緩急、明暗、高低を要所要所、
適確に抑えていることを「めりはりが利く」とか、
「めりはりをつける」と言います。
これはもともと歌舞伎で使われた言葉です。
歌舞伎の台詞の抑揚を、
基本より低く下げることを「めり」と言います。
これは伴奏音楽の「めりやす」を略したもので、
この曲は物静かで、心中物や愁嘆場などでの、
しんみりした場面で使うものです。
「はり」は逆に、
声や気持ちが引き締まっている状態を言います。
「めり」と「はり」をはっきりつけるということから、
「めりはりをつける」という言葉が出来たのです。
知らないうちに使っている歌舞伎用語、実に多いですね。