追うが、そこへラリー率いるFBIチームがやってくる。2つの事件の手口が同じであることから、警視庁とFBIが合同捜査することになり、ラリーに連れられてきたアタルも捜査に加わるが・・・・。


この作品も相変わらずTVドラマの劇場版で、私はTVドラマの方は見ないので、常連キャストの人間関係や人柄などがにわかには分からず、最初はとまどう。特にアタル(アタルのことをイノクチと言ったり、チョコザイ君と言ったりするのも、初見の人は戸惑う)の設定が先天性サヴァン症候群という聞きなれない設定なので、観る前にやはり予習しておくのがいいかも。事件の発端は日米の同時期の爆破事件となるが、その主犯である国際的犯罪者マドカは堀北真希演じるうら若き女性だし、犯行の主がコンピュータ・ウィルスということで、映画版刑事ものとしては派手さに欠ける地味な内容。

★★★+

鑑賞No:02495
製作:2013年/アメリカ/114分
監督:ベン・スティラー
出演:ベン・スティラー/ショーン・ペン/クリステン・ウィグ


LIFE誌の写真管理者として毎日地下鉄に乗って通勤し、変化のない日々を過ごすウォルター・ミティ。そんな彼の唯一の楽しみは空想をすることだった。ある日、LIFE誌の最終号の表紙を飾る大切な写真がないことに気付いたウォルターは、カメラマンにネガのありかを聞くため、カメラマン捜しの旅に出るが・・・・。


空想好きの男性が主役なのでしょうがないが、現実と空想の境目がなく急に空想シーンに入るため、観ていて何度も戸惑ってしまう。ベン・スティラーらしいシーンの演出のためかどうかは分からないが、それ以外は割と真面目なシーンが多く、見ごたえのあるストーリーなので、空想好きという設定はなくても良かったような気もした。主人公の壮大なカメラマン捜しの旅はなかなか面白く観れ、最後まで気にさせるのはやはりなくなった25番のネガの映像。どんな映像か気になりながら最後まで引っ張られるが、ラストは納得と感動で終れる作品。

★+

鑑賞No:02494
製作:2013年/日本/118分
監督:石井隆
出演:壇蜜/間宮夕貴/中野剛/屋敷紘子


隣人男性に拉致監禁され、1カ月にわたって弄ばれ続けた末に男を殺害して生き延びた女子高生・奈緒子。トラウマを抱えたまま成長した彼女は、昼間は不妊治療専門の女医、夜はSMクラブの売れっ子M嬢というふたつの顔を持つようになる・・・・。


壇蜜と間宮夕貴のAVに匹敵するような大胆なヌードシーンには脱帽。よくぞここまで・・・と思わせる。ただ、ヌードは美しいが、痛々しいシーンが多く、また後半は血みどろのシーン満載で、ホラー映画のような映像になっている。また壇蜜と間宮夕貴のそれぞれのストーリーが何かバラバラで、過去と現在がリンクしたような感じがしなかった。壇蜜の台詞も相変わらず棒読みで、他の俳優やシーンと馴染んでいないため、どうも一人浮いた感があった。体当たり演技だけが評価できる、あまり内容のない作品。

★★★★

鑑賞No:02490
製作:2013年/日本/129分
監督:園子温
出演:國村隼/堤真一/二階堂ふみ/友近/長谷川博己


ヤクザの組長・武藤は、獄中の妻しずえの夢でもある、娘ミツコを主演にした映画の製作を決意。うだつのあがらない映画青年と、通りすがりのごく普通の青年を監督に迎え、手下のヤクザたちをキャストに映画作りを始める。しかし、対立する池上組の組長でミツコに恋心を抱く池上も巻き込み、事態は思いもよらない方向へ・・・・。


はっきり言ってハチャメチャな映画。だが、メチャメチャ面白い。B級映画感満載で、タランティーノ作品を彷彿させる。ヤクザに映画撮影という設定は、三谷幸喜監督の「ザ・マジックアワー」を思い起こさせるが、作風は全く異なり、どちらも甲乙つけがたい。特に前半の予想がつかない展開にはいやが上にも惹きこまれていく。その分、後半は雑な感じで、やけくそのような展開・シーンに目を覆いたくなるのが残念。ラストも納得いくオチではなく、結局収拾つかないまま、適当に終わった感は否めない。

★★★

鑑賞No:00909
製作:1997年/日本/115分
監督:栗山富夫
出演:西田敏行/三國連太郎/小林稔侍/風吹ジュン


ハマちゃんの所属する営業部に、同期の馬場が新任部長として配属されてくる。さっそく馬場はハマちゃんと得意先への挨拶まわりに行き、ハマちゃんの取引先との深い信頼関係に驚かされる。そんなある日、ある大口取引でハマちゃんに窮地を救われた馬場は、お礼にハマちゃんをある小さなバーに連れて行く。そこには馬場が思いを寄せるママ・茜がいた・・・。


釣りバカ・シリーズの中ではドラマとしてちゃんと作られており、じっくり楽しめる。西田敏行演じるハマちゃんと、上司としてやってくる小林稔侍演じる馬場部長が同期だという設定もいいが、何よりも馬場部長の人柄がよく、つい応援したくなる。ハマちゃんもどちらかというと脇役にまわり、馬場部長のために一肌脱ぐ姿が微笑ましい。

★★★★

鑑賞No:01231
製作:2004年/アメリカ/163分
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
出演:ブラッド・ピット/オーランド・ブルーム


トロイの王子パリスが、スパルタ王の妻ヘレンと恋に落ち、彼女を略奪してしまう。スパルタ王の兄アガメムノンは、これを口実にトロイを攻めることにし、大軍団を編成してトロイに向うことに。トロイの王は苦悩の末、ギリシア軍との全面戦争を選択する。このギリシャ軍の中には、難攻不落といわれるトロイの攻撃のカギを握る最強戦士アキレスがいた・・・・。


世界最古の歴史叙事詩、ホメロスの「イリアス」の映画化。古代ギリシアに起こったトロイ戦争を描いている。有名なトロイの木馬やアキレウス(アキレス)が弱点のかかとを射抜かれるシーンなど、何となく聞き知っている伝承のシーンも描かれているが、実際の伝承と異なるとも指摘されている。(ただし詳しくは知らないので観ていても違和感はなかったが・・・)ギリシア神話という先入観が頭をよぎるが、神々の話というよりはより人間的な話で構成されており、3千年前の史実が身近に感じられた。約3時間と長尺だが、世界史に少しでも興味が持てるかもという点でいい題材の映画。

★★★

鑑賞No:02493
製作:2012年/日本、中国/106分
監督:レスト・チェン
出演:リン・チーリン/ホアン・ボー/武田鉄矢


しがない内装業者のホアンは、99回目のお見合いに失敗した日、美しいチェロ奏者のイエに出会う。ホアンはイエにひかれるが、イエには婚約者を結婚式当日に交通事故で失うという悲しい過去があった。イエが人を愛することに憶病になっていることを知ったホアンは、自らダンプカーの前に飛び出すという決死の行為で思いを伝えるが・・・・。


日本で大ヒットしたドラマ「101回目のプロポーズ」のリメイク。「レッド・クリフ」でその美貌を如何なく披露し、存在感を示したリン・チーリンが、本作でもはまり役ともいうべき美しいチェロ奏者を演じている。日本での武田鉄矢と浅野温子のカップル以上にギャップのある本作のカップルだけに違和感は否めないが、かといってホアン・ボー演じるホアン・ダーの憎めない役どころについつい引きこまれて観てしまう。ポイントポイントは日本版を押さえつつ、後半はオリジナルのストーリーを展開するところは見もの。武田鉄矢が日本版ドラマと同じ役で登場するサービスシーンもある。

★★+

鑑賞No:02492
製作:2013年/日本/116分
監督:廣木隆一
出演:大倉忠義/桐谷美玲/ともさかりえ/忍成修吾


4年前のバイク事故で記憶の一部を失った藤井は、友人の結婚式で以前付き合っていた佳美と再会する。しかし、藤井の記憶に佳美の存在は残っていなかったため、自分が恋人だったことを打ち明けないまま、再び藤井と付き合い始める。2人は幸せな時間を共有し、やがて藤井は佳美にプロポーズするが・・・・。


泣かせる映画という製作サイドの思いが伝わってこない映画。それは俳優の演技、ストーリーそして演出と、あらゆる面で未熟というか力不足のためだと思う。時系列も結構目まぐるしく変わり、前半の展開は分かりにくく、また2人の関係も分かりにくい。特に大倉忠義の無機質な演技ではあまり喜びや悲しみは伝わってこない。佳美の死に対する恐怖感は伝わってくるが、死の切迫感までは伝わってこないし、最大の泣き所である佳美の死のシーンもあまりにあっけなさすぎる。ベタな内容にも関わらず、ツボを押さえていない感満載の作品。

★★★

鑑賞No:02491
製作:2013年/アメリカ/106分
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジュード・ロウ/ルーニー・マーラ


幸福な生活を送っていたエミリーは、夫がインサイダー取引で収監されたことをきっかけに、かつて患ったうつ病が再発。精神科医のバンクスが処方した新薬により、うつ症状は改善されたものの副作用で夢遊病を発症し、やがて無意識状態のまま殺人を犯してしまう。バンクスは主治医としての責任を問われ・・・・。


鬼才スティーブン・ソダーバーグの最後の劇場作品で、至高のサスペンスということで観る前から期待は大きく膨らんだが、膨らみ過ぎて期待外れな作品となってしまった。サスペンスという割には謎が少なく、そもそも謎の焦点もあまり興味をそそるような感じではない。またキャストが少ないので、ある程度ストーリーも先が読め、ワクワクするようなところもない。ちょっと残念な作品。


★★★

鑑賞No:01838
製作:2009年/アメリカ/90分
監督:パトリック・タトポロス
出演:マイケル・シーン/ビル・ナイ/ローナ・ミトラ


長老ビクターが率いるヴァンパイア族が狼男族から生まれた新たな種族・ライカンを奴隷として支配していた世界。ルシアンはライカンでありながらその能力をビクターに買われ優遇されていた。しかし、ビクターの娘・ソーニャと恋に落ちたため幽閉され、彼は奴隷生活からの脱出とソーニャとの想いを遂げるため、脱獄を図るが・・・・。


シリーズ3作目にして完結編になる本作だが、タイトルの通り、前2作の続編ではなく、前2作につながるヴァンパイアとライカンとの戦いの起源を描いている。もちろん前2作を踏まえて観るとより楽しめると思うが、前2作をあまり知らなくてもそれなりに内容は分かる。構図は単純で、吸血鬼と狼男の争いの中、狼男の男と吸血鬼の女が恋に陥るというまさに古典的なラブ・ストーリーでもある。映像は終始ダークなイメージだが綺麗。ただし残虐なシーンも多くあり、注意して観る必要あり。