象 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


ある盲人が象の体を触って、

「象とは壁のような生き物だ」と言いました。

別の盲人は象の牙を触り、

「象とは槍のような生き物だ」と言い、

さらに別の盲人は鼻を触って、

「ヘビのような生き物だ」と言いました。

他の盲人たちも、ある人は足を触って「木の幹だ」、

耳を触って「団扇だ」

尻尾を触って「縄のような生き物だ」などと言いました。


これはインドの有名な寓話ですが、

子供の頃に聞いたこの寓話が、

ずっと僕の記憶の片隅にありました。

一部だけを見て全体を把握したと、

思ってはいけないという教訓が、

この寓話にはあります。


役作りをする上でこれはとても大事な概念だと思います。


人間の色んな角度にスポットを当てる。

他人の気持ちに思いが至る。

難しいことですが大事なテーマです。



▶︎みりん