大千穐楽はそんなに泣かなかった
少しうるっときたけど
大号泣はしなかった
名前を呼ばれて
「はあい」とお返事して
大階段に現れた緑袴のれい様を見た時
凍りついた
今まで何度も見てきた光景
沢山の退団者を見送ってきた
大階段を一歩一歩降りてくる人がれい様である
ことが信じられない
いつかこの日がくることはわかっていたし
退団後も楽しみだわとか言ってたはずなのに
なんだ、この苦しさは…
でも、美しい神々しいほどの美しさ
階段降り切ってのひとこちゃんとまゆぽんからの
お花渡し
今回は真紅のキングプロテアやカラー等
深い赤を基調にしたゴージャスなお花達
これはれい様しか似合わないなぁ
なんて、ぼんやりと思う
放心状態
そして、ご挨拶
れい様の最後ご挨拶はひたすら
私達ファンに向けられたものだった
「己を愛し、信じ、誇りを持つ
自分なんてと思ってはならない
これが私がお客様から頂いた
一番の大きなご恩です」
「助けられて、教えられ、導かれ
私は幸せ者です」
「本日背中の羽根を下ろしました！
トップスターとして花組生としての
お別れです」
「ファンの皆様、お客様
15年間の間
皆様と共に過ごしたこの舞台人生
至福のご恩しかありません
どんな感謝の言葉もこと足りない
幸甚の極みでございます」
「15年間ご支援くださいました皆々様に
この柚香光、心からのお礼を申し上げます
皆々様、ありがとうございました！」
あの柚香さんが、あのハスキーボイスで
格調高く美しく見事なご挨拶
少しトチッても堂々としたもの
「失礼しました」とさらりと言い直す
最後まで、男役だ！
そして、私達に感謝までしてくださった
男役柚香光はファンの愛が
作り上げたということでよろしいですか？
れい様🩷
ここまで、言って頂き
私達こそファン冥利につきまする😭😭😭
清々しい笑顔で銀橋を渡ってゆくれい様を見て
やっと、これが最後なのだと思いが溢れてきた
もう、遅いよ
彼女はもう二度と銀橋を渡らない
ナイアガラターンももう見れないんだよ
この後に及んで気づいてもれい様は
もう、行ってしまう…
明日からどうしてらっしゃるかもわからない
公演ロスは毎回あったけど
ムラでれい様が帰ってくるのを待っていれば
すぐに集合日が来て、次の公演のお稽古が
始まる
それが当たり前の日々だった
トップになってからは大変な事ばかりで
思うように公演できなかったり
私が行けないこともあったけど
でも、ずっと次に希望を繋いできた
なのに、次はもう無い…
今やっと理解した、退団することの意味
れい様〜、お会いしたいです
いっぱいお伝えしたいことがあるけど
お手紙をどこにだしたらいいのかわからない