耐久年数 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。

昔、ある作家が「宗教には耐久年数がある。だから自分は複数の宗教を混ぜ合わせたこの宗教を信心する」と語っていました。

 

僕はすでに宗教そのものが耐久年数を越えてしまったのではないかと思っています。釈迦もキリストもムハンマドも優れた哲学者だったとは思いますが、一番新しいイスラム教でさえもすでに1500年が経過しています。

 

イスラム教では豚を食べることを禁じています。その理由は「豚は不浄の生き物」だからです。なぜ当時の人々は豚を不浄だと考えたのでしょうか。それは豚の内臓が人間の内臓に酷似していたからです。彼らは想像しました。「これは前世で悪事を働いた人の生まれ変わりに違いない」と。冷蔵技術の無い時代に豚肉が腐りやすかったという事情もあり。豚を食べることを禁じたのです。

 

これからの時代はどんなに拙くとも庶民一人一人が自分の哲学や美学とは何かを考えて生きて行かなければならないのではないか。そんなふうに思います。