向拝・懸魚・木鼻 | 房総ログハウス暮らし(ナチュラルライフタキタロウ Natural Life TAKITARO)

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ログハウスセルフビルド作業10年09ヶ月15日目
初めての手作り建物 自宅&工房&店舗造りは人生最大の芸術作品(笑


前回は木鼻(きばな)を取り付けましたが
また日本建築的な要素が続きます



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10年以上の時を経て
いよいよ玄関屋根の仕上げ造作に
ここから使う木材は全てウエスタンレッドシダー
釘とコーススレッドビスはステンレス
装飾スタッドの太鼓鋲はブラス(真鍮)
この玄関の屋根は英国風に言うなら
大型のキャノピーですが
日本古来の和様建築で言うと
神社の参拝する部分や寺院の正面にある向拝(こうはい)です



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梁の木口に板を付けました
このパーツを懸魚(げぎょ)と言います
木口は導管の断面が剥き出しになっており
このままですと傷みやすいのですが
蓋をすることで雨による腐食を防いでくれます
日光東照宮などの豪華絢爛な彩色や彫物はともかく
あの細い沢山の木のパーツは何一つ無駄な部品はありません
全ては長持ちさせるための先人の知恵でした
この家をデザインし設計した当初は
神社仏閣の細い部分は意識していませんでしたが
建築を開始して、実際に施工していくときに
長持ちさせるために誰も思い付かないような
自分の知恵と工夫を凝らしたつもりでしたが
すでに既存の神社仏閣に採用されていたことに気が付き
当時の建築家や宮大工さん先人の知恵に感服し
改めて詳しく勉強してみると同時に
自分の考えが正しかったのだと思いました



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破風三段張り仕様です
(写真は一段目二段目を張ったところ)
固定はステンレスのビスを使います
メインになる中央の棟木付近の破風拝みに
取り付けた本懸魚は6角形にしました
東洋の亀甲模様や
西洋のビーハイブパターン(ハニカム)にもある形です
実はここの装飾はまだ決めかねています
シンプルに六角形の懸魚で仕上げとするか
台としてここにレリーフ(彫刻)したものを重ねるか・・・



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鼻隠し板も三段張り仕上げにします
(写真は二段目まで張ったところ)



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一段二段目までは破風板側を突き出して面取りした平打ち付け仕様にし
最上段の三段目は木口が隠れるように留接ぎ仕様に



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屋根下地材を張り
遮熱ルーフィングを既存のルーフィングの下に差し込みながら張って



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まだ片側だけですが
破風・鼻隠しの仕上げと屋根下地張りが終わりました
ビス頭を隠すために太鼓鋲を打ち込みました
ちょっと見えづらいですね(汗
次の機会に写真を撮りたいと思います

いよいよ瓦を載せます
テラコッタ瓦では無く
シダーシェイクを使います
つまり、木瓦です
下側の庇部分もテラコッタ素材にしてしまうと
重すぎてデザインバランスが悪いので
違う素材で仕上げることは設計の段階で決定していましたが
茅葺にするか檜皮や杉皮などの樹皮葺きにするか色々検討しました
我が家は意外と和風な要素が多いので
洋風な仕上げのシダーシェイクに決めました


我が家の近くに
僕がデザインと建築をプロデュースさせていただいたお宅があるのですが
そこは全てシダーシェイクの屋根という
自分で言うのもなんですが、素晴らしい外観なんです



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すっかり寒い日が続いて
鼻水が垂れますが体が冷えないように
熱々のミルクガラスで生姜柚子湯を飲んでます♪






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