ボクはもう嘘はたくさんだ。
戦争はうんざりなんだよ。
本当の話がしたい。ホントウの、だ。
本当の話を避けて避けての結果が、
この戦争だ。
だからもう避けられないんだよ。
もうそろそろホントウの話をしなくちゃならない。
君は君の嘘を守りたいんだろう?
君が君の嘘を守ろうとすればするほどボクは傷つく。
分かるかい?ボクの言っていることが。
じゃあ、ボクが傷つくのはなぜだと思う?
もちろんそれはボクがボクの嘘を守っているからだ。
ボクはボクの嘘を守りたい。
同じように、
ボクがそう思えば思うほどボクは君を傷つける。
もううんざりなんだよ。
おい!そこの僕!
僕のことだぜ。
もう気を遣わなくていい。
気を遣わなくていいんだ。
気を遣うということは気を遣わないということだ。
分かるかい?ボクの言っていることが。
このボクがボクの嘘を守るために君に気を遣って何になる?
世の中を身の回りを見渡してみればいい。
気を遣っているはずが誰も気なんか遣ってないぜ。
私は気を遣ってるって?
冗談じゃない。
みんな自分に気を遣ってるだけだ。
君は君の嘘を守ろうとしてるだけだろう?
そう、ボクもだ。ボクも。
そしてその結果が、自殺者と他殺者だらけだ。
大量虐殺の上での大量消費だ。
いいや消費すらしてないぜ。ゴミだ、ゴミ。
それでもコンビニの弁当はなかなか美味い。
話が逸れたかな?
いいや、それが逸れてないんだ。
ボクの嘘を暴いてくれ。
しっかりとね。
ボクの嘘を暴くことは君の嘘を暴くことと同じなんだよ。
「嘘」の本当の意味は、
自分に付いてる嘘のことだろう?
自分が傷つくのはなぜだと思う?
だれかが私を傷つけた?まさか。
それは自分が自分の嘘を後生大事に抱えているからだ。
そしてその地雷を踏まれたからだ。
子供の話じゃないぜ。
大人の話だ。
君が大人だったら、の話だがね。
もちろんボクは今までのように傷つくに違いない。
きっと傷つくだろう。
ただボクはもうそれを「記録」しない。
安心してくれ。
ボクはもう嘘はたくさんなんだ。
本当の話がしたい。ホントウの、だ。
他ならぬ君とね。
もちろん僕らの<言葉>は、
その嘘を守るために編み出されたものかもしれない。
言語活動自体がその嘘を守るための行為かもしれない。
でもね、
君となら「対話」可能かもしれない。
恐れずに、ね。
だってコトバはそのために捧げられるものだろう?