距離感 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


猫を一匹だけ、しかも家の中だけで飼っていると、

その猫の気分はずっと赤ん坊のままなのだそうです。

特に雌猫の場合、

赤ん坊を産んで初めて母親の意識になると言います。


実は人間も同じで、

人は周囲の人との関係で人格が変わるのです。

むしろ相手に合わせて人格を変えられない人は、
精神を病んでいると言います。
つまり人は日常誰もが演じているわけです。
親との関係では子供になり、自分の子供に対しては親になる。

演じるヒントがここにあります。

母親役を演じるときに、母親らしく演じるのではなく、

相手に対して母親らしく振舞うことが肝要なのです。
例えば自分が今25歳なら、

5歳くらいの子供と接することを想像する。

ほら、よくじいちゃんやばあちゃんが、

幾つになっても子供は子供って言うでしょ。

相手役にとってどんな距離感で接するか。

役作りとはそういうものだと思うのです。


▶︎みりん