シネマ大好き! -12ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★

鑑賞No:02469
製作:2013年/日本/90分
監督:吉田康弘
出演:福士蒼汰/野村周平/本田翼/未来穂香


城ヶ崎修太、木島朔、安藤ミチルの3人は幼い頃からの親友だったが、朔が心臓発作で亡くなって以来、修太とミチルも疎遠になっていた。朔の三回忌の日、江ノ電に乗り込んだ修太は、偶然にも2年前の朔の死の前日にタイムスリップしてしまう。修太は困惑しながらも、過去を変えることで朔の命を救おうとするが・・・・。


タイムトラベルものだが、劇中にも出てくるタイムパラドックスの矛盾については突っ込みどころが多くある(パラレルワールドの概念で説明はしてはいるが・・・・)。ただ、そんな矛盾はこの際無視して、親友の死を何とか阻止すべく、過去に遡って悪戦苦闘する青年の友情物語として観ればそれなりに楽しめる。ただ、親友の命を救うために、かけがえのない思い出を失ってしまうのは切ないが、3人だから成り立っていたと思われる男女の友情関係が、ラストで修太抜きで朔とミチルの恋人?関係が成り立つのか疑問。あと、3人の運命に関わってくる今日子についてももっと描いて欲しかった。

★★

鑑賞No:02470
製作:2012年/アメリカ/84分
監督:ジョシュ・トランク
出演:デイン・デハーン/アレックス・ラッセル


平凡で退屈な日常生活を送る3人の高校生アンドリュー、マット、スティーブは、ある日、特殊な能力・念動力を身につける。最初は遊び半分でその力を使って楽しんでいた彼らだったが、やがて自身の力をコントロールできなくなったアンドリューが暴走し始める・・・・。


POV方式で撮影された映画だが、モキュメンタリーっぽくない内容なので、果たしてPOV方式がよかったのか疑問の作品。POV方式にしたが故に、見づらい、分かりづらいシーンが多くあったことも否めない。また低予算映画だからしょうがない点はあるものの、脚本、俳優、演技など一流とは言えない内容には少し不満が残る。ただし、念動力を使ったアクションシーンはよくできていた。青春映画ともいえる内容ながら、主役のアンドリューに同情する点はほとんどなく、後味の悪い終わり方だったのも残念な作品。

★★★★

鑑賞No:02471
製作:2013年/アメリカ/116分
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:シルベスター・スタローン/アーノルド・シュワルツェネッガー


世界屈指のセキュリティ・コンサルタント=脱獄のプロとして名をはせるブレスリンは、何者かの陰謀により犯罪者の汚名を着せられ、一度入ったら絶対に出られないことから「墓場」と呼ばれている監獄に入れられてしまう。自分を罠にかけた組織の陰謀を暴くため脱獄計画を練りはじめるが、そんなブレスリンの前に、凶暴な囚人たちを束ねるロットマイヤーが現れる・・・・。


シルベスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーの共演で話題の作品。すでに「エクスペンダブルズ」シリーズで共演済みの2人だが、こちらは全編通じて本格的に絡む本格的な共演だけにファンにはたまらない作品かも!? 脱獄ものとしては新規性やインパクトには欠ける、ごくスタンダードな内容だが、やはり肉体派の2人、後半はアクション満載の仕上げとなっている。最後のネタばらしは中盤に予想できたので意外性はなかったが、どちらかといえばスタローン主役の作りになっているこの作品で、これによりシュワちゃんの存在が大きく印象付けられる効果はあったと思う。ともかく、全体的に分かりやすいストーリーだし、気楽に楽しめる。

★★★

鑑賞No:02466
製作:2013年/カナダ/94分
監督:ジェフ・レンフロー
出演:ローレンス・フィッシュバーン/ケビン・ゼガーズ


氷河期の再来によって地球上が氷雪に覆われ、人類は地下に作られたいくつかのコロニー(居住地)で生き延びていた。ある時、コロニー5との連絡が途絶え、コロニー7のリーダー、ブルックスと仲間たちは様子を見に行くと、コロニー5は豹変した人間によって人々が殺され、悲惨な状況になっていた・・・・。


「遊星からの物体X」を思わせる設定、内容の映画。最初は極限状態に陥った人間たちの争いを描いた作品かと思いきや、中盤から化け物が出てくるホラー映画と化す。ただし、化け物はゾンビのような風体だが、実は人間。極度に飢えた人間が豹変して人間の肉を求める化け物になったもので、そういう意味では最初の思い込みもあながち間違いではなかった。コロニー7の人たちを襲う化け物のスピード感や執拗さには舌を巻くが、結末はセオリー通り。ブルックスが命がけで爆破して襲撃を阻止した大橋を化け物はどのようにして渡って来たのかは謎として残ったが・・・。

★+

鑑賞No:02465
製作:2013年/日本/112分
監督:石井隆   
出演:柄本佑/佐々木心音/風間ルミ/桜木梨奈


リストラを宣告された孤独なオタク青年・健太郎は、ヤケ酒の果てにケンカになったチンピラに追われ、迷い込んだ廃墟ビルでセーラー服を着た少女のフィギュアを発見する。すると、その美少女フィギュアが目を開けて動き出し、健太郎の危機を救ってくれる。健太郎は彼女を自宅に連れ帰り、同居生活を始めるが・・・・。


この内容・ストーリーで約2時間は少々長すぎる感があり、途中だらけてしまう。また、妄想シーンも多く、理解しがたい内容だった。ただ、俳優陣は頑張っていたと思う。柄本祐はそもそものイメージもそうだが、まさに会社勤めをするオタク青年そのものだし、佐々木心音は人間っぽいフィギュア(あるいはフィギュアっぽい人間)を演じ切っていた。さらに惜しげもなく全編で披露していた裸体も素晴らしく、その脱ぎっぷりには驚かされた。

★★

鑑賞No:02464
製作:2013年/日本/90分
監督:印南貴史
出演:山岸一雄/谷原章介(語り)


創業以来50年、伝説のラーメン屋東池袋大勝軒の店主を勤めてきた名物店主・山岸一雄の半生に迫るドキュメンタリー映画。、ラーメンの味はもとより、店主・山岸さんの人柄にひかれて日々やってくる常連客や弟子たちでにぎわう店の様子を克明に映していく・・・・。


私もラーメン好きなので、もちろん東池袋大勝軒の名前は知っていたが、さすがに首都圏に住んでいないので実際に食べに行ったことはないが、やはりこの映画を観ると、一度は食べてみたかったラーメンで、今となっては叶わないのが残念。また、ラーメンの味だけではなく、大将・山岸一雄の人柄も余すところなく、カメラはとらえており、行列のできる店である理由の一端が見える。だから、店主が入院し、弟子が代わりに厨房に入っても、常連さんや通の人には分かるのでしょうね。すぐに行列が途絶える店になってしまったのには必然性と、それまでの店主の味のすごさが感じられます。ちなみに、某地方都市にある、のれん分けした大勝軒でラーメンを食べましたが、感動するほどの味ではありませんでした。

★★★★

鑑賞No:02220
製作:2010年/アメリカ/97分
監督:グレゴール・ジョーダン
出演:サミュエル・L・ジャクソン/キャリー=アン・モス


アメリカ国内3ヶ所に核爆弾を仕掛けたと告白するビデオがアメリカ政府に届けられる。犯人のテロリストの身柄は難なく拘束されるが、爆弾は全て4日(96時間)以内に爆発するという。国家的危機の中、FBIエリート捜査官ヘレンのもとに召喚されたのは、尋問のプロ“H”。彼は、考え得る限り最も暴力的な取り調べを行うが、テロリストは一向に口を割ろうとしない。ヘレンは自分のモラルに反する彼のテクニックに猛烈に反発するが・・・。


人権尊重か?非人道的拷問か? テロリストといえど人間、子供を拷問にかけるという非人道的な行為は許されてよいのか? いやいや、テロそのものが許されざる犯罪、そこに人権尊重を唱え、罪なき多くの人を巻き添えにしていいのか? まさに究極の選択であり、この選択はFBI捜査官だけでなく、観客にも突きつけられた選択である。そして、その選択は作品の中では答えは出されておらず、観る者に委ねられるという、なんともスッキリしない終わり方。

★★★+

鑑賞No:02463
製作:2013年/アメリカ/114分
監督:ブライアン・シンガー
出演:ニコラス・ホルト/エレノア・トムリンソン


中世のイギリス。自分の馬と引き換えに不思議な豆を手に入れた貧しい農夫の青年ジャック。ある日、城から逃げ出したイザベル姫が、雨宿りのために彼の粗末な小屋にやってくる。ちょうどその時、ひと粒の豆が地面に落ちて巨大なつるとなり、ジャックの小屋もろともイザベル姫をはるか天空まで連れ去ってしまい・・・・。


「ジャックと豆の木」をモチーフにした作品で、ストーリー的には単純だが、意外と楽しめた。映像的にも全編きれいでクォリティは高く、アクション&ファンタジー映画として子供にも見せられる。圧倒的に戦力的に不利な人間側は、もし巨人たちがつるを下って地上に降りてきたらどうなるか?ハラハラしながら観せられ、落城寸前になるともうだめか!と思われたところに納得の逆転劇には思わず拍手喝采、スッキリさせられる。

★★★★

鑑賞No:02462
製作:2013年/日本/108分
監督:長澤雅彦
出演:倉科カナ/中野裕太/伽奈/清水くるみ


27歳の志村朔美は、交通事故で記憶障害が起こり、10年分の記憶を失ってしまう。17歳までのことしか覚えていない朔美は、それでもその状況を受け入れて楽しんでいた。だが、元カレの細見や、高校時代の同級生・薫らの助けを借り、失われた記憶をたどった朔美は別の事故に遭っていたことを知る・・・・。


失った10年分の記憶を探るために過去の自分を求めて関係する人、場所を訪ね歩くのがストーリーの中心。ストーリーは緩やかに進むが、徐々に明らかにされていく真実に次第に興味は膨らんでいくのがわかる。観客に与えられた情報は主人公の持つ記憶と同じなため、あたかも自分が主人公であるかのごとく、記憶の謎解きに参加できる。10年分の記憶を失い、本来なら困惑、動揺するところを、明るく前向きに生きようとする朔美を倉科カナが透明感ある演技で好演している。そんな現在の朔美とは裏腹に、事故前の朔美には嫌な面をのぞかせる過去があることが、さらに興味をそそられる展開として効果を出している。

★★★

鑑賞No:02400
製作:2010年/アメリカ/104分
監督:ジョン・ウェルズ
出演:ベン・アフレック/トミー・リー・ジョーンズ


ボストンに本社を構える総合企業の販売部長として必死に働いてきたボビーは、ある日突然リストラを宣告される。すぐに再就職できると考えていたボビーだったが、現実は想像以上に厳しく解雇手当は底をつき、車も家も手放すことに。そんな中、工務店を営む義兄のもとで大工として働き始めた彼は、自身の生き方を見つめ直していく・・・・。


会社人間だった、やり手のエリート・サラリーマンが突然解雇を言い渡される。これはアメリカの話、あるいは映画の中の話、と高をくくっていられない現実が、自分自身にも決して起こらないと断言できないことに、この映画を観ていて背筋が凍る思いがした。そして、リストラされたとき、その現実をどのように受け止め、対処できるかが大事であるかということも思い知らされる映画だった。サラリーマンには、いつ自分の身に降りかかるかわからないので、もしものために必見の映画。