シネマ大好き! -27ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02408
製作:2013年/日本/117分
監督:平松恵美子
出演:堺雅人/中谷美紀/でんでん/若林正恭


ある日、母犬と生まれたばかりの子犬が保健所に収容される。子犬を守るため近寄る人を激しく威嚇する母犬を見た保健所職員の神崎彰司は、なんとかしてこの母犬の心を開かせ、里親を見つけようと奔走するが、なかなかうまくいかない。やがて、飼い主が見つからなければ殺処分されるこの親子犬の収容期限が迫ってきて・・・・。


2007年に宮崎県の保健所で起きた実話をベースとした話らしい。動物モノということで通常はどうしても感情移入してしまうが、思ったほどの感動はなかった。そもそも保健所のシステムに対し、可哀想だということで特定の母子犬だけを特別に保護し延命しようとする姿にはどこか納得いかない。最後の解決策も「なんだ、結局はそうか」的な結末でしっくりこないし。保健所のシステムを変えようとする動きに最後は発展するのはせめてもの救いだが、そこまでの過程はほとんど描かれていないため、ここでも感動しづらかった。配役は悪くなかったが、一番の演技賞はやはり母犬だろうか。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02411
製作:2013年/アメリカ/132分
監督:J・J・エイブラムス
出演:クリス・パイン/ベネディクト・カンバーバッチ/ザッカリー・クイント


西暦2259年、ジェームズ・T・カーク率いるUSSエンタープライズは、未開の惑星を調査中に陥った予期せぬ危機から脱するため、重大な規則違反を犯す。無事に地球へ帰還できたものの、カークは艦長職を解任されてしまう。そんな時、ロンドンの艦隊基地が爆破される事件が発生し、艦隊士官のジョン・ハリソンという男の仕業であることが判明するが・・・・。


今回もストーリー自体は割と単純で分かりやすい。また、主役の艦長ジェームズ・T・カークの成長物語でもある。若き艦長カークは熱く、人間味はあるが、自己流を貫くわがままさも目立つ、艦長としてはまだまだ未熟さが否めない人物で、いかに艦長としての人望実績を積むかというところもメインに描かれている。ただカーク一人を中心に描くのではなく、チームワークを重視した描き方で、特に副長のスポックの存在感と活躍は主役を凌ぐほど大きい。逆に最強の敵という触れ込みのジョン・ハリソンだったが、意外と期待倒れ!?

★★★
シネマ大好き!

鑑賞No:02406
製作:2013年/日本/131分
監督:利重剛
出演:橋本愛/清塚信也/ミッキー・カーチス/柳憂怜


ピアニストを目指す16歳の遥は、両親や祖父、従妹らに囲まれ幸せに暮らしていたが、ある日火事に巻き込まれ、祖父と従姉妹のルシアを亡くし、自らも全身に火傷を負いながらも九死に一生を得る。それでもピアニストになることをあきらめない遥は、音大生・岬洋介の指導の下、コンクール優勝を目指してレッスンに励む。しかし、周囲で不吉な出来事が続発し・・・・。


ミステリー作品にありがちな、莫大な遺産をめぐる不可解な事件が柱の作品だが、動機、犯人などはしょぼい内容で、原作は読んでいないので分からないが、とても賞を獲った作品が原作とは思えないクオリティ。さらに隠された驚愕の真実がラストで分かるストーリーだが、勘のいい人ならかなり早い段階でこの真実は読めてしまう。また、この真実自体、現実味のない、まさに小説の世界の話のような陳腐なトリックだった。むしろ、死の淵から生還した少女の再生、夢へのチャレンジを描いたドラマとして観る方がよさそう。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02407
製作:2012年/日本/160分
監督:沖田修一
出演:高良健吾/吉高由里子/池松壮亮/綾野剛


1987年、大学進学のため長崎から上京した世之介は、入学式で出会った倉持とサンバ・サークルに入り、慌ただしい毎日を送っていた。そんなある日、友人からWデートに誘われ、そこで社長令嬢の与謝野祥子と出会う。意気投合した2人はやがて付き合うようになるが・・・・。


1980年代の学生ライフを描いているが、さほど大きな事件や展開がないにも関わらず、160分の長尺さはちょっと中だるみしてしまう。それでも最後まで観れるのは、登場人物に悪い人は誰も出てこず、嫌な気分にならないからだろうか。まして、主役の世之介は大らかでお人よしのいい人、恋人の祥子も天真爛漫で嫌味がないので、観ていて心地よい。それだけに終盤のラジオDJが伝えるニュースには衝撃で耳を疑った。何か、こんな終わり方はこの作品には似つかわしくないように思われた作品。

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02403
製作:2013年/日本/131分
監督:廣木隆一
出演:宮崎あおい/向井理/緒川たまき/リリー・フランキー


出会ってすぐ惹かれあい結婚したツマとムコ。2人は東京から田舎の古い1軒家に移り住み、互いに秘密を抱えたままではあったが、穏やかな日々を送っていた。しかし、ムコ宛に届いた1通の差出人不明の手紙をきっかけに、2人の気持ちは大きく揺らぎ始める・・・・。


西加奈子の人気小説の映画化。原作は読んでないので、ストーリーは全く分からないまま観始めたが、前半のイメージはゆる系、まったり系のほのぼの夫婦愛のストーリーかと思ったが、ツマが動物や植物と話をしたりするシーンにはちょっと首をかしげ、さらに夫婦の関係が揺るぎ始める1シーンで、水道の水を執拗に止めるムコの手を殴り続けるツマには恐怖すら覚え、ホラー映画の雰囲気さえ醸し出す、前半とは違和感を感じる展開に。そして夫婦の気持ちを揺るがすきっかけとなる1通の手紙にまつわるムコの過去も何か中途半端で、盛り上がりも感動も無い作品となっていたのは残念。

★★★
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鑑賞No:02405
製作:2013年/アメリカ/130分
監督:サム・ライミ
出演:ジェームズ・フランコ/ミラ・クニス/レイチェル・ワイズ


カンザスのサーカス一座の若きマジシャン、オズはある日、竜巻に飛ばされて自分と同じ名前の魔法の国オズに迷い込んでしまう。そこで、伝説の偉大な魔法使いと勘違いされたオズは、東の魔女エヴァノラから国を支配する邪悪な魔女を倒してほしいと頼まれ、財宝と名声を得ることを引き換えに魔女退治を引き受けるが・・・・。


名作児童文学「オズの魔法使い」に登場する魔法使いのオズがいかにして誕生したのかを描いたファンタジーアドベンチャー。冒頭のモノクロのスタンダード画面サイズから、オズの国に到着するとカラーでシネスコサイズに切り替わる演出は、世界観が広がる見事な演出。また、カラフルな映像美はファンタジー感をより高めていた。ただ、「オズの魔法使い」の前日譚ということで、ストーリーは単純、また児童文学が原作のため、大人にはやや幼稚な感は否めなかった。主人公のキャラがイマイチだった反面、魔女やお供たちは印象に残るキャラが多かった。

★★
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鑑賞No:02401
製作:2013年/アメリカ/124分
監督:ジョセフ・コジンスキー
出演:トム・クルーズ/オルガ・キュリレンコ


スカヴと呼ばれるエイリアンの攻撃により地球が壊滅し、生き残った人類は遠い惑星タイタンへの移住を余儀なくされる。最後まで地球に残り監視任務に就いていたジャック・ハーパーは、ある日、墜落した謎の宇宙船の中で眠っている美女を発見。彼女を保護したジャックだったが、そこへ現れたビーチと名乗る男に捕らわれてしまう・・・・。


ストーリーは結構ひねってあるようだが、そのひねり方で却って物語を解りにくくしており、結局ラストも意味深で観る側の解釈による的な終わり方で釈然としなかった。またSF大作という触れ込みだが、世界観のわりに登場人物は少なく、行動範囲は狭く、エイリアンも・・・・という何か大作らしからぬスケールだったのが残念。トム・クルーズの一人芝居映画ともいえる作品。

★★★+
シネマ大好き!

鑑賞No:02404
製作:2013年/アメリカ/116分
監督:マーク・フォースター
出演:ブラッド・ピット/ミレイユ・イーノス


突如発生した謎のウィルスが瞬く間に広がり、世界は崩壊状態に陥る。元国連捜査官で、伝染病の調査や紛争国での調停役を務めた経験をもつジェリーは、国連事務次官ティエリーに呼び出され、ワクチン開発の情報収集のため各国をめぐる調査隊に同行するよう依頼される。ジェリーは妻と娘2人を安全な国連指揮艦の空母にかくまってもらうことを条件に依頼を引き受けるが・・・・。


ベストセラーを記録した、マックス・ブルックスの小説を実写化したパニック大作。冒頭から未知の恐怖がものすごいスピード感で襲ってくる。一言でいえばゾンビ映画なのだが、これまでのゾンビ映画とは一線を画す、圧倒的なスピードと膨大な人数で襲ってくるゾンビの恐怖は尋常ではない。特に数に物を言わせた巨大人柱が防壁を乗り越えてくるシーンなどはCGとわかっていても目をみはる。ただ、何が起きているのか、何が原因か分からぬまま進行するストーリーに未知の恐怖は感じるものの、思っていたよりも意外と単純な結末。

★★★★+
シネマ大好き!

鑑賞No:02402
製作:2013年/アメリカ/105分
監督:ピーター・ウェーバー
出演:マシュー・フォックス/トミー・リー・ジョーンズ/初音映莉子/西田敏行


1945年8月、第二次世界大戦が終結し、ダグラス・マッカーサー元帥率いるGHQが日本に置かれ、米軍統治が始まる。そんな時、日本文化を研究し、日本に対して格別な思いを抱くボナー・フェラーズ准将は、太平洋戦争の真の意味での責任者は一体誰なのかを10日間で調査するようマッカーサーから極秘に命じられ、独自に調べを開始するが・・・・。


最初、マッカーサー元帥が主役の映画かと思いきや、天皇に戦争責任があったかどうかを問う作品で、ちょっと最初の印象とは違っていたが、史実に近くかなり踏み込んだ内容で興味深い作品だった。マッカーサー元帥も出番は必ずしも多くないが、要所要所で登場し、特に天皇との対面シーンは存在感大だった。終戦直後の日本中枢の混乱ぶりと、天皇が終戦に対して果たした大きな役割を改めて認識できるストーリーとなっている。並行して描かれている、主役のフェラーズ准将とアヤとのラブストーリーもせつない。

★★+
シネマ大好き!

鑑賞No:01669
製作:1996年/アメリカ/102分
監督:スティーブン・ヘレク
出演:グレン・クロース/ジェフ・ダニエルズ


ゲームデザイナーのロジャーと駆け出しのファッションデザイナーのアニタは、それぞれ飼っているダルメシアン犬の散歩中にひょんなことから出会い、犬も彼女らも恋に落ちる。ほどなく二人は結婚し、ダルメシアン犬も15匹の子犬を産む。しかしアニタの上司でファッション業界に君臨する女王クルエラ・デ・ヴィルは彼らの子犬に目をつける。彼女の夢は子犬の毛皮で作ったコートを着ることだったのだ・・・・。


この映画では犬は喋らないのですね。犬が主役だと思っていたのですが、そんな印象を受けない作りになっていました。「101匹わんちゃん大行進」という昔の名作アニメが元で、その実写リメイクのようですが、元のアニメの方はどうなのでしょうか?(アニメは観たことがないので・・・)その分、グレン・クローズがクルエラ役を怪演していました。傲慢で残忍な一面をみせながら、犬たちに散々コケにされるところはスカッ!とさせてくれます。またドジな悪党2人もいい味を出しています。ちょっと「ホーム・アローン」を思い出させるような2人ですが、子供向けのコメディとしていいスパイスになっています。大人にはイマイチですが子供向けとして楽しめる作品。