西部劇を代表する名画「シェーン」ですが、
その冒頭のシーンに大きなミステイクがあります。
大西部の自然の中。
ゆっくりと水を飲む鹿。
その遠景に馬にまたがったシェーンの姿が見え、
彼の姿がしだいに近づいてくる。
きわめて印象的な主人公の登場シーン。
だが、そのとき画面左上を土煙をたてる物体が、
左から右へと移動していく。
これが、なんとバスなのです。
このバスの正体は、撮影現場付近を走っていた定期バス。
写り込んだことにスタッフは気づいていましたが、
シーンの仕上がりは、
撮り直し不可能と思われるほどの素晴らしい出来でした。
まったく大らかというか大雑把というか、
アメリカ映画にはこういうミステイクがけっこうあります。