愛と執着、ヒロシです、、、(『恋愛』論3) | エニアグラムと哲学のTakkme

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◉9つの性格タイプ論としてのエニアグラム
◉神秘と哲学の両輪

「恋愛論1・2」から5年、色んなことがあった。
今、ボクは「愛と執着」についてかんがえている。
真面目だ。笑


さて、

<愛>という可能性が想定できるとするなら、

愛とは、
期待しない。要求しない。支配しない。
の三本柱と言えるだろうか。


一方、執着とは、
期待する。要求する。支配する。
と言えるかもしれない。

全くの逆である。

愛にはなぜかこの執着が、もれなくパックで付いてくる。
恋愛を考えるとよくわかる。なぜだろうか。

それとも、執着こそが愛なのだろうか。
そう考えている人も多いだろう。
つまり、本来的な<愛>など存在しない、
もしくは、存在するとしてもそれは恋愛(という愛の形)の中にはない、と。
もちろん、この場はその「問い」である。

愛と執着は表裏だ、と言う人がいるかもしれない。
ボクは違うと思う。

<愛>という可能性が想定できるとするなら、
<愛>に表裏はないはずだ。
表裏があればそれは<愛>とは呼ばないだろう。

「愛と執着」。
つまり全く逆の概念のものがついてくるのだ。
大混乱である。
民主主義が掲げる「自由と平等」のようだ。
自由を押し広げれば平等の邪魔をし、平等を押し進めれば自由の邪魔をする。
おかげで民主主義は大混乱である。

恋愛に始まる「家族の物語」が大混乱であるのは、必然としか思えない。
自分の親を見れば、自分の中に巣食う両親を観れば、明らかだろう。
(結婚している人がいれば、その結婚生活を見るとどうだろうか)

人類の歴史の出発、スターウォーズの勃発、である。
◉『恋愛』論2(スターウォーズの勃発)

恋に「落ちる」という表現は、この「執着心」のことを表現しているのだろう。
「愛情」というコトバもそうだ。「情」は執着心に近い。
ボクは「愛情を注ぐ」という表現をするが、
当然そこには「執着心」が含まれている。

考えてみればこの「執着心」、度を超さなければ可愛らしいものだ。
例えば、執着心の一つ、独占欲。

彼(彼女)が、私を独占している。
私が、彼(彼女)を独占している。
SEXはその象徴だ。

少なくともあの瞬間、彼(彼女)を世界から独占する行為がSEXだ。
愛おしい。気持ちいい。




さて、ここで重大な問題提起をする。

「愛する人が、<他の誰かと>素晴らしいSEXをした」

どうだろうか。
大混乱じゃないだろうか。笑

<愛>の観点からすれば、何度考えても、
「おめでとう!良かったね。」と言うべきところである。
恐らく、今の人類のレベルでは少し、否、大変おかしな人のセリフだろう。
正確に言えば、「素晴らしい」の部分にも問題がある。
仮に「素晴らしくない」SEXをした方が、愛する人にとっては問題だろう。
「大丈夫かい? 傷ついていないかい?」ってね。



旦那の帰りが遅い。何かあったのか、心配だ。

「ただいま! 今日は素晴らしい人に出会ってね。
 SEXしてきたからちょっと遅くなったよ。
 それがまた素晴らしくてね。一気にストレスも解消されたよ!」

「ああ、そうだったの!事故にでもあったかと心配したわ。
 それは良かったわね!今度私にもお願いね!」

恐らく、今の人類のレベルでは少し、否、大変おかしな夫婦だろう。




なぜだろうか。分からない。




独占欲であることは分かる。
ボクは毎回、この問題を棚上げにしたまま恋愛に飛び込む。


人は自由だ。
愛する人の自由は特に保証されなければならないだろう。

人はモノじゃない。支配することなど根元的に不可能だ。
どうして愛する人を支配することなどできようか。
どうして愛する人を所有することなどできようか。






少し、切り口を変えよう。

ボクは「自我」に名前をつけている。
その名も「ヒロシくん」と言う。
以前、「ギャンブルおじさん」「恋愛おじさん」の話をしたが、
この「おじさん」の名称である。

つまり、ボクは「たくみ」と「ヒロシ」を分けている。
「執着心」は勿論このヒロシ君担当である。

ちなみにヒロシ君は「肉体」である。
「感情」である。
「思考(精神)」である。
「本能」である。
例えば、「脳」である。
「あそこ」である。
全部、モノである。
物理の法則に則っている。

では、「たくみ(ボク)」はどこにあるのか?
本当に存在するのか?

これがこの日記の隠れたテーマである。
というか、いつものテーマである。笑

「たくみ(ボク)」なんかいない!
全部、ヒロシ君だ。ヒロシ=たくみ だという説もある。
そうかもしれない。

ヒロシ君は断片化しているので、
所詮、ヒロシ君の断片化の一人を「たくみ」に仕立てあげようとしているのだ、
自我が自分(自我)を守るためにね、という説もあるだろう。
そうかもしれない。

だが、ボクは希望をもっている。


<ボク(たくみ)>という可能性が想定できるとするなら、
この<ボク>が、<愛>担当に違いない。

この<ボク>がいなければ、
<愛>もないということだ。

これは大変な問題なのだ。
だから、ボクは闘っている!

ここには「意志」が関わってくるに違いない。
<ボク>が「意志」を創造し、
「意志」が<ボク>を創造するのだ。

そして、<愛>を創造するのだ。





果たして、そんなことが可能だろうか?






ヒロシ君は肉体(モノ)であるから勿論、分類出来る。
それを「性格」と名付け、たくみ(ボク)はそれを9つに分けている。
◉エニアグラム解説1 <基本編>
(つまりヒロシ君こそがタイプ1なのだ)

なぜ、こんなことを言うのか。
それはヒロシ君が「喜怒哀楽」や「不快感」の主(ぬし)だからだ。

主に恋愛はヒロシ君がやる。ちなみに競馬もやる。
最近は当りまくってヒロシ君が大喜びである。

ただ、たくみ(ボク)はそれを後ろで見守ってやらなければならない。
ヒロシ君は肉体(モノ)なので、傷が付きやすい。
もっと言えば、モノ=傷の名称がヒロシなのだ。
ぼろぼろ泣いているのはヒロシ君なのだ。

恋愛を<たくみ>と<君>がやるのであれば、
上の(SEXの)会話は成り立つだろう。
それは理想かもしれない。
だが、
<君>の自我の方に「ヒロミ」と名付けるとすれば、
恋愛の大部分は、ヒロシ君とヒロミちゃんがやるのだ。

<たくみ>は、傷だらけのヒロシ君を見守りながらも、
傷だらけのヒロミちゃんを<愛>さなければならない。
<君>を<愛>するのなら、
ヒロミちゃんはもれなく付いてくるのだから。


ヒロシ君とヒロミちゃんの執着と依存が同時進行している裏で、
やはり、
<愛>するのは、たくみ君の役割である。
この時、残念ながらヒロシ君は全くあてにならない。
むしろヒロミちゃんを傷つける可能性も大きい。

だからこそ、上の(SEXの)会話は成り立たないのだ。

そしてこれが、ダークサイドの所以である。





ボクの肉体を究極的に支配するのが「たくみ」であることが、
ボクの重大な<意志>であり、
「<愛>の可能性」そのものなのである。









備考********************

長くなったので、欄外で少し重要なことを。

愛の行為とは「外的考慮」である、と以前話したことがある。
(今後ブログにアップしていきます)
愛とは、期待しない。要求しない。支配しない。
とするならば、能動的には「外的考慮」ではないだろうか。

グルジェフは、「考慮」を「内的考慮」と「外的考慮」に分けている。
自分の内側を考慮するのが「内的考慮」、
自分の外側を考慮するのが「外的考慮」である。
普通、人間のしている考慮は内的考慮だとグルジェフは言う。
一見、外的考慮に見えることでも、それは外的考慮を装った内的考慮であると。
このことは人間の成長に関わる重要な事項だと思う。




****************************
ここからは以前のSNSでの会話です。


>蓮葉
「わたし」は「マリー」から絶対的支配を受けている。
「わたし」がネットで何かを調べているときに、
突然一つの言語が「マリー」を夢中にさせてしまったら
「わたし」は「それ」を改めて調べなければならない。

ネットで分からなければその道のプロと呼ばれる人に聞き、
私が体感で納得した時点で「マリー」は一応満足する。

後に「マリー」はそれを日常に組み込めないかと提案する。
(彼女の最終目標は「それらのうちのどれか」と日常の同時進行だから)

「わたし」が日常生活を営むうえで、「マリー」は例えば
「フライパンで調理をする音」「電車の揺れ」「あの人の話口調」など、
とにかく「マリー」が気になって気になって仕方なくなることに対し、
「マリー」は「いま」の「わたし」がいかほどかを試そうと、
「今すぐこれと同調してみせて」と促す。

「わたし」は「マリー」の言われた通りに、
「わたし」の体感した「解釈」で同調しようとするが
ここで「マリー」の姿は消える。

「わたし」が納得のいくまで懸命に同調の作業を進めていく際に、
必ず出会える「何か」…いつもまったくの別物だけど、
その「何か」に出会えるのを「わたし」は知っていて、
それのためだけに「模索する」行為が狂おしくて、
まんまと「マリー」の罠にはまってしまうのだ。

居なかったはずの「マリー」は「わたし」の「狂おしさ」が
「楽しみ」に変わる一瞬前(計算していたかのように正確)に現れ、
その時だけは「わたしがマリー」で「マリーがわたし」であるという確信に変わる。
(変わるのが「わたし」か「マリー」かは分からないが)

そして「わたしたち」はこの瞬間に「オーガニズム」を感じる「共謀者」となる。

>Takkme
さすが、ですね。
蓮葉さんのタイプは思考(精神)型のプロみたいなものだから、
ちょっとかなわないな。統合といつも闘ってる。笑
(上の日記に)ちょっと書き足したんだけど、
「わたし」も「マリー」と同じく自我の断片化の一つなのだろうか。
オーガズムを感じるということは、「わたし」はやはり自分(自己?)で、
共謀者の主犯(統合主)となることが可能なのだろうか。
オーガズムを感じるということは、「わたし」が<愛>の主だから。
であって欲しいとボクは思うわけだな。

>グリーンパールなぎ
もう、〈愛とは〉
の答えはたくみさんは知っているのではないでしょうか。
過去の日記もまた読ませていただきました 笑
(自分のコメントもあり、おかしかった)。
これらの日記を読むとぼんやり〈愛とは〉何か
捉えることできるような気がしました。ここがスタートラインですね。
これからが個々の探求でしょうね。きっかけをありがとう☆

意志や欲望のある人間同士の愛って、難しい。
自我を捨てることが愛の一つの形かな?
何か自分が自分が、というものを超えた所にある気がするんですが。
自分を分かって欲しい!という欲など特に。
考えれば考えるほど難解です。

>Takkme
そうだね。スタートラインだね。
数年前のなぎとの会話も面白いね。

自我を捨てることは、たぶん自殺しか出来ないので、
お互いが、自我を可愛がりつつ、
自我に出来るだけ身を任せないことが愛の証かな、って気がする。

けど、自分がそれを出来ている時も、
相手にそれを「求める気持ち」に負けてしまえば、
またそれは自我の奴隷になってしまう。
「オレが自我を捨ててるんだから、お前も捨てろ!」
なんて自我そのものだもんね。笑
けど、難しいよなあ~

>Takkme
面白いことに、この日記に書いてることって、
みんなが普通にやってることだよね。
哲学ってのは、「当たり前」のことをまず捨ててかんがえるからね。
みんなこんな「当たり前」のことをちゃんとやってるんだなあって思う。

けど、無意識を意識化するのが哲学の作業でもあるからしょうがないんだな。
女性と「お付き合い」するときも、
「え?お付き合いって何?」ってところから始まる。
だから、「結婚(って何?)」とまでなると
かなり長い作業になってしまうんだよね。笑

>蓮葉
たくみくんの言うとおり、
「わたし」と「マリー」は自分(自我)の断片化です。
「わたし」と「マリー」の断片化は、自分を自分から守るためです。
「わたし」(自分?)は「自分」(わたし?)が恐いのです。

「彼女」(自分?)は何十年も前から子を孕んでます。
その子(胎児じゃない)は中世ヨーロッパで魔物(日本でいう鬼などの類い)
として人々に伝えられていたのです。
最初は深い霞みの奥から声だけが聞こえていたのですが、
徐々に姿がはっきりと見え始めました。

この者の正体を暴かない限り先へは進めないと思い、
2年間図書館に通い、あらゆる書物を調べました。
私に対する執拗な要求内容と
その者の容貌が一致した頁を見つけたときは驚きました。
要求を飲む、飲まないで言い争い続けていた者が、
今でも外国で言い伝えられている魔物だとは。

因果関係は私にとってはどうでもいいことだけど、
正体が明らかになったからといえ
魔物の要求はわたしが「いる」限り続きました。
対話は長い年月をかけて続けられたので、
何がきっかけになったかはっきり覚えてませんが、
魔物の様相は遺伝子となり、わたし(彼女)の子宮内に消えました。
そして年に2~3回の割合でわたし(彼女)の体内から
「早く産んでくれ」と恨めしそうに囁くのです。

最近、ネットで調べものをしていたとき、
たまたまその魔物の呼称に検索がかかりました。
興味本位で見たら、わたしが書物で見たような獣の姿ではなく、
人間の姿をしてました。
それを書いた画家はゴアだそうです。

追記:魔物がわたしのまえから姿を消したきっかけは
「わたし」が「わたし」を殺したからかもしれません。

>Takkme
参考になります。少し怖いですが。笑

蓮葉さんの語りを聴いていると、
その断片化した「わたし」or「マリー」を
客観的に話している人がいると感じますが、
それがぎりぎりの(蓮葉さんの)本体なのではないかと思います。
でなければ、ここでの会話が成り立たないと思うんで。
ぎりぎり成り立ってますよね。笑

本体が「わたし」や「マリー」やその闘いと完全に同一化しないために、
本体が「わたし」を殺した。

でなければボクは誰と話をしているのか分からないし、
全く会話というものが成り立たないですもんね。

>蓮葉
その通りです。
本体の「わたし」です。

「わたし」が最も厄介だとする者は
「魔物の遺伝子を孕んでいる『彼女』」の「存在」=「肉体」です。
これ以上語ると「彼女」が現れる恐れがあるので沈黙します。

たくみくんは頭のいい人です。
頼もしい限りです。

隠語は「柘榴」です。

>Takkme
なるほど、なるほど。
沈黙した方がいい。笑


◉『恋愛』論1(<セックス・・・フレンド?)
◉『恋愛』論2(スターウォーズの勃発)