Re:five vs Sunny Honey 朝からカツカレーで始まりの再始動 | 君が好き

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2014年に武部政則氏と紫谷星伍氏によって結成されたMONECCO5は熊本県天草市が本拠地のアイドルだった。
当初は「天草の人を楽しませるアイドルだから」と天草の小さなお祭りにも積極的に参加するグループで、むしろ天草以外での活動は少なかったと記憶している。
しかし、オリジナル曲にしっかりしたダンスをするグループということで注目を集め、また天草市内に九州各県のアイドルグループを呼ぶAMAKUSA IDOL FESTAを主催したこともあり、天草外での知名度も向上。基本は県外のヲタクが天草を訪れることが多かったが、九州内はもとより、東京や大阪にも遠征するグループになった。
そのMONECCO5が五年目を迎えた2019年2月、福岡市役所前で初披露された曲が「朝からカツカレー」である。
インパクトのあるタイトルに、ついつい真似したくなる「いただきます」のダンスのこの曲は、またたくまにMONECCO5の代表曲になった。
それまでは「MONECCO5の代表曲は?」とヲタク同士で話しても定番の「なんてんまんてん」やメジャーデビュー曲の「キミを待ってる」、マニアックにレベルが高い「キセキノサキへ」や「Avalon」と、そのヲタクの好き嫌いで意見が別れていたが、この曲が発表されるや、好き嫌いはともかくMONECCO5の代表曲といえば「朝からカツカレー」というふうに認知されるようになった。
そのMONECCO5は2020年12月に解散する。
活動期間は6年半で、そのうち「朝からカツカレー」を歌っていたのは二年弱なのだが、それでも人々の記憶のなかにはMONECCO5=「朝からカツカレー」の印象は強く残っている。
MONECCO5解散後、武部氏、紫谷氏が残ったメンバーと歩みだしたのがRe:fiveである。
Re:fiveのデビュー曲「君とRESTART」には「六年半ありがとう」という歌詞が歌われているが、この二小節でもわかるようにRe:fiveは、拠点を天草市から熊本に移したものの、MONECCO5の後継グループだ。
ちなみにMONECCO5当時はマネージャーという肩書きだった紫谷氏の肩書きがプロデューサーに変わったのもこの頃だったと記憶している。
Re:fiveはコロナ禍の中でも地道に活動を続けていた。
そして、コロナ禍もようやく開けた昨年の11月、紫谷氏がRe:fiveの運営から離れ、熊本で新グループを立ち上げることが発表された。
その新グループがSunny Honeyになる。

4月21日はそんな天草にルーツを持つRe:fiveとSunny Honeyの対バンイベントに行ってきました。
会場はもともとはMONECCO5のために作られた劇場Studio5。
定期的にStudio5でライブをやってるRe:fiveは、柊わかばさん、東雲ういさん、空豆かれんさんと研究生のひなさんの四人のフルメンバーでした。
天草での開催と最年長の責任、そしてやっぱりミクチャ配信の経験もあったんでしょう。柊わかばさんがマスターとして仕切る姿は安定感がありました。
時折、フロアと会話しながらMCを回し、イベントに起承転結のメリハリをつけてた姿はさすがでした。MONECCO5のときはずっと末っ子だったので、控えめなスポーツ少女だったのに、まわりを見ながら、他のメンバーに目配りして、フロアを飽きさせない気配り。複数のアイドルの出るイベントだけじゃなく、こうやって主催ライブで何度も企画も経験してるからこそできる見事さでした。
東雲ういさんは東雲ういさんでした。
Re:fiveがRe:fiveであり続けるのに、いまの東雲さんの自由さは大切なものになってると思います。「St…you」など、メンバー同士でじゃれあう振りも見てる人が楽しくなるほど、めいっぱい楽しんでるように見えて、東雲さんが自由にステージを楽しんでるから見てるフロアも楽しめるいいサイクルが出来上がってるように感じました。
空豆かれんさんは歌唱力がめちゃくちゃ仕上がってて聞き惚れてしまいました。スレンダーな身体に長い手足とモデルさんのようなスタイルでこの歌唱力。同い年ということで東雲さんと比較されることも多く、ヲタク的な印象ではフリーダムな東雲さんと優等生な空豆さんという空気があります。ただ、なぜか最後の曲の「ダンデライオン」で笑い出したりとたまに予想外なことも起こしてくれるそのキャラクターもまた魅力的でした。
研究生のひなさんは、この日は歌割りがなかったのが残念でしたが、デビュー当日からヲタクたちがメロメロになったルックスで輝いてました。

そのRe:fiveに負けじと挑んだSunny Honeyは、ぼくは見たのは二回目だったのですが、一曲目に歌った「Sunny days」からそのダンスの完成度の高さに、一回目の荒尾でも驚いたのですが、更に驚きました。
手慣れたRe:fiveに比べて、初々しいMCも好感が持てました。
そしてうちわを使ってのフリコピと間奏のショルダーシミーが楽しい「太陽的なぼくの彼女」。荒尾のときもこの曲を二回やり、この日も二回やったので、フリコピも含めライブで聴くのに楽しい曲として力を入れてるように感じました。
えくぼと八重歯のかわいいリーダー・花宮かのかさん、おとなしめのルックスなのに歌がめちゃうまの氷織ゆきさん、派手さが目を引くけど仕草のかわいい月城きよかさん、ファッションモデルのようなスタイルのよさなのに幼さの残る笑顔がかわいい星乃きさきさんと、メンバーさんもそれぞれ個性的で、また四人のキャラがまったくかぶってないこともアイドルグループとしての奥の深さを感じさせてくれました。

そしてなんといってもこの日の最大の見せ場は、Re:fiveとSunny Honeyがコラボして「朝からカツカレー」をやるというものでした。
「オリジナル曲がまだ二曲しかなくて、できる曲を増やしたいのでわたしたちも朝からカツカレーをやらせていただきたい」とフロアに語りかけたSunny Honeyの花宮さん。
フロアにはMONECCO5の時代から「朝からカツカレー」を聴いてきている方も何人もいらっしゃったが、みなさんそれぞれ「この子達の朝からカツカレーも聴いてみたい」とうなづかれていました。
歌割りはRe:fiveしかなかったものの、歌いながら自由な東雲さんを先頭に、Sunny Honeyとの共演を楽しむように歌うRe:fiveの姿はなかなか素敵なものがありました。
同じMONECCO5をルーツに持つこのふたつのグループが、切磋琢磨しながら各地で「朝からカツカレー」を歌うようになれば、それは素敵だなとぼくは思いました。
早くSunny Honeyの歌う「朝からカツカレー」も見たいです。

なお、ライブはそれだけでは終わらず、ラスト前に、マイクが壊れるトラブルというドッキリが運営から仕掛けられ、Re:fiveが歌えない代わりに、速度変化する「君とRESTART」を踊るというおもしろ企画もありました。
途中でRe:fiveとSunny Honeyがクイズ対決するMCコーナーもあり、ただでさえ楽しかったRe:fiveのワンマンライブがSunny Honeyのおかげで更に楽しくなってました。
てなわけで、どのくらいの頻度で開催されるかはわからないけど、Re:fiveとSunny Honeyの対バンはおすすめです。