昨日は天草スタジオ5での柊わかば生誕祭2025に行ってきた。
東雲推しにとっての一番の見せ場は「なんてんまんてん」のオチサビで東雲ういさんが「わかばのことを笑顔にしたいよ♪」と歌ったことだろう。
去年の9月に天草スタジオ5で開催された東雲さんの生誕祭で、柊わかばさんはアンコール明けの「朝からカツカレー」で歌詞に「ういちゃん」と何度も入れて東雲さんのクライマックスを盛り上げてくれていた。
そのときのお礼とばかりに、柊さんの生誕祭では歌詞を変えてきた東雲さん。その東雲さんと柊さんの関係にぼくは感動した。
いつまでも「わかばさん」と東雲さんは柊さんを尊敬してほしいし、「しののめ」と柊さんは東雲さんを引っ張ってほしいと感じた。
また「St…you!」では、東雲さんだけでなく他のメンバーも「わかばだけ愛してます♪」と歌い、もちろんそのときもそれぞれのメンバーに尊敬されている柊わかばさんへの思いが伝わり良かった。
このいまでは定番になっている「This summer」や「St…you!」で生誕祭の主役のメンバーの名前を歌詞に入れるアドリブ。これを初めてライブでやったのは橘かえでさんだった。2022年の東雲生誕で「ういが好き―♪」とやってくれたのだ。
その瞬間、東雲さんはうれしそうな笑顔を爆発させていたけど、柊さんは驚いたように目を丸くし苦笑いを浮かべていた。
そして曲が終わると、こらえきれずに笑いながら橘さんに「いきなり打ち合わせにないことをしないで」とマイクを通して話しかけ、橘さんも「思いついたから」と頭をかき、フロアは大爆笑だった記憶がある。
だからこそ、2024年の東雲生誕で「ういちゃん」を歌詞に何度も入れてくれた柊さんには驚いたし、ひとりの東雲推しとして感謝の気持ちでいっぱいだった。そしてそのお返しを昨日、東雲さんがやってくれたから感動的だったのだ。
思いつきでもおもしろそうなことならなんでも果敢にやってしまう橘さんや、そのスタイルを踏襲している東雲さんと違い、柊さんはスポーツ経験者ということもあって、コツコツ努力をして納得できるようになってからステージで見せるという傾向の強い人である。
自分に厳しくストイックで、自信が持てたものしかステージに出さない人なので、去年の東雲生誕でのアドリブは、アドリブも自信がついているという成長を2022年の頃よりも自ら感じられているということなのだろう。
アイデアを優先してなんでもチャレンジする当時の橘さんや現在の東雲さんと同じグループに、こういうコツコツと納得ができるまで努力する人がいるということがこのグループの強みである。そして東雲さんはもちろん、当時の橘さんだって、そんな柊さんに一目置いていて、暴走したら止めてもらうことを期待していた。
そんな柊さんの生誕祭だった昨日は、だからこそ意外なほどコンサバティブにスタートした。
実はぼくは恥をかいているのだが、数日前にXで「MCの口火を切るのは誰だ?」とポストした。
Re:fiveは生誕祭では、通常のライブと違い、主役のMCを変えてくることが多い。いちばんわかりやすいのは自己紹介のときに、主役のメンバーが最後に自己紹介するという流れだ。そして、そのために一曲目が終わってからその自己紹介まで、主役のメンバーは口を開かないことが多いのだ。
通常は一曲目のあとの最初のMCで「ありがとうございます! みなさんこんにちは。わたしたち、熊本ご当地アイドルRe:fiveです」とグループを代表して口火を切るのは柊さんの役割だ。
だけど、柊さんの生誕祭なのだから、柊さんが最後に自己紹介するならばその役割は違うメンバーがやるんじゃないかとぼくは予想した。もしかしたらレアなサプライズがあるかもとぼくは期待をしていた。
結論から言うと、昨日の柊わかば生誕祭2025でそれをやったのは通常通り柊さんだった。
また、ここ数年のRe:fiveの生誕祭ではそれぞれのメンバーが主役のメンバーに合わせて髪型を統一することも多いのだが、それもなし。
まるで通常のライブと同じようにそれぞれのメンバーが、いつも通りの個性を発揮していた。
ただ、ぼくはそれを見て、自分の生誕祭でそうやることこそが、逆に柊さんらしいなと感じた。
レアさやサプライズの意外性で驚かせるのではなく、現時点での最高のRe:fiveで楽しませてやろう! という心意気なのだ。
さすがではないか!
バレーボール選手は一試合で多くても40本ぐらいしかサーブを打たない。でもその40本のサーブのために、毎日200本サーブを打つ練習をするものだ。
そのようにコツコツやって自信をつかみとったものを、ステージで見せたい。
柊さんはそうやってファンを楽しませるアイドルだから、このようなスタイルを選んだのだろう。これはさすがとぼくは感じた。
とはいえ、生誕祭であるから当然いつもよりもスペシャルな内容になっている。
Re:fiveの生誕祭は主役のメンバーがセットリストを決めることになっているが、一番わかりやすかったのはこのセットリストだ。この日は珍しく、ダンスがハードでメンバーも「きつい」とよく口にする二大曲、「Avalon」と「キセキノサキヘ」が二曲とも演じられた。Re:fiveとしては、2023年のファンが無茶ぶりするバレンタインリクエストライブでこの二曲を同じ日に演じることはあったのだが、そのときのバレンタインライブは完成度度外視でファンの要望に応えるというライブだったので、きちんとセットリストとして演じたのはRe:fiveとしては、昨日の柊生誕が初めてのことだったと思う。
いつも高い運動神経で俊敏なダンスを魅せてくれる柊さんがこの二曲で躍動していたのはもちろん、他のメンバーも負けじと輝いていた。
またこの二曲とも、柊さんが神がかるソロパートがあり、そこでいつも以上に柊さんが神がかり、いまのRe:fiveで出来る最高のシーンを見せてくれていると感じた。
ただ、その二曲でいつもの見事な柊さんがいつもの見せ場を改めて披露していてくれていたように、他の曲でも現在のそれぞれのメンバーの良さを堪能してもらうように考えられていたのか、生誕祭らしい歌割の変更はあまりなかった。
生誕の主役がオチサビを歌うのが半ば定番化している「朝からカツカレー」だけはいつもと違い柊さんがオチサビに入っていたけれど、それ以外ではいまの自信を持っているRe:fiveを見せつけるセットリストになっていた。
でもやっぱりそこが柊さんらしいなとぼくは感じた。
もっともサプライズ感があったのはゲストのステージでの柊さんとのコラボだ。
この日はいつもRe:fiveと対バンをやっているSunnyHoney、熊本Flavorに加え、メンバーにファンを抱え、柊さんもファンであることを公言している炭坑ガールズもイベントをリスケして出演してくれた。
まずは熊本Flavorが柊さんを祝いながらステージをやってくれたが、三曲目の「NO.1スター」をやる前に柊さんがステージに登場したのだ。
「いつもステージを見ていてやりたかった」とMCで語っていたが、熊本Flavorに交じってセンターで踊る柊わかばさん、間奏で「わかばの笑顔が宇宙で一番 You are NO.1」と叫ぶヲタク。最高のRe:fiveを見せたいという柊さんの気持ちもわかるが、やっぱりこの日しか見られないレアなことをやってくれるのはうれしかった。
次の炭坑ガールズでも「キラキラ☆エヴリデイ」、SunnyHoneyでも「夏恋バケーション」と一曲ずつ柊さんは、そのグループに交じって出演した。
どれもダンスをこなしていてさすがだなと感じたとともに、柊さんらしいなと思ったのはマイクを持って歌うことはしなかったことだ。ダンスは納得いく完成度まで持っていけたけど、他のグループの曲を歌うのは納得いっていなかったのだろう。その意識の高さこそが柊わかばさんが柊わかばたる所以だとぼくは感じた。
ファンも出演者もこの日は主役の柊さんを笑顔にしたいと願っている。
でも、柊さんは自分の生誕祭に関わってくれる人を笑顔にしたいと考えてくれている。
本当はいまの最高のRe:fiveを見てほしい。でもいつも通りならば生誕祭ならではの楽しみの度合いが薄くなる。そのため、いつもと違うことを、他のグループに協力してもらって、自分が努力をする。
3月5日にリプレイの日のXでのリプ返でぼくは柊さんに「生誕祭楽しみだよ」とポストしたら、「楽しませるよ」とリプしてくれた。
Re:fiveのファンにも、他のグループのファンも楽しませたい。
そのために、納得いくまでダンスを身につけた柊さんの躍動は、Re:fiveにいるときとは違う生誕祭ならではの姿を見せてくれた、来場者へのプレゼントだったようにぼくは感じた。
そして、もちろん楽しませるだけではなく、もっともっとRe:fiveをよくするための工夫もされていた。
今回は普段グループを引っ張っている柊さんが主役ということで、他のメンバーの気合も最高のRe:fiveを見せようと燃えていたようで、すごくよかった。
セレモニーで柊さん以上に号泣していたんじゃないかというほど感動していた空豆かれんさんは、その感情の爆発でもわかるように、いつも以上にステージで喜怒哀楽を表現していた。立見席の近くに来たときには、オレンジのサイリウムを振っているファンをあおっていたほどだ。そのうえ、感情を表現していても「君とRestart」でのマイクトラブルでは動揺することなく、ファンに伝えたい表現だけにその感情を出している姿もうまくなったなと感じた。
白鳥ひなさんはカバー曲でこれまで歌ったことない曲のソロバートでも堂々と歌っていたのがまさに成長を感じた。まだまだ正規メンバーになって半年弱。いつも歌っている曲ではいい意味での慣れが感じられるけど、初めてステージで歌う曲では戸惑いも感じられることも多いのが白鳥さんなのだが、そんな姿を一切見せなかった。これからの白鳥さんの飛躍の予感を感じた。
東雲ういさんは毎週のように配信していることで鍛えられていたMC力を、初めてステージで発揮していた。配信や物販交流会ではたくさん話せるけれど、それをステージに出すには大きな壁がある。その壁を乗り越えて、自由にMCをまわす姿に東雲さんの成長を感じられた。
お色直しなどもあり、それらの姿を柊さんがどこまで見られたかはわからないが、リハなどで自分が引っ張っていくグループのメンバーに手ごたえを柊さんは感じているからこその、この機会だったと思う。
9歳のときに吉川りおに憧れ、アイドルの世界に飛び込んだ柊わかばさん。
去年の18歳の生誕祭のときに「人生の半分がアイドルだね」と言っていたのが、今年は人生の半分以上がアイドルとして過ごされている。
そうやって長い期間アイドルを続けられてきたのは、派手さに振り回されることなく堅実に努力を重ね、納得できてからしかステージで表現しない意識の高さがあったからだろう。
そのため、地元である熊本のアイドルの中ではたくさんのアイドルから尊敬される存在になっている。
そんな柊さんをお祝いしたいアイドルが天草に集まり、ファンもスタジオ5に集まった。
自分には今でも厳しく「まだまだな部分も多い」と話す柊わかばさん、
それでもその「まだまだな部分」を納得いくまで鍛え上げ努力する力が柊さんにあることは、現在のRe:fiveが最高なことで証明されている。
柊さんが引っ張り続ける限り、これからもRe:fiveはもっともっと最高になっていくだろう。これからも素敵な世界をたくさん見せて欲しい。