キャラクター | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


たとえば一人の女性がいます。

母親と話す時、彼女は子供になります。

姉と話す時は妹に、妹と話す時には姉になります。

恋人と話す時は彼女に。

夫と話す時は妻に。

そして子供と話すときには母親となるのです。


つまり、人は自分のキャラクターを、

相手に応じて演じ分けているのです。

自分ひとりで子供の気分になったり、

妻の気分になったりするのではなく、

相手に対して自分がどうあるのかを考える。

演技するときのキャラクター作りの、

ヒントがここにあると思います。


ドイツ語で「顔」のことを「ゲジヒト」と言います。

この言葉の語源は「見られる」なんだそうです。


ネコは一匹だけで飼っていると、

いつまでも子供の意識でいますが、

子猫を出産すると、

途端に母親の意識に変わるんだそうです。



▶︎近景