トーマス・エジソン | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


エジソンは小学生のころ、

教室で質問ばかりして先生を困らせていました。

「なぜ風が吹くの?」

「なぜ空は青いの?」

「なぜ魚は溺れないの?」

さらに算数の授業では、1+1=2だと教えられても、

「でもコップの水は二つを合わせるとひとつになるよ。

 だから1+1は1だよ」

このエジソンの意見を屁理屈と取った教師はついに、

「お前の頭は腐っている!」

と馬鹿の烙印を押しました。


これに憤慨した元教師だったエジソンの母ナンシーは、

エジソンを小学校から退学させ自分で教育することにします。

ナンシーはエジソンの「なぜ」に真剣に向き合いました。

学校では教えてくれない風や花や魚のことを、

外に出て実物を観察しながらとことん話し合ったのです。


あるときエジソンはナンシーにこんな質問をしました。

「なぜアヒルは卵の上に座っているの?」

「アヒルのお母さんが卵を抱いて温めているのよ」

「なぜ卵を温めるの」

「卵は温めないと中のヒヨコが生まれないのよ」

ある日、姿が見えないエジソンを両親が心配して探してみると、

なんとエジソンは鶏小屋の中で自分で卵を温めていたのです。

しかも2日間そうしていたのだそうです。


結果を出せなかったことにがっかりするエジソン。

涙するエジソンに母は彼を抱きしめてこう言ったそうです。

「失敗してもいいのよトーマス。

 あなたは自分の目で確かめてみたかったのよね。

 自分で実際に2日間では駄目だということを学んだんだから、

 そうでしょう?」

失敗を明るく笑い飛ばしてくれた母ナンシー、

エジソンは救われる思いでした。


その後エジソンは百科事典を調べ、

卵は3週間以上温めなければならない事を知ります。

失敗をそのままにせず原因を追究したのです。

エジソンは失敗を通じて、

学べばいいということに気づいたのでした。


エジソンはのちにこう語っています。

「人間の最大の欠陥はすぐにあきらめることである。

 成功するための最善の方法はもう一度やってみることだ」


子供の頃、エジソンの伝記が大好きで、

図書館に通っては何度も借りて読んでいました。

子供心にとても救われた思いでした。



▶︎近景