日本食料品店のドアにて、イカる | ニューヨークブルース。国際結婚の悲喜コモゴモ・・・

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ニューヨークに単身で渡り早や35年目。アメリカ人の夫とハーフの息子(マンハッタン生まれ育ちで社会人3年生) の3人家族が織りなすニューヨーク生活を、思いつくまま綴っていきたいと思います。

先日、東59丁目にある有名デパート、ブルーミングデールズ

の前を歩いている時に

 

 

あ、そうだ、キムチが切れていた、と

何の脈絡もなく思い出し、隣のブロックにある

日本食料品店に、立ち寄ることにしました。

 

このお店は、アメリカ中の日本食スーパーの中で、一番最初に

創業されたと聞いていますが、店舗が小さく、ゆえに品揃えも

かなり限られていて残念。… と思っていましたら、

 

今月にはミッドタウンのグランドセントラル駅の近くに、

2号店がオープンするらしいという噂を聞いたので、

もうそろそろオープンした頃かな?

 

…って、、、ブログ書いてる人間が、

     行って確認しろよ!

 

…ですか? あ、ハイ、そうですよね!

( 面倒くさいなぁ。NYの日本人向け無料新聞に広告出てないかな?)

 

あ!あった、あった!週間NY生活の裏表紙一面に広告が。

え〜っと、5月11日〜14日がソフトオープニングで、

15日がグランドオープニングか。あ、もう開いてるんだ!

 

ということは、私が一号店にキムチを買いに行った日には、

2号店はもうソフトにオープンしてたんだぁ

( …って、一体どーいう意味なのか、全くわかりませんが…)

 

 

それはともかく、59丁目のこのお店に入る時は、外から

ドアを引いて開けるわけですが、このドアがやたら重い!

 

1907年から日本の味と心をお届けしている(と広告にあった)

この老舗の重厚な歴史を、出入りする度に身を持って味わえ、

いうことなのでしょうか。

確かに年季の入ってそうなドアです。普通のガラスドアですが、

 どんなに磨いてももう透明感は決して戻らないというような…)

 

無事調達したキムチを胸に抱き(どんだけ好物?)

店を出るため、重たいドアをうんこらしょっと押し始めると、

ちょうど反対側から、お店に入ろうとしている人がいて、

ドアが向こう側から大きく引かれました。

 

大きく開かれた入り口の向こうとこちらで、

私と一人の日本人男性の目が、ハタ!と合いました。

 

ここでクイズです。

Q:次の瞬間、何が起こったでしょう?

 

答え 1:ドアを引いた人に優先権があるのだからと、その

男性は即ズンズンと入ってくる。

 

答え 2:レディ・ファーストの精神、またはドアを押さえ

てる者が待つの精神で、その男性は私を先に行かせてくれる。

 

答え 3:私と男性との、にらみ合いに決着がつかず、

ジャンケンポン、あっち向いてホイ、が始まる。

( んな訳あるかあ〜!)

 

 

正解をお伝えする前に、ナゼこんなドアが云々ごときに、

クイズまで出して問題提起しているのか、ご説明しましょう。

 

いたるところに自動ドアが設置されている日本にお住まい

の方々には、あまりピンとこない問題かと思われます。

 

こちらNYでは、自動ドアはあまり一般的ではありません。

 

大きいお店やホテルには回転ドアがあり、慣れないうちは、

入る瞬間に、縄跳びの『お嬢さん、お入んなさい』に

飛び込む時のような緊張感が走ったりもしますが、

慣れてしまえば、入る人と出る人は顔を突き合わす

こともなく気楽ですし、すでに回り始めているドアの空間に

サッと飛び込んでしまえば、自動ドアのようなものですから。

 

普通のドアでも、反対側に誰もいなくて、自分だけが

出入りする場合、何の問題も生じません。

 

ただ、思いやりマナーとして、自分が入り口を通るや否や

手を離すのではなく、ドアに手を携えたまま、後ろを

確認して、誰か続いて入って/出てくる場合、そのまま

ドアを押さえていてあげることを、忘れてはなりません。真顔

 

多くのニューヨーカーは、次にドアに近づく人が結構

離れていても、そのまま押さえて待ってくれたりするので、

私などは、待たせては申し訳ないと焦り、小走りになって

ドアに追いつき、その人に深く感謝します。(ペコリ)

 

そして、ドアを開けようとする時に、反対側に人が

同時に来た場合。

 

これも大抵は、問題にはなりません。

ほとんどの場合、ドアを引く側の人が、当然のように

ドアを持ったままその位置に留まり、手招きなどの

ジェスチャーで、反対側の人を先に行かせてくれます。

 

しかし、これが日本人向けのお店のドアとなると、

ちょっと事情が変わってくるんですね〜。

 

 

私は、勿論日本人対象のお店でも、ドアを引く側だったら、

やはりドアを持って待ち、反対側の人を先に行かせます。

 

この場合、日本人以外の人は皆、通る時、サンキュー、と

お礼を言ってくれますが、日本人の場合、40%くらいの

割合で、不審そうな顔でちょっとためらったのち、

何も言わずそそくさ出る、という反応が返って来ます。

 

ということは、40%の日本人の方々にとって、知らない人が

自分のために、わざわざドアを開けて待つ、という行動が

ちょっと異色であるわけで、ゆえに、彼らが逆の立場にあれば、

ドアを持って待ってくれるということはしない、

ということになるわけです。

 

 

説明が長〜くなりましたが、それでさっきのクイズが

出てくるわけです。

長すぎるよ〜!んなの、もう忘れてたよ。

 

…ですよね?スミマセン…、はい、ここで正解ですが、

やはり、答え:1でした。

 

その日本人男性は、ドアを押し始めていたのである程度

入り口に立ち塞がる格好の私のことなどお構いなく、

即ズンズン入って、私の横をすり抜けました。

 

しつこいですが約40%の確率で起ることなので(あくまでも

公的な統計ではなく、私の個人的見解ですが)慣れてるとは

いえ、そのズンズンぶりがちょっと許せなくて、その男性が

すり抜ける様を目で追ってから、顔を戻すと、次の瞬間

我が目を疑い、『アイツ!100% 許せーん!』

と怒りが湧いて来ました。ムキー

 

なぜなら、彼のすぐ後について来てたのは、妊娠8ヶ月

くらいの女性だったからです。

 

慌てて私が、その重たいドアをこちら側からも押さえて、

よろよろと入ってくる妊婦さんを気遣うと、軽くペコリと

会釈しながら急ぎ足でその男性の後を追う様子からして

明らかに夫婦なのですよー!その二人。

 

なんという思いやりのないオトコ!

 

あの重いドアを身重の奥さんに持たせて先に入るかあ!?

 

ドアを開けてその場に留まり、身重の奥さんを先に入らせて、

(ついでに私も出させてあげて…まぁこれはもういいケド)

それから自分が入る、って発想がどーして

できないの!? シンジラレナイ!!

 

頭から湯気を立てながら、家路を辿りましたよ、この日は。

 

ちなみですが、うちのクラゲ息子でさえ、ドアを押さえて

待つマナーくらいは持ち合わせていマス。

 

それどころか、人の出入りの激しい、例えばグランド

セントラル駅の入り口などでは、ずっとドアを押さえたまま

人を入れたり出したりし続けて、いつまでたっても自分が

入れない始末・・・。ドアマンか?おまえは…… チーン 

 

「いつまでやってんの? キリがないでしょー!

 いい加減に入りなさいよ。

 その前に、お母さまを通しなさいね。そのすぐあとに

 入ればいいから」

 

とすました顔で入ってから振り向くと、

 

  あ〜あ、まだ押さえてるよ。チーン

 

  まったく要領のわるいクラゲ宇宙人 ・・・。