シネマ大好き! -11ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★

鑑賞No:01007
製作:1999年/アメリカ/164分
監督:オリヴァー・ストーン
出演:アル・パチーノ/キャメロン・ディアス


不振が続くアメリカンフットボールチームのマイアミ・シャークスは、ベテラン・クォーターバックのジャックが故障でリタイアしたことで危機的状況に陥っていた。若き女性オーナーのクリスティーナはビジネスのことばかり考えており、チーム人事にも口を出してヘッドコーチのトニーと対立していた。そんな時、無名のウィーリーがジャックの代役として大活躍をし始めたことからチームは快進撃を始めるが・・・・。


アメフトですが、わが母校のメインスポーツだった関係もあり、少々知識があったのでとても楽しめました。(基本的なルール程度は知っておいた方がいいと思います。でないとよく分からない!?)ただ、目新しさはなく、アル・パチーノのためのスポ根映画といった感じです。よってアメフト好きで、アル・パチーノ好きの方にはウケる映画ですが、そうでない方にはつまらない映画かもしれません。共演にキャメロン・ディアスがいますが、こちらはミス・キャスト?持ち前のキュートさが活かされない役どころであり、逆に悪女にもなりきっていない感じで中途半端。結局、目立たない共演となっています。ともかく、アメフト映画なのでお間違えなく!

★★★+

鑑賞No:01099
製作:1999年/フランス、アメリカ/157分
監督:リュック・ベッソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ/ジョン・マルコヴィッチ


15世紀の百年戦争下のフランス。少女ジャンヌは17歳の時に神の声を聞き、シャルル皇太子に謁見した際に自分は神の使者であると語る。それにより、疑惑の目で見られながらも軍を率いることを許されたジャンヌは、英国軍を撃破し、見事勝利を得る。その後も快進撃を続けるジャンヌに対し、彼女の人気を危惧した重臣たちは罠をかけるが・・・・・。


フランス史上に残る聖女ジャンヌ・ダルクの生涯を描いた大河ドラマ。ジャンヌ・ダルクという名前はよく知っていても、その実像まではよく分からない人には参考になる作品です。もちろんフランスの英雄として名高い彼女ですが、伝説的な英雄というよりは一人の少女として描いており、より親近感が持て、ジャンヌ・ダルクという英雄を身近に理解できる作品となっています。一人の少女が戦いに身を投じていく過程(心情)を克明に描いていますが、そこでの心の葛藤や苦悩をミラが演じていたと思います。ただ宗教にあまり感心のない私にとって、信仰心に関わるところは理解しがたいところもあり、環境・時代・文化の違いも感じる映画でした。

★★★

鑑賞No:00738
製作:1997年/アメリカ/106分
監督:ミック・ジャクソン
出演:トミー・リー・ジョーンズ/アン・ヘッチ


ロサンゼルスで中規模の地震が起こり、その後、作業員が謎の焼死を遂げる。不審に思った危機管理局長のロークは、近くの地下鉄の運行を休止するよう要請するが聞き入れてもらえない。やむなく地下に潜って調査を行い、地下での異変を確信する。そして地質学者の応援を求めるが、やってきたエミー・バーンズ博士はロークの制止を振りきって地下調査に行こうとするが・・・。


大都会ロサンゼルスの地下に火山が・・・ というのがこの映画の基本です。普通だとありえない設定ですが、そこはパニック映画。こんな設定があっても面白いのでは?というノリで観るしかありません。ただ、大都会での火山爆発・溶岩流出ですから緊張感はもの凄く伝わってきます。「逃亡者」で脚光を浴びたトミー・リージョーンズが主役の危機管理局長として奮闘する熱演が光る映画。

★★★

鑑賞No:01779
製作:2008年/日本/105分
監督:熊切和嘉
出演:坂井真紀/星野源/津田寛治/鶴見辰吾


女優として活動してみたが売れず、現在は実家の神社で家事手伝いをしているノブ子こと通称ノン子。そんな彼女は同級生が経営するスナックで酒を飲むのが楽しみという日々を送っていた。ある日、神社の祭りでヒヨコを売ろうとする若者マサルと偶然出会い、彼のまっすぐな性格に惹かれていく・・・・。


「うーん」といった感じの映画。36歳のバツイチ女性が主人公ノン子だが、彼女の考えや何がしたいのかがよく分からなかった。というか、ノン子自身がよく分からず悩みもがいているのだと思うが、どうも同情も感情移入もできない女性で、正直観ていて困った。ノン子を慕う若者-コイツもよく分からない奴で、腰の低い若者かと思えば急にキレたりする、これまた同情できない男。こんな二人が中心でストーリーが展開するわけで、あまり面白いとはいえない。そもそもこの映画が話題になったのは坂井真紀の全裸濡れ場シーンであり、それ以外の話題はあまり耳にしなかったのも頷ける。しかしながら、さすがに濡れ場シーンは凄かった。よくぞここまでと、彼女の女優魂に拍手喝采です。

★★★★

鑑賞No:01301
製作:2005年/日本/145分
監督:佐藤純彌
出演:反町隆史/中村獅童/鈴木京香/松山ケンイチ


終戦から60年、鹿児島県枕崎の漁港を訪れた1人の女性が、老漁師に北緯30度43分、東経128度4分まで船を出してほしいと懇願する。しかし、そこはかつて老漁師が新兵として乗り込んでいた戦艦大和が60年前の昭和20年4月7日に沈んだ場所だった・・・。


太平洋戦争末期に撃沈された戦艦大和の乗組員の姿を描く。物語りは当時を回想する形で、乗組員のそれぞれの姿や沈没までの様子を克明に追う。戦争による若者たちやその家族の悲劇を痛感する作品である。この映画を撮影するために組まれた戦艦大和のセットがかつて広島県尾道市にあった。行列が出来るぐらいの人手だったが行ってみたが、一層感慨深く感じた。

★★★+

鑑賞No:02473
製作:2013年/アメリカ/150分
監督:ゴア・バービンスキー
出演:ジョニー・デップ/アーミー・ハマー


少年時代のある忌まわしい事件の復讐に燃える悪霊ハンターのトントは、自らの悲願を果たすため、瀕死の重傷を負った郡検事ジョンを聖なる力で甦らせる。愛する者を奪われたジョンは、愛馬シルバーにまたがり、白いテンガロンハットと黒いマスクがトレードマークのヒーロー、ローン・レンジャーとなり、トントとともに巨悪に立ち向かうが・・・・。


「パイレーツ・オブ・カリビアン」のスタッフが集結して作った冒険活劇ということで、嫌が上でも期待が高まった作品だったが、期待が大きすぎたがゆえにちょっと失望も大きかった。全体的にダラダラ長いのも一因だが特に導入部は思ったほどの食いつきがなかった。それでもさすがに機関車アクションシーンはスピード感溢れ、息をもつかせぬ展開でこの点は満足。ジョニー・デップは「パイレーツ・オブ・カリビアン」と似たキャラクターで新鮮味はないものの、安心して笑えるキャラを好演していた。問題はローン・レンジャーの方で、こちらがいまいちインパクトのない俳優の適用で少々つまらなくしている。

★★★★

鑑賞No:01835
製作:2008年/日本/118分
監督:君塚良一
出演:佐藤浩市/志田未来/松田龍平/柳葉敏郎


幼い姉妹の殺人事件で未成年の容疑者が逮捕される。そして、その日を境に容疑者の家族の生活は一変する。家族はハイエナのように群がるマスコミの格好の餌食となり、世間から好奇の目で見られる。家族はマスコミや野次馬から守るため警察の保護下におかれることになり、中学生の妹・沙織は刑事の勝浦に任せられるが、勝浦が匿おうとする場所にもマスコミが押しかけ・・・・・。


やや過剰な表現が目立ち、リアリティを若干失わせる部分もあるが、テーマとして「犯罪加害者の家族」に焦点を当てたことは画期的であるし、警察、マスコミ、ネット社会に対する賛否両論はあると思うが、いい意味で問題提起されていると思う。特に問題の根源はマスコミにあると思われ、過剰な興味本位と商魂逞しいマスコミによって作り上げられていく虚像にはこの映画だけでなく、日常のワイドショーなどでも嫌気が差すことはしばしば。特に自分たちだけが正義だといわんばかりの態度には気分が悪くなる。それにしても加害者の家族を守るというのは確かに一見おかしな話だが、そういったおかしな状況を作り上げているマスコミには反省してもらいたい。犯罪加害者の家族に焦点を当てているものの、犯罪被害者の家族の視点もはいっていることは落ち度がなくてとてもよい。

★★+

鑑賞No:01833
製作:2005年/日本/108分
監督:佐野智樹
出演:玉木宏/蒼井優/佐田真由美/山下徹大

成瀬純一はある病院の特別室で、長い昏睡状態から目を覚ます。自分の身に何が起こったのか、詳しい説明を言い渋る担当医師だったが、ある夜、人のいなくなった解析室に偶然入った純一は、自分の脳と思われる標本を見つける。そのことを純一は担当医師に問いただすと、彼は脳移植手術を受けたことを知る・・・・。


東野圭吾原作と聞いて期待して観たが、これは期待外れ。脳の移植手術によって、人格がドナーの人格に支配されていくという設定は非常に興味深く、原作自体は面白いのかもしれない。だとしたら、映像化に失敗したとしか言いようがない作品。蒼井優は、恋人の人格変化に苦しむ女性をよく演じていたと思うが、玉木宏演じる主人公の人格変化は唐突で、次第にドナーに支配されていくというジワジワ感があまり伝わってこなかった。またドナーの正体もあまり意外性がなく、謎解きの興味も薄い作品となっている。1986年製作の「ザ・フライ」という、遺伝子レベルで蝿と融合し、次第に蝿男に変化していく男の映画があったが、その映画を思い出す内容だった。

★★★

鑑賞No:01831
製作:2007年/アメリカ/111分
監督:ミヒャエル・ハネケ
出演:ナオミ・ワッツ/ティム・ロス


夏のバカンスを楽しむため、ジョージと妻のアン、そして一人息子のジョージの3人は湖畔の別荘にやってきていた。夫と息子がヨットのマストを組み立てていた頃、妻のアンは夕食の準備にかかっていたが、そこにピーターと名乗る青年がやってくる。彼はアンに卵を分けて欲しいと頼み、快く応じたアンだったが、その卵を二度も落として割るなどピーターの異様な雰囲気に恐怖を覚えたアンは彼を追い出そうとして・・・・。


この映画ほど後味が悪く、不快な映画はない。不条理な暴力に屈せざるを得ない無力な、ごく普通の家族が主役だったが、最後はスカッ!とさせてくれるという甘い期待をいとも無残に打ち砕いてくれた。観終わって何も残らない、いや残るのは怒りと空しさだけか?ジョージやアンの恐怖と内に秘めた怒り、そして犯人役の青年の静かで不気味な言動は、見事に演じられていたので、評価は難しい映画でもある。演技は○、ストーリーは△、後味は二重×といったところ。覚悟して観る必要あり。

★★

鑑賞No:02439
製作:2013年/日本/110分
監督:遠藤幹大/松井一生/坂下雄一郎
出演:田島ゆみか/山田孝之/安田顕/加藤貴子


「ビフォーアフター」
大ヒット漫画の映画化でロケ地探しに苦労する映画製作会社の社員・林田かるほは、ある企みをもって上司を実家に連れていく。
「ライフ・レート」
死神に命を救ってもらった上に特殊能力まで授かった男は、ある約束を破ってしまったことから運命が狂い始める。
「猿後家はつらいよ」
映画版「古典落語『猿後家』」の撮影現場に主役の役者がなかなか現れず、困ったプロデューサーが監督にあるお願いをするが・・・・。


古典落語の「ねずみ」「死神」「猿後家」を原作・原案に、それぞれ舞台を現代に移して描いた3つの短編からなるオムニバス。ただ、これら古典落語を題材にはしているが、内容に相通じる点はあるものの、そのまま映画化しているわけではなく、古典落語自体とは違った作品に仕上がっている。3話ともイマイチ感はあったが、その中で個人的に一番面白かったのは「猿後家はつらいよ」で、一番落語を映像化できた落語っぽい作品だった。