墓じまい改葬の話し | 福助の街歩き

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親から引き継いでいるお墓が品川にあります。

一方、母方の祖母の墓が富士市にあり、年に一度、旧盆の時期に青春18切符で行っていました。

私の実家は商売をやっていて、母親はほとんど店に出ていたため、私を含めてきょうだいは同居していた母方の祖母に育てられました。いわゆる「おばあちゃん子」でした。祖母は富士市出身で姉が富士市に嫁いでいて、夏休みになると長い間、祖母に連れられて富士市のその家で過ごしていました。そこで、お兄さんのような歳のおお叔父(祖母の姉の息子)に蝉取りにつれて行ってもらったり、そこから泊りで沼津に海水浴に行ったり、映画を見に行ったり、普段親に連れて行ってもらえない分たくさん遊んでもらいました。そんな懐かしい土地にある愛すべき祖母の墓も、自分の代の後は誰も拝む人はいなくなります。

ということで、富士市の墓の墓じまいをすることにしました。

 一方、両親が入っている品川のお墓の区画は結構広く、普通のお墓なら6個くらい建つ広さがあります。そこで、富士市のお墓を永代供養するのではなく、品川に持ってきて改葬することにしました。いろいろ問題はありましたが、1か月ほど前に富士市で墓じまいの法要をして、先週品川のお寺で納骨の法要をしました。富士市では、法要に参加する親族は休暇村富士に前泊して法要をしましたが、法要の日も当日もとってもいい天気で富士山がクッキリ見えていました。しかし、品川での法要の日は天気予報も雨でしたが、法要の時間はまた一段と雨が強くなりました。・・・・・祖母は何か言いたかったのだろうか?・・・・

 墓じまい改葬の費用ですが、ネットで調べると法要のお布施、改葬元、改葬先の石屋に払う費用でざっくりと200万程度かかると出てきますが、やはりその程度かかりました。改葬元が2割、改葬先が8割程度です。

 改葬には改葬許可証と言うのがあり、富士市役所で発行している改葬許可証の用紙(ネットで入手)に必要事項を記入し、改葬元のお寺(富士市のお寺)の署名捺印をもらって富士市に提出し、改葬許可証を発行してもらいます。それは最終的に改葬先のお寺に渡します。

記入に当たっては、私の場合祖母とその夫と早くに亡くなった娘(母の妹)の3つのお骨が入っていると思われましたが、それはお寺の過去帳で確認できます。改葬者の住所や本籍を書く欄もありますが、わからなければ不明と書けばいいそうです。もっと古くてわからない場合もあると思いますが不明と書けばでいいそうです。役所では15分くらいで発行してくれました。

 新しく作ったお墓は、祖母を知らない次の代以降の人たちがお墓に手を合わせる時についでに手をあわせてもらえたらと思いますが、お墓に入ってる人は全く知らないのですから、お墓らしいお墓を建てるのはやめようと言うことで、花立や塔婆立はつくらず、墓碑銘も入れない球形のオブジェにしました。お線香は束から2,3本分けておいてもらえばいいように、墓石をくり抜いて設けました。

 改葬元の宗派が日蓮宗で、改葬先のお寺が臨済宗ということで多少の問題があったり、改葬先の石屋が納骨の日を取り違えて、3日前に急いで作ったなど問題はありましたが、いちおう改葬は先日終了しました。

 聞くところによると、お墓があっても入らない人、跡継ぎがいないので墓じまいをする人、跡継ぎがいるのに墓じまいをする人も結構いるらしいです。このお墓も何代先まで引き継いでくれるのかわからないですが、それはそれで引き継ぐ人のいいようにしてもらえば結構だと思います。

 

■改葬先の品川での法要は土砂降りの中でした。

 右の球形が今回追加で作った墓石です。

富士市での法要は快晴、富士山もクッキリでした。

(前泊の休暇村富士にて)